黒猫の棲むところ
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#18 [イリア]
「もうそろそろいいかな…
ほんじゃ行くかぁ」
誰かに言った訳じゃないけど、
まぁ気持ちを高めるために声を出す。
私は川を逆流するように歩き始めた。
:09/03/22 12:23 :W61P :☆☆☆
#19 [イリア]
何分か歩くと、川から流れる水の色に
少し赤が混じっていた。
血かなー
今日は何か、血にご縁が…
:09/03/22 12:24 :W61P :☆☆☆
#20 [イリア]
「―…て、何で冷静なの私!」
一人突っ込みを入れると走り出した。
体は痛かったが、川の赤色からして
川上に傷を持った人がいるのだろう。
:09/03/22 12:24 :W61P :☆☆☆
#21 [イリア]
「ハァッ…ハァッ…誰かいますかー?」
―…
返事はない。
:09/03/22 12:24 :W61P :☆☆☆
#22 [イリア]
「んー?確かに血だと
思ったんだけど…」
霧がかってきたのか、
少し見えずらい前を
必死に見据える。
:09/03/22 12:26 :W61P :☆☆☆
#23 [イリア]
すると、赤黒いものが
川と地面ギリギリのところ見えた。
「―…?何あれ…」
ゆっくり近づこうとすると、
それが川に流されかける。
:09/03/22 12:27 :W61P :☆☆☆
#24 [イリア]
「あ!待って!」
私はそれに走って近づき、
両手で抱き上げた。
:09/03/22 12:28 :W61P :☆☆☆
#25 [イリア]
「猫……?」
最初は人形かなんかだと思ったが、
抱き上げてみるとそれは
確かに熱をもった…生きた猫だった。
:09/03/22 12:28 :W61P :☆☆☆
#26 [イリア]
「すっごいぐったりしてる…
傷だらけだし…この子の血が
流れてきてたのか…」
私は猫の体を水で少しずつ洗う。
意識はないようだが
水が傷に染みて痛いのか、
たまに体をビクッと跳ねさせた。
:09/03/22 12:29 :W61P :☆☆☆
#27 [イリア]
「ごめんね?痛い?
でもばい菌入っちゃ大変だから…」
その前にこの川、本当に綺麗だろうな?
でも、見る限りは透明だし…うん。
:09/03/22 12:30 :W61P :☆☆☆
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