黒猫の棲むところ
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#21 [イリア]

「ハァッ…ハァッ…誰かいますかー?」

―…


返事はない。

⏰:09/03/22 12:24 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#22 [イリア]

「んー?確かに血だと
思ったんだけど…」

霧がかってきたのか、
少し見えずらい前を
必死に見据える。

⏰:09/03/22 12:26 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#23 [イリア]

すると、赤黒いものが
川と地面ギリギリのところ見えた。


「―…?何あれ…」


ゆっくり近づこうとすると、
それが川に流されかける。

⏰:09/03/22 12:27 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#24 [イリア]


「あ!待って!」


私はそれに走って近づき、
両手で抱き上げた。

⏰:09/03/22 12:28 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#25 [イリア]



「猫……?」


最初は人形かなんかだと思ったが、
抱き上げてみるとそれは
確かに熱をもった…生きた猫だった。

⏰:09/03/22 12:28 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#26 [イリア]

「すっごいぐったりしてる…
傷だらけだし…この子の血が
流れてきてたのか…」

私は猫の体を水で少しずつ洗う。

意識はないようだが
水が傷に染みて痛いのか、
たまに体をビクッと跳ねさせた。

⏰:09/03/22 12:29 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#27 [イリア]


「ごめんね?痛い?
でもばい菌入っちゃ大変だから…」


その前にこの川、本当に綺麗だろうな?
でも、見る限りは透明だし…うん。

⏰:09/03/22 12:30 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#28 [イリア]

猫の体は、私と違って傷だらけだった。

だけど血は既に止まっているらしく
洗い流すと美しい黒毛が見えた。

⏰:09/03/22 12:30 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#29 [イリア]


「…うわ…綺麗な毛並み…
金持ちの猫だね、これは」


クシュン!


―…くしゃみ?

⏰:09/03/22 12:31 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#30 [イリア]


「猫ってくしゃみするんだ…
てか、寒いよね。
どこか暖まれるとこ…」

私は猫を腕で抱きかかえながら
歩き出した。

⏰:09/03/22 12:31 📱:W61P 🆔:☆☆☆


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