黒猫の棲むところ
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#607 [イリア]



猫「――……どこ、行ってたの」


三人でテントの近くに戻ると、
あきらかに不機嫌そうな猫さんが
私に言った。


⏰:09/03/31 00:49 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#608 [イリア]



七「?…どこって…」


狼「猫!お前のファンは
もう帰ったのか?」


猫「とっくに帰ったっつーの、
まぢ香水臭い、顔面凶器の糞ばばぁ。
あいつらが舞台見に来るってだけで
逃げ出したい気分だよ」



さっきまでの猫さんはどこへ?

⏰:09/03/31 00:49 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#609 [イリア]



狐「よく言うよ〜

いま帰ったんだよ?あの人達。
もう僕ヘトヘトで……」


狐さんが死にそうな声で言った。


⏰:09/03/31 00:50 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#610 [イリア]



狼「どこに行っても
お前のファンはしつこいな!!」


猫「フフン、愛されてんだよ」


二人が口喧嘩を始めると、
麗さんはテントの入り口に
向かって歩き始めた。


⏰:09/03/31 00:50 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#611 [イリア]



狼「いつかお前を抜いて
俺がNo.1になってやるからな!!
覚悟し――……麗?
どうした、もう飯の時間だぞ」


麗「いらない」


麗さんが冷たく言う。


⏰:09/03/31 00:51 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#612 [イリア]



狐「…麗ちゃん?体調悪いの?
明日から一週間講演だよー?
大丈夫なの?」


狐さんが心配げに麗さんに問う。


⏰:09/03/31 00:52 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#613 [イリア]



麗「…大丈夫、さっきの雨で
ちょっとしんどいだけ。
横になれば治るわ」


狼「――…そうか、
ゆっくりな、暖かくして寝ろよ!」


⏰:09/03/31 00:54 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#614 [イリア]



麗さんは狼さんの言葉に
軽く頷くと、テントの陰に消えた。


七「――……麗さん、大丈夫かな」


狐「―…うん、後で様子見に行くよ、
ほらみんなが待ってる、
ご飯にしよう!」


狐さんが笑う。


⏰:09/03/31 00:55 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#615 [イリア]



歩き出す狼さんと狐さんの後を追うと、
後ろから髪を引っ張られた。


七「―…痛ッッ!!!」


後ろを振り返ると、また猫さんが
不機嫌な顔で私の髪を掴んでいた。


⏰:09/03/31 00:55 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#616 [イリア]



七「……痛いなーもう!
何なんですか?どうかしました?」


私の言葉に、
綺麗な顔がよけいに歪(ユガ)む。


⏰:09/03/31 00:56 📱:W61P 🆔:☆☆☆


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