―‥ 殺したいほどに ※BL
最新 最初 全 
#186 [雪]
だったら最初から
にこにこしなきゃいいのに
俺みたいに
無愛想でいればいいのに
中途半端に自分を作って
一体彼女たちは何を求めてるのか
作るなら完璧を目指してほしい
男はそこまで鈍くない
‥少なくとも俺は
:10/11/29 20:57
:D905i
:.gyRJ0Eg
#187 [雪]
「結ー?生きてるかー?」
鏡ごしに
一つだけ閉ざされた個室に話しかける
なんか今日、本気の寝癖だなーおい
茶色い髪も徐々に元に戻っていく
人の生命力はすげぇと思う
:10/11/29 21:01
:D905i
:.gyRJ0Eg
#188 [雪]
「あぁ〜ごめんごめん!
納豆の文字見たら‥うってなった(笑)」
へへっと笑いながら
腰を低くして出てきた
鏡ごしに目が合う
なぜか急に愛おしくなって
ついつい体が動き出しそうになって‥
:10/11/29 21:03
:D905i
:.gyRJ0Eg
#189 [雪]
無意識に右手が結のほうに伸びる
このまま腰に腕回して
抱きしめたってよかった
人気なんて全くない薄暗いトイレだ
だけど鏡に映る自分の姿を見て
歯止めがかかった
ぎこちなくそのまま
結の髪を撫でた
:10/11/29 21:06
:D905i
:.gyRJ0Eg
#190 [雪]
「‥?」
直接そんな目で見つめるなよ
受け入れるような柔らかい瞳が
俺にとっちゃ凶器で
「髪‥いい色だな」
「髪?‥お揃いにする?」
「‥ばーか」
「えー何でーっ?いいじゃんお揃いー」
くしゃっと乱暴に撫で回して
背を向けて先を歩いた
:10/11/29 21:11
:D905i
:.gyRJ0Eg
#191 [雪]
結局鍋はトマト鍋になって
真っ赤なスープにたこさんは浮いていた
地獄を見たな、たこさん
あんまりいい絵ではない
「このたこさん足千切れてるー」
「‥ほんとだ」
「この白菜ちゃんと切れてないよー?」
「‥ほんとだ」
:10/11/29 21:15
:D905i
:.gyRJ0Eg
#192 [雪]
「海ー?」
「‥なに」
トマトだしこの色だし
トマトジュースみたいなのを想像してたが
案外甘ったるい味で
個人的には一回食べれば満足なレベル
スープをごくり飲み干せば
そのまま血液になりそうで
貧血気味の俺には何だかありがたく感じる
そんなことは有り得ないけど
:10/11/29 21:18
:D905i
:.gyRJ0Eg
#193 [雪]
「‥すきだよ?」
むせるのも無理はないだろ?
意味わかんねぇこいつ
口を覆った手は真っ赤に染まる
なんとグロテスクなこと。
「ん゛っ‥あ゛ぁ
‥たこさんが?何が?」
内心少しにやけた。
いや、正直、かなり、にやけた
完全にいかれちまった
:10/11/29 21:23
:D905i
:.gyRJ0Eg
#194 [雪]
「‥カイがすき」
「貝?あぁ、そりゃよかったなぁ」
俺は一瞬にして記憶を辿る
貝は買っていない
貝は入っていない
カイは海であって貝じゃない
そしてまた、にやけた。
:10/11/29 21:28
:D905i
:.gyRJ0Eg
#195 [雪]
わかってるくせに、と
結はふてくされてスープに飯ぶっこんで
さらさらっと流し込んだ
そこで同意や肯定の意を唱えれば
このもどかしさは消えたかもしれない
俺は何を恐れているのか
社会の目、常識、血のつながり
凡人の俺には
それらを破れる勇気がなかったのかもな
:10/11/29 21:33
:D905i
:.gyRJ0Eg
★コメント★
←次 | 前→
トピック
C-BoX E194.194