黒猫の棲むところ
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#580 [イリア]



誰か。

誰か呼んでこよう。



誰か。



私は走ってさっきの場所に戻る。


⏰:09/03/28 13:20 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#581 [イリア]



狐さんは猫さんのファンの
説得をしていた。



狼さんはファンの人たちを
狐さんに帰されたのか、

食事の準備を手伝っている。


⏰:09/03/28 13:20 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#582 [イリア]



七「――ハァ…ッッ!!狼さん!!!!!」


狼「ん?何だ新入り、
そんなに慌てて。

ところでお前、麗知らないか?
一緒に来てたんじゃ……」


七「いいから!!早く来て!!!!!」


⏰:09/03/28 13:21 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#583 [イリア]



私は狼さんの腕を引っ張ると
森のほうに走り出す。


遠くで人だかりに囲まれた猫さんが
一瞬こっちを見た気がしたが、
今はそんなこと関係ない。


⏰:09/03/28 13:21 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#584 [イリア]



狼「……うぉ!!何だ何だ!!!!
何かあったのか?」


七「――ハァ…麗さんが…ッッ!!」


狼「麗?」



その言葉に狼さんがピクッと反応する。


⏰:09/03/28 13:22 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#585 [イリア]



狼「麗に何かあったのか?

場所は?場所はどこだ?」



七「…ハァ…ハァ…今、向かってます!!
そこ…その大きな木の向こう…ッッ」


私のその言葉を聞くと
狼さんは私を置いて走り出した。


⏰:09/03/28 13:22 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#586 [イリア]



間に合ったかな――………ッッ??

狼さんが木の近くで走るのをやめた。



七「??!どうしたんですか??
麗さん、大丈夫――……ッッ」


狼「…新入り…」


狼さんの声が響く。


⏰:09/03/28 13:23 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#587 [イリア]



狼「―…誰も、いないぞ?」


え……?


私も狼さんの横に着き、
さっきと同じ場所で前を見る。


七「――……嘘……」


⏰:09/03/28 13:24 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#588 [イリア]



するとさっきまで
麗さんと男性がいた場所には、

狼さんの言うとおり、
誰もいなかった。


⏰:09/03/28 13:24 📱:W61P 🆔:☆☆☆


#589 [イリア]



七「……さっきまで確かに…」


麗「――……何がよ?」


後ろから、麗さんの声。
驚いて後ろを振り向く。


⏰:09/03/28 13:25 📱:W61P 🆔:☆☆☆


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