黒猫の棲むところ
最新 最初 全
#587 [イリア]
狼「―…誰も、いないぞ?」
え……?
私も狼さんの横に着き、
さっきと同じ場所で前を見る。
七「――……嘘……」
:09/03/28 13:24 :W61P :☆☆☆
#588 [イリア]
するとさっきまで
麗さんと男性がいた場所には、
狼さんの言うとおり、
誰もいなかった。
:09/03/28 13:24 :W61P :☆☆☆
#589 [イリア]
七「……さっきまで確かに…」
麗「――……何がよ?」
後ろから、麗さんの声。
驚いて後ろを振り向く。
:09/03/28 13:25 :W61P :☆☆☆
#590 [イリア]
狼「――…麗」
七「…麗さん……」
麗「狼、あんた馬鹿じゃないの?
いきなり走り出すから、
何かと思ってついてきたら…
…私がなに?私はずっと
テントの傍(ソバ)にいたわ。
…あんた、雨原に騙されて…」
七「……違うッッ!!!!」
私が叫ぶ。
:09/03/28 13:25 :W61P :☆☆☆
#591 [イリア]
七「何で嘘つくんですか??!!
さっき確かにここで、
麗さんと男性4人で…
何か話してたじゃないですか!!
―……麗さん、震えてた!!
何で言えないんですか……ッッ!!」
:09/03/28 13:26 :W61P :☆☆☆
#592 [イリア]
嫌われてもいい。
一生、口をきいて貰えなくてもいい。
だから、本当のこと
狼さんに話してよ。
こんなに麗さんのこと想ってる、
狼さんに全部話してよ。
:09/03/28 13:27 :W61P :☆☆☆
#593 [イリア]
麗「――……何この子?きちがい?
…だから嫌なのよ、人間って「麗」」
狼さんの声が、
麗さんの言葉を遮(サエギ)る。
:09/03/28 13:31 :W61P :☆☆☆
#594 [イリア]
麗「…何?まさかあんたも
こんな子の言うこと信じてるの?」
狼「新入りの言うこと、
あながち嘘には聞こえない。だけど
――……俺は、お前を信じてる」
狼さんの声が響く。
麗さんは狼さんから目を背けた。
:09/03/28 13:31 :W61P :☆☆☆
#595 [イリア]
麗「…なにその台詞?
明日の舞台にそんな台詞
あったかしら?」
狼「―…お前を、信じてる。
だから今ここで、一つ約束して欲しい」
:09/03/28 13:32 :W61P :☆☆☆
#596 [イリア]
風が吹いてる。
あぁ、さっきまで雨が降ってたもんな。
:09/03/28 13:33 :W61P :☆☆☆
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194