この春ぷ。様デビューしませんか?
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#549 [ぷ。様エブリディ]
「なんか怖ぇよな、すましてるし」
「近寄りがたい〜」
毎日のように耳にする、篠原を非難する 声。
…まあ、無理もない。
あんな女、女じゃない。
だけど3年に向かってストレートに反発 した篠原は、見ててスカッとしたなぁ。
:13/04/28 04:47
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#550 [ぷ。様エブリディ]
女って、もっとうじうじした生き物だと 思ってたのに。
篠原は、違うんだな。
俺だけはなぜか、みんなとは逆で高感度 が上がった。
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:13/04/28 04:48
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#551 [ぷ。様エブリディ]
こんなタイミングで興味を持った俺は、 思い切って篠原に話し掛ける事にした。
10分休憩の時、
いつもなら仲のいい奴の所へ行くけど、 俺は席から離れなかった。
「純也ぁ〜トイル行くべ」
だけどタイミング悪く、親友のサトルが 声をかけてきた。
「俺行かん、トイレぐらい一人で行け」
:13/04/28 04:48
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#552 [ぷ。様エブリディ]
そっけなく言って手で追い払うと、サト ルはブツブツ文句を言いながら教室を出 て行った。
隣の席の篠原は、休み時間だというのに 誰と話す事なく一人で教科書を開いて る。
「なぁ、東京ってどんなとこ?」
:13/04/28 04:49
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#553 [ぷ。様エブリディ]
顔だけ篠原の方を向き、唐突に話しかけ てみた。
言葉を交わすのは、何だかんだでこれが 初めて。
篠原は突然話し掛けられた事に驚いたの か、教科書を持つ手がピクッと動いた。
そしてゆっくりと俺の方に顔を向ける。
:13/04/28 04:55
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#554 [ぷ。様エブリディ]
やっぱり、美人。
一瞬息が詰まる。
「アンタ、東京に興味あるの?」
篠原は無表情のまま、そう尋ねてきた。
“アンタ”か…。まぁいいけど。
「んー、まぁ少し?」
すると篠原は視線を教科書に戻し、少し 遠い目になった。
「…東京はいいよ、何でもあって、ない ものはない。あたし出来る事なら戻りた い位だし」
:13/04/28 04:56
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#555 [ぷ。様エブリディ]
「‥‥ふぅん」
なるほどな、篠原は嫌々引越して来たっ てわけか。
おそらく親の転勤か何かだと思うけど、 強制的にこの学校に通わされてる訳だ。
「だいたいさ、」
篠原は皮肉混じりに笑う。
「この町、ツタヤすらなくない?」
少し…いや、かなりバカにしたような発 言。
:13/04/28 04:56
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#556 [ぷ。様エブリディ]
「…ハ?あるよ? 隣町に行けば」
レンタルのみの、ちっさいのがな!
沸々と湧き上がる怒りをこらえてそう言 うと、篠原は鼻で笑った。
「うっそ、ありえな……」
:13/04/28 04:57
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#557 [ぷ。様エブリディ]
ムカつく。
その態度に、さすがの俺も黙っていられ なくなった。
「お前さぁ、そうやってバカにしてるけ ど、お前だってもうこの町の住民で、こ の学校の生徒な訳だろ?」
少し威圧的に言うと、篠原は明らかに ムッとした顔になった。
それでも俺は口を閉じない。
「さっさと気持ち切り替えろよ。この町 だって東京にはない良さがあんだから… 」
:13/04/28 04:57
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#558 [ぷ。様エブリディ]
そう言いながら,“あったけ?”と、疑問が 浮かんだ。
その結果、
「‥‥とか言いつつ、俺もこの町の良さ なんて分かんねぇけど」
と、余計な言葉を付け足してしまった。
締まりのない言葉。
篠原を前向きにしようと思ったのに、結 局はまた振り出しに戻しただけだし。
何やってんだか、俺。
退散、退散。
自分のふがいなさが嫌になり、さっさと 席を立つ。
:13/04/28 04:58
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