喧嘩上等

楓は頭を下げながらそう言う

『楓さん…頭上げて下さいよ…』
歩美が言う

『歩美…本当に…ごめん。ごめんね…謝ってすむ問題じゃないよね…』

『何か歩美が悪者みたいじゃないですか～
歩美、別に大地をとったりしませんよ？

楓さんが憎いとか思ってもないし…』

『歩美…本当に？』

『はいっ!!ただ…
少し時間下さい…

自分の中で気持ち落ち着かせるんで…落ち着いたら、また
仲良くして下さい!!』

歩美は笑顔でそう言った

『歩美っ…ごめんね…ありがとう…』
楓は歩美に泣きつく

あたしもそれを見て泣いていた

『も～楓さんってば泣き虫すぎですよ～(笑)』

『だって…本当ありがとう…歩美…』

『もう大丈夫ですっ!!
ほら…あたし検査あるんで…早く帰って下さいよ～(笑)』

『うん…そーだね。
じゃあ帰ります…お大事にね』
楓はそう言い病室を出る

あたしは歩美に
『歩美…よく頑張ったね。偉いよぉ～』
そう言い頭をｸﾞｼｬｸﾞｼｬとなでる

『も～花優さん頭ボサボサになりますから(笑)』

『あはは…じゃああたしも帰るねっ…!?
お大事にね』

『花優さんも(笑)』

病室を出ると楓は泣いていた

『も～楓っ!!
泣かないのっ!!せっかく歩美が
ああやって言ってくれたんだから…
頑張らないと!!ね？』

『うん…花優もありがとね…☆』

歩美…本当によく頑張ったよね。お疲れ様

楓も…歩美の為にも幸せになってほしい。

あたしも蓮を信じて頑張ろう。と改めて思った

大地の家に着くと蓮と大地はテレビを見ていた

『ただいま～♪』

『おうお帰り～』

『てかあたし寝ていい？』

『ああ花優ちゃん寝た方がいいよっ!!ベッド使っていいから☆』

『ありがと～♪』
あたしはそう言い寝室に向かいベッドに潜り込む

布団からは蓮の匂いがかすかにする

何かこの匂い…すっごく落ち着く