向かい合う世界、僕、日々………。by Novel。

この小説は、1話完結型の短編小説です。気軽に立ち読みして行って下さい。追って登場人物等の設定を載せます。

・登場人物

・蒼崎勇悟（アオサキユウゴ）
シリーズ通しての主人公。案外イケメン。
冷静沈着かつ大人の対応を見せるまとめ役。

・星浦公英（ホシウラキミヒデ）
勇悟の幼なじみ。
果てしなくバカだが、めちゃめちゃイケメン。
あだ名はたんぽぽ。

・金木聖一（カナキセイイチ）
直弘の親友。勇悟の親戚。優しい心に柔らかい眼差しの持ち主。
あだ名はキンモクセイ

・愛川優（アイカワユウ）3人の共通の友人。
とてもポジティブで、活発な女の子。
アイドルみたいに可愛い。

修正

直弘～→公英～

1月3日の事。遅い初詣に出向く一団があった。
この日の最低気温は－1℃。それにしても寒いというのがよく似合う気候であった。

「寒いな。」金木がポツリ。彼はいつも最初に喋り出す。

「寒いね。」星浦は人につられる事しか知らない。

「寒いよね。」愛川もつぶやく。彼女は周りに合わせる事が特技だ。

「本当に寒いね。」蒼崎が一言。彼はみんなが言ったのを見てから話しをしたり、突っ込んだりが好きである。

そして、彼らの場合、こうした会話の中からは、必然的に、星浦の天才的なボケが飛び出すのだ。

「しっかし、寒いなぁー、春なのによぉ。」……。

一体この人は何を考えて生きているんだろう。
今は初春だというだけで春ではない。

「………………。」

金木と愛川は唖然として彼を見ていた………。
もはや彼という存在自体に唖然としてしまっている様だ。
しかし、幼なじみの蒼崎にとって見れば、これは当然の出来事でしかない。

「今日、元旦じゃん？。」
「だから春だべよ。春が来たんだよ。」

「………早めの？。」

「うん。」

「じゃあ、今日は暖かくなんねぇと可笑しいね。」

「………………。」

蒼崎はたまに勝手に星浦と何かを通じ合ってしまう。幼なじみにしか分からない何かがあるのだろう。

金木は二人の共通の友人で、星浦とは親友でもあるのだが、さすがにこの時ばかりは蒼崎に任せるしかないのだ。
その頼みの蒼崎がこれでは、彼も唖然とするしかないのだ。全くいたたまれない。
無論、愛川は依然として唖然の状態である。

本当に、星浦と蒼崎は真のびっくり人間である。

ちなみに、こんな彼らは共通の友人同士である。

…Prologue………end.

episode.1

初詣なんてもんは早めに済ませたいって言う人は、世の中の9割はいると思う。

無論、俺もその一人だ。

あれは手早く済ませる事に意義があるのさ。
まぁ、いつまでも引き延ばしてやらないのも別に構わねぇけど。

「うっわぁあぁあぁあーーーーーーーーーたーのしぃいぃいぃいーーーーーーーーー！！！！！！！！！！！！。たーのしぃよぉーーーユウゴーーーーーー！！。」

………うん。こいつ（公英）は例外っ！！。
お前は、昔少年マンガでよく見られた、ただただほほえましい1コマの例えの一つか！！？。

「…何が？。」

「あいつらめちゃくちゃ楽しい！！。はははははははははは！！。」

「あー………あれ………何してんだべなー…。………………………。」

一体何が楽しいのか、俺には理解が出来なかった。

だって………………。

キンモクセイが輩に絡まれてる光景しか、俺には把握出来なかったんですもの………………。

数人のヤンキーがキンモクセイを囲んで………。
………れ？。あれ？。
なんか聞こえてくる声がそういう雰囲気じゃないなぁーーー。

「オー！！。プリーズ、ゴッドセーブミー！！。」

何か文法間違ってるし………。

「落ち着けって。なぁ？。悪かったよ。ゴメンって。ぶつかんなきゃよかったな、悪い。」

「すすす、ずみまぜん………。」

「………………もういいからさ。」

「ありがとうっっっございましっっったっっっ！！。」

………えーっと。
多分こうだな。

俺の推理が正しいなら………。

キンモクセイの肩がヤンキーにぶつかって、ケンカになりそうになったが、実はヤンキーの兄ちゃんがとっても良い人で、謝るからってなった時に、キンモクセイが土下座を始めたっていう。

だとしたら、なんて情けない奴なんだよーーーお前ーーー。