喧嘩上等

-大地の家-

インターホンを押すと大地が出て来てくれた

『入って♪』

『おじゃまします…美弥いんの？』

『美弥？今さっき来た所だよ～』

部屋に入ると蓮にベッタリつく美弥

『………美弥さん』
楓が呼ぶと美弥は驚いた顔をする

『な、何であんた達こんな所いんのよっ?!
大地、上がらせていいわけ？』

『べっつに～
友達だし♪』

『友達…？あたしだって蓮達と仲良くなるの大変だったって
いうのに…真穂に似てるからよっ!?
似てるから仲良くなれただけよ?!勘違いしてんじゃないわよ!?』

早口でそう言う美弥に蓮が
『はっ?!ちげーよ、
似てるとか似てないとか関係ねーよ』

『蓮っ…』
美弥は何も言えなくなったようだ

『それよりっ!何で歩美やったの!?あたし等にやればいいだけじゃん』

『あたしの気持ちわかった？
友達がやられて、その気持ちわからせて
あげよーと思ったの!』

『はぁ？そっちとは訳が違うじゃん。そっちは喧嘩買ったんだよ？

歩美は買ってないでしょ？訴える事だって出来んだよ』

『っ…訴えたきゃ訴えればいいじゃん!』

『その前に
あたしはあんたをぶっ飛ばす』

『はは♪いいよ～？
いつにする～？』

『今』

『はっ!?今？』

『そうだよ』

『ちょっ、花優ちゃん来て』
あたしは蓮に引っ張られ外に出る

『なっ何？』

『やめとけ』

『えっ？嫌だよ、あたしやめないもん!
歩美がやられたんだよ!?

救急車に運ばれたんだよ?!友達をほっとく事なんか出来ないよっ!』

『頼む…
やめてくれよ…』

『ど……どうして？』

『花優は美弥には勝てないんだよ』

『っ……まだわかんないじゃん!!』

『わかんだよっ!!勝てない喧嘩なら意味ねーじゃん』

『意味なくなんかない…勝てないなら
勝つまでやればいいだけじゃん』

『そしたらっ…』

『死ぬって言いたいの？真穂さんと一緒にしないでよっ!!
あたしは死ぬまでなんかやらないよ』