Color of sadness
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#1 [安曇] 09/02/25 22:55
安曇(あずみ)と申します。
名前は違いますが、以前こちらで小説を書いていた者です。また新しく話を書きたいと思い、来ました^^*

これから書く小説のジャンルはファンタジーもの。マイペース更新(遅め)になると思いますが、最後まで付き合って下さると嬉しいです(・v・)


>>2 感想板
>>3 アンカー

登場人物イメージ [jpg/21KB]


#20 [安曇]
「来た…!」


コノエ達、訓練生が着ている黄と白を基調とした明るい色の制服とは反対に、敵は青と白を基調とした、落ち着いた色合いの制服に身を包んでいた。

その中に一人、アメリと同じ色のコートを羽織った、長身の青年が先頭を切って砦へと侵入して来た。


「全員武器を取りなさい!何が何でもこの砦を守るわよ!!」

⏰:09/02/28 02:17 📱:W53T 🆔:B6xdhLZY


#21 [安曇]
アメリの掛け声に訓練生達は剣を手に持ち、侵入して来た敵へと駆けて行く。
コノエとエアも剣を強く握り締め、皆に続いた。射手らもリーネから新たな合図を受け、味方に矢が当たらぬように攻撃を始めた。



「く…っ!」

金属音が響く中、コノエは必死に剣を振るう。

偵察部隊が言っていた通り、敵は倍以上もの数。いくらリーネ達射手が敵を倒しても、その倍という数字は変わらなかった。

⏰:09/02/28 02:27 📱:W53T 🆔:B6xdhLZY


#22 [安曇]
正面から斬りかかって来た敵の攻撃を、コノエは身軽にかわた。
勢い良く攻撃した所為か、敵は体勢を崩す。それを見逃さずにコノエは敵へと剣を振り下ろした。


「コノエ!!」


地面に倒れた敵を見、次へ行こうとするコノエをアッシュが呼びかけてきた。

アッシュの声がした方へと顔を向けるとそこには、あの鮮やかな赤髪は無かった。コノエの目に映ったのは、自分目掛けて駆けて来る青年の姿だった。

⏰:09/02/28 02:45 📱:W53T 🆔:B6xdhLZY


#23 [安曇]
「?!」


目の前で振り上げられた剣に、コノエは直ぐさま自分の剣を横にし、身を低くしてそれを受け止めた。

あまりにも強い衝撃に、剣を伝って、コノエの身体を震わせる。


「どうした。こんな軽い攻撃…どうって事ないだろう?」

青年はコノエを挑発し、口許に笑みを浮かべた。

⏰:09/03/13 17:02 📱:W53T 🆔:hTElqRUg


#24 [安曇]
「…ええ!軽過ぎて笑いを堪えるのに…必死になっちゃいました……よっ!!」


口ではそう言うものの、実際、青年の攻撃は軽くなどないのだ。

コノエは地面を思い切り蹴って青年の剣を弾く。一瞬だけ驚いた顔をするが、青年は直ぐに嬉しそうな、そして楽しそうな表情となった。

⏰:09/03/13 17:09 📱:W53T 🆔:hTElqRUg


#25 [安曇]
青年は体勢を立て直すと、すかさず剣を繰り出してくる。
コノエも負けじとそれを弾き、青年の肩を狙う。だが、その攻撃は簡単に避けられてしまい、コノエの剣は青年の茶の髪を揺らす事しか出来なかった。



――しまった!!


今の攻撃で完全に隙だらけとなってしまったコノエ。次の体勢に入って相手の剣を防がなければならないのに、無理な体勢をとってしまった為、直ぐに反応する事が出来ない。

⏰:09/03/16 13:07 📱:W53T 🆔:39pCtq2k


#26 [安曇]
それが分かった直後に、横腹に強烈な痛みが走った。

青年の攻撃を、くらったのだ。


「ぐあぁ…っ!」

痛み耐えられず、コノエは呻き声をあげ、地面へと崩れ落ちる。
あれ程強く握り持っていた剣も手からはなれ、カキン…と音を鳴らして、倒れたコノエの足元へと落ちた。

⏰:09/04/03 02:14 📱:W53T 🆔:DPZefR1w


#27 [安曇]
同時に響く、敵達の歓声。痛む横腹を庇いながら砦の最上階――屋上を見れば、そこには大勢の敵が侵入していた。
そして、青と白で塗られた大きな旗が、掲げられていたのだ。

それはコノエ達訓練生の負けを意味していた。




「コノエ!!」

⏰:09/04/03 02:24 📱:W53T 🆔:DPZefR1w


#28 [安曇]
アッシュが慌てた様子でコノエへと駆け寄り、横たわるコノエの上半身を起こしてやる。


「大丈夫か?!」

「…ん、大丈夫。……加減とか一切無かったから目茶苦茶痛いけどね…」


アッシュに支えられ、コノエは横腹を擦りながら、その痛みをつくった張本人である青年を睨み付けた。
青年はその睨みを気にする事なく剣を鞘へとしまい、一つ息をつく。

⏰:09/04/03 02:34 📱:W53T 🆔:DPZefR1w


#29 [安曇]
「お前なぁ…もし俺が持っているのが真剣だったら痛いじゃ済まないんだぞ。それに、戦場で手加減する奴だって居ない」


青年は呆れた声で言う。
その言葉にコノエは、青年の腰に下げられた訓練用の剣(刃が潰されたもの)を見て、もしこれが真剣だったら……きっと自分はもう息などしていなかっただろう。

そう考えると背筋が凍った。
横に居たアッシュも、同じく顔を青くしていた。

⏰:09/04/13 14:26 📱:W53T 🆔:jBgRu5ng


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