黒猫の棲むところ
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#281 [イリア]
麗「―…猫が?」
猫「俺が、拾った。
正確にはスカウトした、だけど。
狐は関係ない」
麗「――……スカウト…?」
麗さんの声が
さっきより2オクターブは
低くなる。
:09/03/25 13:01 :W61P :☆☆☆
#282 [イリア]
……うん、なんか。
なんかもの凄い
勘違いをされてる気がする。
:09/03/25 13:02 :W61P :☆☆☆
#283 [イリア]
七「で、でも私…」
狼「貴様ぁ!
何故今更女をスカウト?!
確かにうちの劇団に女は少ないが、
麗さえいれば特に不都合はな…」
麗「…ご不満、ってわけだ」
:09/03/25 13:02 :W61P :☆☆☆
#284 [イリア]
雨はさっきよりも緩くなり
雨音に邪魔をされることのない
麗さんの声は、
全てが耳に響いてくる。
:09/03/25 13:03 :W61P :☆☆☆
#285 [イリア]
麗「…そういうことでしょ、猫。
私が最近 本番での失敗が多いから
新しい子を連れてきた…
いいわよ別に、仕方ないわ。
情だけで役が貰えるほど、
甘い劇団は嫌い。」
狼「何を言う!
失敗なんてまったく…」
麗「黙ってよ、狼。」
:09/03/25 13:04 :W61P :☆☆☆
#286 [イリア]
狼「いや黙らん!!
猫!!お前が連れてきた女と、麗。
どちらの演技が
この劇団に相応しいか、
今から勝負をしよう!!!!」
:09/03/25 13:05 :W61P :☆☆☆
#287 [イリア]
――……ちょっと、ちょっと、
ちょっと、ちょっと、ちょっと。
何か話がおかしな方向に…
私は誤解を解いて欲しくて、
黒猫さんのほうを見る。
:09/03/25 13:06 :W61P :☆☆☆
#288 [イリア]
クスッ…
私と目が合うと黒猫さんは
それこそ女性と見間違うほど妖艶に、
私に微笑んだ。
:09/03/25 13:07 :W61P :☆☆☆
#289 [イリア]
何この笑い…
もしかして……
すると黒猫さんは少しかがみこみ、
私の耳元で小さな声を出す。
:09/03/25 13:07 :W61P :☆☆☆
#290 [イリア]
:09/03/25 13:08 :W61P :☆☆☆
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