りりりりりりりんがべー

まぁ妹の話なんだけどね。この話をするにはまず俺の地元にある、県内でも有名な心霊スポットの話から入る必要がある。

俺の地元は田舎のくせになかなか大きな国道があって、国道沿いには家やらスーパーやら立ち並んでいるんだけど、一カ所だけ森があるんだよね。そこだけ全く手をつけらていないって感じの森。

まぁその理由は天然記念物？だかに指定されてるからみたいなんだけど、その森っていうのが自殺スポットらしくて、結構出るらしい。

で、その森の中に神社があるんだけど、この神社が森の中でも相当やばい場所らしくて、たしか歌箱のオカルトスレでも名前が上がったことがあった気がする。

とまぁ前置きはこのくらいにして、そんな危ない場所に妹が肝試しに行ってきたって話ね。妹がまだ中学生のとき、学校が定期テストで早上がりだったから、友だちと遊ぼうってことになったんだって。で、妹、妹の友だちA、同じく妹の友だちBの3人で遊ぶことにしたそうだ。

で、まぁ当然何して遊ぶかって話になったんだけど、いつもと同じじゃつまらないから今日は例の心霊スポットに行こうとAが言ったんだって。妹は俺に似て怖がりだからちょっと嫌だったけど、昼間だし一人じゃないし大丈夫かと思って賛成したそうだ。Bも怖がってたけど最終的に二人に賛成した。

そして例の森に到着。森中にある神社へ行くには少し階段を登っていかなければならないんだけど、いざ登ろうってなったときにBが「これ以上は怖いから無理！」って言ったそうだ。

妹もAも神社まで行く気満々だったから、ここまで来て引き返すという選択肢はなかった。それに階段を登り切ってしまっても、Bのことを目で確認できる距離だったから、妹とAは神社まで行き、Bは階段の下で待つことにしたらしい。

で、階段を登って神社の前まで来た妹とA。しばらく神社の周りをぐるぐるしてみたんだけど、これといって異変はなかったそうだ。

でも二人はここまで来て何もないのはつまらないと思ったらしく、神様をお参りする前に鳴らすあれ(名前忘れた)を鳴らして、下にいるBを驚かせよう、となったそうだ。

ガラガラガラ！と大音量で音を鳴らせた二人。これは驚いたに違いないとBの方を見ると、Bは何事もなかったかのようにぼーっとこちらを見ていたそうだ。

結局驚かせるのも失敗した二人は、諦めてBの元へ戻った。でもあれだけの音を鳴らせたのに全く驚かなかったことに納得いかなかったらしく、妹がBに「なんで突然音鳴らせたのに驚かなかったの？」と聞いたそうだ。するとBは、

「えっ？だって『鳴らすよー』って言ったじゃん」

もちろん妹もAもそんなことは言っていない。怖くなった3人は、チャリをガン漕ぎして家に帰りましたとさ。