＊春焔

その少年に悲しい思いをさせた人達は、その少年と同じ思いをした。その少年の恨みは大きく、彼がその少年だったのかをも疑わせる勢いがあった。見てる側からしたら気持ちの悪いものだったのだろうが、皆一同そのような気持ちに駆り立てられることはなく、ただ黙し恐怖した。少年の恨みは一同が思っているものと比較ができないほど激しく、大きく、そしてなにより楽しそうだった。

面白くてつい参加してしまったその祭り。

俺はそのせいで高校に入りにくくなったのだが。しかしまぁ、そのおかげで今も楽しい生活をしている。少年のおかげで俺はその楽しみに気づかされた、ひとりの馬鹿だ。

その少年は未だに少年の姿のままだ。当時から幼い奴、小さい奴とは思っていたがこの成長の無さには心身ともに評価すべきだ。
少年？俺の利用対象だよ。



利用されるだけの友達。