黒猫の棲むところ
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#590 [イリア]



狼「――…麗」

七「…麗さん……」


麗「狼、あんた馬鹿じゃないの?
いきなり走り出すから、
何かと思ってついてきたら…
…私がなに?私はずっと
テントの傍(ソバ)にいたわ。
…あんた、雨原に騙されて…」


七「……違うッッ!!!!」

私が叫ぶ。


⏰:09/03/28 13:25 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#591 [イリア]



七「何で嘘つくんですか??!!
さっき確かにここで、
麗さんと男性4人で…
何か話してたじゃないですか!!

―……麗さん、震えてた!!
何で言えないんですか……ッッ!!」


⏰:09/03/28 13:26 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#592 [イリア]



嫌われてもいい。

一生、口をきいて貰えなくてもいい。


だから、本当のこと
狼さんに話してよ。

こんなに麗さんのこと想ってる、
狼さんに全部話してよ。


⏰:09/03/28 13:27 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#593 [イリア]



麗「――……何この子?きちがい?
…だから嫌なのよ、人間って「麗」」


狼さんの声が、
麗さんの言葉を遮(サエギ)る。


⏰:09/03/28 13:31 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#594 [イリア]



麗「…何?まさかあんたも
こんな子の言うこと信じてるの?」

狼「新入りの言うこと、
あながち嘘には聞こえない。だけど

――……俺は、お前を信じてる」


狼さんの声が響く。

麗さんは狼さんから目を背けた。


⏰:09/03/28 13:31 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#595 [イリア]



麗「…なにその台詞?

明日の舞台にそんな台詞
あったかしら?」


狼「―…お前を、信じてる。
だから今ここで、一つ約束して欲しい」


⏰:09/03/28 13:32 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#596 [イリア]



風が吹いてる。

あぁ、さっきまで雨が降ってたもんな。


⏰:09/03/28 13:33 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#597 [イリア]



狼「――……何かあったら、
絶対俺に言うこと。

どんなことでも、必ず。」



狼さんを見る。
強く意志のある赤い瞳は
猫さんとは違う美しさを持つ。


⏰:09/03/28 13:33 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#598 [イリア]



麗「――……何で私が…」


狼「約束だぞ、麗」



狼さんの気迫に押されたのか、
麗さんがコクリと頷く。


⏰:09/03/28 13:33 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#599 [イリア]



狼「……よし、それじゃあ
今度こそ本当に飯にしよう!!

猫のファンは帰ったかな?
あいつのファンはしつこくて困る、
まったくあんな悪魔の
どこにそんなに惚れるのか…

行くぞ!麗!!
新入りもご苦労だったな!!!!」


⏰:09/03/28 13:34 📱:W61P 🆔:☆☆☆


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