太陽と夏の空
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#115 [ラビ]
その質問に監督はすぐに答えた。
監督「本当は坂本をピッチャーとして使ってやりたかった…。だから最初は宮本と坂本で2人でピッチャーをやらせようと思ったんだが…
なかなかいい内野の選手が見付からなくて、試しに坂本にショートをやらせてみたんだ。
そうしたら坂本もなかなかいい才能の持ち主でな…そのままショートとして使ってみることにしたんだ。
宮本は宮本でピッチャーとしてスゴい才能があるし、文句のつけようがない。
:06/08/29 22:31
:W32SA
:DG9yfLs.
#116 [ラビ]
だから、宮本のほうが良かったとか、そういう訳ではないな。」
俺は少しホッとした。
良かった…俺に実力がなかったわけじゃなかった…。
「へぇ〜そうなんですかぁ。でも坂本はずっとピッチャーで周りから騒がれていたのに、いきなりショートやらされたりして、部内で衝突とかなかったんですか?」
:06/08/29 22:39
:W32SA
:DG9yfLs.
#117 [ラビ]
監督「それがなかったんですよね。二人は仲が良かったし。でもなぁ…」
俺とヒロキが仲が良いのは本当だ。
“でもなぁ…”?
なんだろう…?気になる…。
監督は言いづらそうに言った。
監督「こんなこと本当は言ったらダメだと思うんですがね、坂本は…宮本がいなかったら確実にエースでしたよ。」
:06/08/30 05:24
:W32SA
:2IODb7d6
#118 [ラビ]
その言葉を聞いた瞬間、胸がズキズキと痛んだ。
…え…?
今なんて言った?
宮本がいなかったら…
ヒロキがいなかったら俺はピッチャーやれてたってことなのか…?
俺はなんとも言えない気持ちになって…
その場から動けなかった。
悔しいのか…?
なんなんだこの気持ち…?
:06/08/30 06:47
:W32SA
:2IODb7d6
#119 [ラビ]
ピッチャーをヒロキに取られたことなんて
なんともないと思ってた。
ピッチャーに未練なんかないって思ってた。
でも俺…
きっと、心のどこかではピッチャーがやりたかったんだ…。
ヒロキの後なんかじゃなく、
誰の足跡もついてない
キレイなマウンドに…
立ちたいと思ってたんだ。
:06/08/30 06:53
:W32SA
:2IODb7d6
#120 [ラビ]
自分の気持ちに素直になってみると
胸が苦しくなった。
“ヒロキに取られたことなんて悔しくない”?
“ピッチャーに未練なんてない”?
…くそ。
悔しくないわけねぇじゃん…。
黙って下を向き、いろいろ考えていると、後ろから足音が近付いてきた。
:06/08/30 07:01
:W32SA
:2IODb7d6
#121 [ラビ]
「おい?」
呼び掛ける声と同時に肩をポンと叩かれた。
達矢「うわぁ?!」
ビックリして後ろを振り替えると、ヒロキがキョトンとして俺の顔を見ていた。
ヒロキ「あははは(笑)どうしたんだよ??(笑)」
:06/08/30 08:10
:W32SA
:2IODb7d6
#122 [ラビ]
ヒロキは俺の顔を見て笑った。
俺は相当すごい顔をして驚いてたんだろう。
ヒロキは爆笑だった。
ヒロキ「入らないのか?」
ヒロキはドアに手をかけて俺に言う。
達矢「あ…入る入る…」
俺は動揺しているのがバレないようにした。
ヒロキも気付いていないようだ。
…良かった。
:06/08/30 21:55
:W32SA
:2IODb7d6
#123 [ラビ]
ガラガラ〜…
ヒロキ・達矢『失礼しまーす』
挨拶をして中に入ると、監督と先生がいた。
監督「おー来たかぁ。ちょっと相談室に行っててくれ」
達矢「あ、ハイ。」
俺達は相談室に行き、監督を待った。
俺はさっきの監督と先生の会話を思い出し、ちょっとヒロキと2人きりなのは気まずかった。
:06/08/30 22:00
:W32SA
:2IODb7d6
#124 [ラビ]
ヒロキ「なぁ、やっぱ高校の話だよな?♪」
達矢「たぶんな…。」
俺の気持ちとは逆に、ヒロキはニコニコして監督の話は何かとワクワクしているようだった。
ヒロキ「推薦とかきてるかなぁ?♪」
…お前にこないワケがないだろう…。
そんなことを思っていると…
ガチャ…
監督「待たせたな」
監督が入ってきた。
:06/08/30 22:05
:W32SA
:2IODb7d6
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