この春ぷ。様デビューしませんか?
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#694 [ぷ。様エブリディ]
あの日の俺は、何であいつを怒らせたん だっけ?

原因自体はくだらなかった気がするけ ど…

「…だめだ、思い出せねぇ」

しばらく考えてみたけど、頭の中がご ちゃごちゃするだけ。

ラチがあかない。

はぁっと息を吐き、防波堤から見える海 を眺めた。

穏やかな波。

キラキラと輝く水面。

横に広がる水平線を眺めていると、心が 洗われるようだ。

⏰:13/05/02 12:26 📱:ISW11K 🆔:q9ERvNyk


#695 [ぷ。様エブリディ]
――すると突然、

背後から空気を裂くようなブレーキ音が 響いた。

⏰:13/05/02 12:26 📱:ISW11K 🆔:q9ERvNyk


#696 [ぷ。様エブリディ]
あまりの音に慌てて振り向くと、急停止 しただけの車から太ったおばさんが出て きた。

…ん?誰だ?

おばさんは重みのある足音を立てなが ら、なぜか俺の方へ駆け寄ってくる。

え、え、誰だよっ!

⏰:13/05/02 12:27 📱:ISW11K 🆔:q9ERvNyk


#697 [ぷ。様エブリディ]
思わず足を一歩後ろに引くと、おばさん は弾けた笑顔で話しかけてきた。

「寺岡くんー!?」

「え…?」

突然名前を呼ばれ、手まで振られたけ ど、おばさんが一体誰だか分からない。

「…え〜っと?」

知り合いにこんな人いたっけ…?

事務員のような制服を着ている女の人 は、年甲斐なく派手な化粧。

つけたてのような香水が強烈に漂う。

言葉を詰まらせていると、おばさんは豪 快に笑いながら元気よく喋り出した。

⏰:13/05/02 12:28 📱:ISW11K 🆔:q9ERvNyk


#698 [ぷ。様エブリディ]
「やだぁ〜寺岡くん、あたしの事分から ないの〜!?」

…ええ、全く。

だけどこの声、どこかで聞いた事ある。

⏰:13/05/02 12:30 📱:ISW11K 🆔:q9ERvNyk


#699 [ぷ。様エブリディ]
どこだっけ…?

高校の時の先生?

…いや、違う。こんな先生いなかった。

「すみません俺、人の顔覚えるの苦手 で…。服とか場所とか変わると、もう全 然分かんなくなっちゃって…」

言い訳にならない言い訳を口にすると、 おばさんはまた豪快にアハハと笑った。

「分からないのも無理ないよ〜!あたし 中学の時よりちょっとだけ太ったもん」

――中学!?

て事は…同世代!?

誰ッ!!?

息をのんで答えを待つと、

思いもしなかった名前が、おばさんの口 から飛び出す。

⏰:13/05/02 12:30 📱:ISW11K 🆔:q9ERvNyk


#700 [ぷ。様エブリディ]
「あたしレイカだよ〜」

丸々と太った顔を指差しながら、確かに 彼女はそう言った。

⏰:13/05/02 12:31 📱:ISW11K 🆔:q9ERvNyk


#701 [ぷ。様エブリディ]
…レイカ…

「って、あのレイカちゃん!!?」

あまりの変貌に驚いて、腹の底から声が 出た。

「うん、そう〜」

10年ぶりに再会したレイカちゃんは、 何があったんだと心配になる位……太っ た。

そして老けた。

とても25歳には見えない。

「…変わったね」

率直な意見を述べた。

「そうかなぁ〜?」

あ。でもこの語尾を伸ばした喋り方は、 間違いなくレイカちゃんだ…。

⏰:13/05/02 12:32 📱:ISW11K 🆔:q9ERvNyk


#702 [ぷ。様エブリディ]
「てか噂で聞いたんだけど、寺岡くん結 婚するんだってね〜!おめでと〜!」

レイカちゃんはニコニコと嬉しそうに手 を叩く。

「ハハ、ありがとう…」

つい愛想笑いのような、乾いた声が出 た。

そのあと、

二人で昔話をしていると、レイカちゃん は何か思い出したように「あっ」と言葉 を発した。

「何?」

「そーだ!あたし寺岡くんに謝りたい事 があったんだ!」

「謝りたい事…?」

⏰:13/05/02 12:32 📱:ISW11K 🆔:q9ERvNyk


#703 [ぷ。様エブリディ]
「って、すごい今更な話なんだけどね。 でも寺岡くん、結婚するんならもう時効 だろうし…」

もったいぶりながら喋るレイカちゃん は、なかなか本題に入ろうとしない。

なんか、聞くのが怖くなってきた。

「なに?言って」

⏰:13/05/02 12:33 📱:ISW11K 🆔:q9ERvNyk


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