Ding ding dong -the story of mc Nyron-
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#1 [匿名] 09/08/26 15:38
俺は、地位も名声も金もなかった。
だから幸せにできない女もいた。
HIPHOPの「ひ」の字も知らなかったが、今ではこうして何万人もの前でラップをしている。
これは
この成功を影で支えてくれた女と、夢に突き進んだ俺の物語。
栄光の鐘は鳴る。
「Ding ding dong!」
#23 [匿名]
「そんなもんすか…。」
「でも"それ"になるにはコツがあってね。それは"継続する"って事なんだよ。」
「……継続?」
ハッキリ言って、そこまで聞いてない。でもこの人は語り出したら止まらないクチのようだ。
「君には夢がある?」
「…そりゃあ…はい、あります。」
「その夢ってどんな?」
:09/08/29 09:13
:D905i
:☆☆☆
#24 [匿名]
「いや、そんなの恥ずかしくて言えないっすよ!」
「…自分の夢を恥ずかしがっちゃダメだよ。まず夢に自信を持たなきゃ!」
「……そうですね。」
「まぁそれはいいんだけど、その夢を叶えるには"継続"がコツになるんだ。諦めずに前進する事を継続すれば、必ず夢に近付いていける。諦めてしまえば、そこで全てがジ・エンド!ってね。」
夏樹と似たような事を言ってる。確かにそれが正解かもしれないけど…。
:09/08/29 09:23
:D905i
:☆☆☆
#25 [匿名]
「継続って…意外と難しいっすよね。」
「そうかな?考え方を変えれば、継続するだけで夢を叶えれるんだよ。簡単じゃん。」
「…はあ」
「あっ、なんか語っちゃってゴメンね!とりあえず今はこの仕事を頑張って!」
そう言うと彼はトランクを開けた。
俺が何気なくフロントガラスを見ると、助手席にいる女性と目が合った。
:09/08/29 09:28
:D905i
:☆☆☆
#26 [匿名]
その女性は、まるで虫けらを見るような目で俺を見下ろしている。
エスカレードの高い位置の助手席から、薄汚いスタンドの制服を着て地面を歩く俺を…。
俺はパッと目をそらした。
悔しい。悔しくて悔しくてたまらない!
この男性は、あの女性を幸せにしてやれてるんだろう。俺は…夏樹に迷惑をかけてばっかりだ。
全て金が幸せとは思わないけど、金が無ければ幸せを語る暇もないんだ。
:09/08/29 09:39
:D905i
:☆☆☆
#27 [匿名]
トイレに駆け込んだ俺は、思いっきり壁を殴った。悔しさで痛みなんか感じない。
自然と涙が出る。
助手席から見下ろしていた、あの目が頭から離れない。
『クソッ!クソッ!!』
しばらくすると、感情は落ち着いてきた。
:09/08/29 09:43
:D905i
:☆☆☆
#28 [匿名]
あの助手席に夏樹を乗せてやりたい。
「いや、絶対乗せてやる!」
俺はトイレを出て、もう一度エスカレードの前を通り助手席を睨んだ。
女性は相変わらずの目で俺を見下ろす。
『フン…今の内にそうやってのさばってろ。俺はぜってぇお前らを超えるビッグになってやるからな!』
俺の拳は力強く握られていた。
:09/08/29 09:50
:D905i
:☆☆☆
#29 [匿名]
バイトが終わり、家に帰ると夏樹はいなかった。
『そういえば夕方からダンスの練習とか言ってたな…』
冷蔵庫を開けると朝ご飯の残りが入ってたから、それを食べる事に。
何気なくCDをかけ、足でリズムを取る。
テーブルに置いてあったフリースタイルバトルのポスターを手に取り、内容をじっくり見る。
県予選は13日後、クラブ"ザッツ"。自宅からそう遠くない場所だ。
:09/08/29 10:14
:D905i
:☆☆☆
#30 [匿名]
その予選を勝ち上がれば、約一ヶ月後、東京のクラブ"ベントレー"で本大会だ。
エントリー費15000円。優勝賞金300万円。準優勝賞金100万円。1000人以上の観客を予想…
まさに夢の舞台。こんな話から俺は昨日逃げようとしたのか。
フッと頭をよぎる、あの目。
「虫けらだって空を飛べるんだぜ。」
俺はいつも愛用しているライム帳(ライムとは韻の事。韻、つまり母音の似た語句を並べて歌う事によりラップが完成する)を開いた。
:09/08/29 10:26
:D905i
:☆☆☆
#31 [
]
ヒップホップ大好きです

頑張ってください
:09/08/30 07:15
:N905i
:☆☆☆
#32 [匿名]
コメントありがとうございます(^-^)v
:09/09/01 12:11
:D905i
:☆☆☆
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