黒猫の棲むところ
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#540 [イリア]
何十人もの人だかりが
一気に私たちのほうに流れてくる。
「キャァッ!!//やっぱり
本物のほうが綺麗だわ!!///」
「噂通りのお方!!///」
「お綺麗ですねぇ//
何か贈り物をしたいのだけど、
お好きなものは何かしら?///」
:09/03/28 12:55 :W61P :☆☆☆
#541 [イリア]
次々とファンの人の声がする。
よく見ると向こうのほうで
狼さんもファンの人に囲まれている。
――……麗さんの姿はない。
麗さんどうしたんだろ…
もう先に来てると思ったのに…
:09/03/28 12:56 :W61P :☆☆☆
#542 [イリア]
私がそんなことを考えてる間にも
ファンの人たちの質問は続く。
「私、前に一度違う街で
この劇団の講演を見たことあって//
そのときから黒猫さんの大ファンで!!//
覚えています?あれは去年の今頃、
セパナ会館での講演で…//」
:09/03/28 12:57 :W61P :☆☆☆
#543 [イリア]
猫「―…『夢の街、スレライナ』」
猫さんはそう言うと
妖艶に微笑んだ。
:09/03/28 12:57 :W61P :☆☆☆
#544 [イリア]
「そうです!!//流石だわ!!//
私あのときの黒猫さんの最後の台詞、
あれを聞いたとき本当に鳥肌が…//」
:09/03/28 12:58 :W61P :☆☆☆
#545 [イリア]
:09/03/28 12:59 :W61P :☆☆☆
#546 [イリア]
猫『コレが本物の、我らの故郷。
スレライナのあるべき姿だ。
王、兵、そして群集。
殺戮(サツリク)と哀話(アイワ)。
壁を創(ツク)ったのは誰だ??』
:09/03/28 12:59 :W61P :☆☆☆
#547 [イリア]
いつもよりずっと澄んだ声。
思わず聞き惚れる。
しばらくすると
またファンの人たちが叫び始める。
:09/03/28 13:00 :W61P :☆☆☆
#548 [イリア]
「キャァッ!!//それです!!//
あぁもうどうしましょう!!//
明日の講演が待ちきれないわ//」
猫「―…クスッ、有難う。
僕も今から、待ち切れません。」
誰だよ僕って。
ちょっと性格違い過ぎません?
:09/03/28 13:01 :W61P :☆☆☆
#549 [イリア]
猫さんの声に、また人だかりが増える。
っていうか、あきらか私邪魔だよね。
そう思い、一歩後ろに下がる。
少しの間、離れていよう。
そう思った、そのとき。
:09/03/28 13:02 :W61P :☆☆☆
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