『言葉』

リアルなようで

不思議なお話

小説のようで

小説ではない

少し大人なお話。

『言葉』

「無理よ‥

あなたには無理」

悲しい顔なんてさせやしない。

そんなドラマみたいなセリフと想い。

君はすぐ現実に戻す。

‥‥
‥‥‥

ケロロさんが菜月を好きなのは気付いてる。

みっちゃんと仲良くしながら、私を‥菜月を毎回チラっと見るケロロさんは、多分出会った日から菜月を想ってる。

けど、私は気付かないふりをしてきた。

それがケロロさんの為だと思い。

ケロロさんは他のお客さんとは少し違い、菜月じゃなく菜穂を見ようとしている。

菜穂を探そうとしている。

こんな風に全てを見抜いてしまう自分を、自分自身嫌になる時がある。

「あなたには私を理解出来ないわ

これからもね」

私が‥あなたの前で菜穂になるこはない。

見せようとも思わない。

菜穂が生きるのは

あの人の前だけ。

―‥ケロロさん

あなたは少し、私に‥菜穂に、興味を持ちすぎた。

私の本名も知らないあなたは、

もう一人の"私"を求めすぎた。

あなたはこれ以上、私に関わってはいけない。

過去は現在(いま)に必要ない。

そう、あなたには。

３３３

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‥

俺は‥

俺は何と言えばいいのだろうか‥

全てを否定した菜月さんの言葉に

俺は諦めるしかないのだろうか‥

「俺は‥それでも‥」

それでも諦められない俺は、もう後戻りが出来ないだろう。

第三者に何を言われた訳でもなく

本人に言われてるいるのに、

"それでも"と想う俺を

どう止めろというのか‥――