黒猫の棲むところ
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#212 [イリア]



七「したくありませんから!!//」


狐「はは…まぁ気が変わったら
いつでも言ってね♪

さて、そろそろ限界だ。
ネコくん体調大丈夫?
これ以上雨がひどくなる前に
テントに戻ろう」


⏰:09/03/24 02:09 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#213 [イリア]


そう言うと狐さんは
私たちに背を向けて歩きだした。


猫「んじゃ、俺たちも行くか」


黒猫さんは、
私に手を差し出す。

⏰:09/03/24 02:11 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#214 [イリア]



七「あ、ありがとう」


私も手を差し出した。


⏰:09/03/24 02:11 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#215 [イリア]




グイッ



七「キャッ!」


手を引っ張られ、
前に倒れそうになる。

⏰:09/03/24 02:12 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#216 [イリア]




黒猫さんはかがみこみ、
私の耳元に口をあてた。



⏰:09/03/24 02:12 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#217 [イリア]





猫「――…あんたはもしかしたら

俺たちが求め続けた

【雨原】なのかもしれない」




⏰:09/03/24 02:13 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#218 [イリア]



聞き取れるか、
聞き取れないかというほどの


小さく、細く、甘く…

少しだけ、泣きそうな声。


⏰:09/03/24 02:14 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#219 [イリア]



七「…え?」


猫「…行こう、七衣」


⏰:09/03/24 02:14 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#220 [イリア]



黒猫さん、
いまなんて言ったんだろう。
雨音がうるさくて
あまり聞き取れなかった。





あ、そういえば
初めて名前を呼んでくれたな。


⏰:09/03/24 02:14 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#221 [イリア]



私は黒猫さんに手をひかれ
小雨の中を歩く。






――……遠くで狐さんの
早くー、という声が聞こえた。


⏰:09/03/24 02:15 📱:W61P 🆔:☆☆☆


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