黒猫の棲むところ
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#78 [イリア]


「何故…何故、貴様等は
人間を庇う!
半妖とて、妖は妖!!
ずっとこちら側で生きてきた…
何故いまお前らは、
人間の側に立つ!!」

⏰:09/03/22 18:33 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#79 [イリア]


「クスッ、どうだろう?
俺としては、人間の側に
立ってるつもりはないし…」


少年は妖艶に微笑むと、
また刃を振り下ろす。

⏰:09/03/22 18:34 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#80 [イリア]



「…てめぇら(妖)の側に
立ってたつもりもない」


刃は無惨にも鬼を貫き、
鬼は砂のように落ちる。

⏰:09/03/22 18:34 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#81 [イリア]


「…ソノ、女……アマ…ハラ」




「…クシュン!!」

少年がくしゃみをしたとき、
鬼は形をなくし、砂になり
空に舞った。

⏰:09/03/22 18:34 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#82 [イリア]


「…知ってるよ」


少年はポツリとそう呟いた。

⏰:09/03/22 18:35 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#83 [イリア]

「…あ、あの…」

私は声をだし、
目の前の少年に話しかける。

聞きたいことだらけで、
あー何か…現実だよね?ここ…

⏰:09/03/22 18:35 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#84 [イリア]



「あーまじ風邪気味。」



少年は鼻を少しぐずつかせると
私のほうを見た。

うわ………

⏰:09/03/22 18:36 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#85 [イリア]


細身の体に

筋のいい鼻

綺麗な肌に

漆黒の瞳と、髪。


その全てがよく映える
滑らかな黒コートに
身を包んでいる。

⏰:09/03/22 18:36 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#86 [イリア]


俺、という一人称と
さっきの声から
男だとは思うが、
見た目は妖艶な女性といっても
間違いではないくらい


「―…綺麗…」


「は?」

目の前の人が不思議そうな顔で
私を覗きこんできた。

⏰:09/03/22 18:38 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#87 [イリア]


「ふぇっ?!いえ別に!
何でもありません!
あ、助けてくれて
有難う御座います!!」


一気にこれだけいうと、
私は顔を下に向けた。
少年の顔は私から近く、
なんていうか…

⏰:09/03/22 18:39 📱:W61P 🆔:☆☆☆


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