黒猫の棲むところ
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#560 [イリア]



猫「新しいスタッフなんだ。

大道具の白(ハク)って奴に惚れて
この劇団に入ったみたい。

動機不十分だよねー」


猫さんがアハハと、幼い顔で笑う。


⏰:09/03/28 13:10 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#561 [イリア]



すいません、ハクって誰ですか。


「あらぁ、そうなの//」

「いやね、黒猫さんと一緒に
歩いてきたもんだから、
私ったら、てっきり…//」


またガヤガヤと騒ぎだす。
猫さんは私の耳元で囁(ササヤ)いた。


⏰:09/03/28 13:11 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#562 [イリア]



猫「あんた、ちょっと離れてて。
こいつら、俺とあんたのこと
疑ってるみたいだから。」


七「……はぁ」


猫「狼のほうが片づいたら
狐が来て追っ払ってくれるから」


⏰:09/03/28 13:12 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#563 [イリア]



そう言われて私は猫さんと離れ
人だかりの少ないほうに歩き始めた。








――…それにしても。


⏰:09/03/28 13:12 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#564 [イリア]



何だよさっきの猫さんの態度。

いくら何でも、サービス精神
旺盛(オウセイ)すぎでしょ!!


⏰:09/03/28 13:13 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#565 [イリア]



訳もなくイライラする。


あの声で舞台の上に立ってるのかな。

そんなのファンができて当然じゃん。


⏰:09/03/28 13:13 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#566 [イリア]






七「……猫さんにとっては私も

うるさいファンの一人なのかな…」


⏰:09/03/28 13:13 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#567 [イリア]



そう考えると、
どうしようもなく切なくなる。
無意識に頬に冷たい涙が伝う。



七「……?…涙?
どんだけ女々しいんだよ私…」


⏰:09/03/28 13:14 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#568 [イリア]



ファンの人たちの声、聞きたくない。



私はそう思い、森の中に足を進める。

危険かもとは思ったが、
まぁ奥まで入らなかったら
大丈夫だろう。


⏰:09/03/28 13:14 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#569 [イリア]




ザワザワザワ…



森が風で揺れてる。

少し肌寒い。


⏰:09/03/28 13:14 📱:W61P 🆔:☆☆☆


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