黒猫の棲むところ
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#64 [イリア]
:09/03/22 15:42 :W61P :☆☆☆
#65 [イリア]
―……!!
さっき黒猫と一緒にいたとき
思ったこと。
私は―…
私は………
誰?
:09/03/22 15:43 :W61P :☆☆☆
#66 [イリア]
「お前に帰る場所は、もうない。
お前たちは裏切った。
俺たちを…妖(アヤカシ)を…」
「―…?!」
:09/03/22 15:44 :W61P :☆☆☆
#67 [イリア]
「あぁ君主、我らの新しい君主よ。
今、過去の憎しみの一欠片(ヒトカケラ)
壊してみせましょうぞ……!!」
ゾクッ..
後ろにいる誰かの声に
恐怖を覚える。
:09/03/22 15:45 :W61P :☆☆☆
#68 [イリア]
刃が見えた。
鋭く尖った、銀色の。
ただ真っ直ぐに
私に向かってくる。
「―……イヤッッ!!!!」
目を、閉じた。
:09/03/22 15:45 :W61P :☆☆☆
#69 [イリア]
キーン―…
――……?
痛くない…
金属と金属がぶつかる音。
恐る恐る目を開くと、
私のすぐ前に誰かの背中が見えた。
:09/03/22 18:28 :W61P :☆☆☆
#70 [イリア]
私に向けられていた刃は
その人の持つ刃と交差(コウサ)し
動けないようだ。
「キャッ!」
目の前にいる人が、
私の腕を引っ張る。
:09/03/22 18:28 :W61P :☆☆☆
#71 [イリア]
少年?
青年?
「―…誰?」
「――…ッッ!!お前は!!
アスタリスクの――ッッ!!」
私の傍(ソバ)で、
さっきの低い声がする。
:09/03/22 18:29 :W61P :☆☆☆
#72 [イリア]
「…へぇ、俺を知ってるの?
劇団の常連さんかな…」
その人はクスッと笑い、言葉を続ける。
「でも、お客様。
マナーがなっていませんね、
俺と会話がしたいときは」
:09/03/22 18:29 :W61P :☆☆☆
#73 [イリア]
ザッ
刃の矛先を変える。
私のすぐ横に。
「あっ危なッ!!
何するんです―…」
「ギャアアアア!!!!!」
「…え?」
:09/03/22 18:29 :W61P :☆☆☆
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