太陽と夏の空
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#1 [ラビ]
高校野球の話を書きます☆
スポーツ系の話は初めてなので、上手く書けるか不安ですが、興味のある方は読んでみて下さい(^^)

⏰:06/08/21 23:45 📱:W32SA 🆔:/C1PauSc


#2 [ラビ]
【はじまり】

太陽が照りつける暑い夏。

溶けてしまいそうな暑さの中…

とある球場では白熱した試合が繰り広げられていた。


立ち上がり、試合を見守る観客。



ピッチャーが振りかぶって…

投げた。

⏰:06/08/21 23:49 📱:W32SA 🆔:/C1PauSc


#3 [ラビ]
シーン…


一瞬静まり返る場内。

ボールはキャッチャーめがけて飛んでいく。




スパーン!!!



「ストライク!バッターアウト!」


審判が叫ぶと一気に会場は盛り上がった。

歓声をあげ、選手たちはピッチャーのもとへ駆け寄っていく。

⏰:06/08/21 23:53 📱:W32SA 🆔:/C1PauSc


#4 [ラビ]
ベンチの前では監督とコーチが抱き合い、涙する。



…試合終了。


バッターはチームメイトに抱きかかえられ、泣きながら整列する。


『っっしたっ!!』

両チームは挨拶をかわし、試合終了のサイレンが鳴り響く。



愛川高校 対 白石学園

1対0

この試合を制したのは

愛川高校。

⏰:06/08/22 00:01 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#5 [ラビ]
…俺のいる学校。

俺達は…勝ったんだ。



相手は5年連続甲子園出場の強豪“白石学園”。

この夏の甲子園を賭けた試合で、俺達は勝ったんだ。

10年ぶり、15回目の出場だった。

⏰:06/08/22 00:09 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#6 [ラビ]
かつては甲子園の常連校だった愛川高校。

しかし、10年前に当時の監督は定年退職。


次の年から愛川は、甲子園の土を踏むことがなかった。


そして時がたつにつれて、“強豪 愛川”の名は薄れていき、

ライバル校であった私立の白石学園などに押しつぶされていた。


愛川に変わり、名を轟かせていた“強豪 白石”。

⏰:06/08/22 06:55 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#7 [ラビ]
そして…

愛川は10年の歳月を経て、王者の座を取り戻した。





…夢の甲子園…。


10年ぶりに踏む土は

どんな匂いがするのだろう。

⏰:06/08/22 07:02 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#8 []
この話ぁたし大好きこれからもどん書いてねすごくぃぃ話だからぁたしも野球スキなんだぁだからどん書いてねぇ早く続きが読みたい
ごめんなさぃわがまま言っちゃって…,

⏰:06/08/22 08:22 📱:N901iS 🆔:ldKDvXdA


#9 [ラビ]
さん~めちゃめちゃ嬉しいですyありがとうフなるべく早めに更新出来るように頑張るので、温かく見守ってて下さいュ~(笑)

⏰:06/08/22 11:54 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#10 [ラビ]
【2章―帰ってきた怪物】

―次の日

新聞やテレビでは愛川高校の話でもちきりだった。


新聞の見出しには

『復活!“強豪 愛川”』

『10年眠り続けた獅子』

などと大きく取り上げられた。


デカデカと載せられた写真。


「こんなにデカく載るなんて大げさだな…」


新聞を見ながら俺はつぶやいた。

⏰:06/08/22 12:11 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#11 [ラビ]
「何言ってるの達矢!地元の人も皆嬉しいのよ☆」


母さんが笑顔で言った。

達矢「愛川はこれからだろ?甲子園で優勝すんだからよ」


母「あはは☆期待してるわよ♪」

母さんの明るい声を聞きながら、俺は自分の部屋に戻った。

⏰:06/08/22 12:16 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#12 [ラビ]
ベッドにころがり、持ってきた新聞を広げる。



『帰ってきた怪物』


大きく書かれた文字の横には


『宮本投手 白石学園を見事完封!』

と書かれていた。


宮本…。


この名前はどの新聞を広げても書かれていた。


達矢「“愛川に宮本あり”か…。」


俺は何とも言えない気持ちだった。

⏰:06/08/22 12:28 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#13 [ラビ]
―次の日


「よう達矢!!」


登校中、後ろから肩を叩かれた。

達矢「なんだ、ヒロキか」


ヒロキ「なんだとはなんだよ!(笑)一緒に行こうぜ☆」


達矢「おう」

俺はヒロキと一緒に教室に向かった。

⏰:06/08/22 12:33 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#14 [ラビ]
こいつは、宮本ヒロキ。

俺と同じ野球部だ。


…そぅ、こいつこそがあの“宮本”。


強烈白石打線を抑えたウチのエース。


俺の親友だ。

ヒロキとは中学の時から野球をやっている。



…そうだ、全ては中学の時から…。

⏰:06/08/22 12:40 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#15 [ラビ]
【俺の過去】

「また上手くなったなぁ〜お前!」

父さんが頭をなでる。


達矢「ボクね、大きくなったらプロ野球選手になるんだ!そして日本一のピッチャーになって…大リーグでも有名な選手になる!」

「そうかぁ、頑張れよ!でもその前に、甲子園があるな☆」

達矢「こうしえん?」


「甲子園はな、日本中の球児の夢の舞台なんだ。父さんも行ったんだぞ!」

⏰:06/08/22 17:21 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#16 [ラビ]
達矢「すごーい!ボクも父さんみたくなれる?」

「なれるさ!お前はすごくいいピッチャーだ!頑張れよ」…




…昨日のことのように思い出される光景。

父さんはいつも優しく俺をなでてくれた。


父さんは愛川高校の出身で、ピッチャーだった。

“強豪 愛川”と騒がれていた時代のエースだ。

もちろん、父さんは甲子園のマウンドにあがったことがある。

⏰:06/08/22 17:28 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#17 [ラビ]
俺はそんな父さんに憧れて野球を始めた。

いつも父さんの後ろにくっついて、ヒマさえあればキャッチボールの相手になってもらっていた。


「よし!今の球はいい球だ!」


俺は父さんに誉めてもらえるのが嬉しくて、夢中になってボールを投げた。

⏰:06/08/22 21:51 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#18 [ラビ]
小学3年になった頃、俺は小学校の野球少年団に入った。

小さい時から野球をしていた俺は、ひときわ目立った存在だった。





…スパーン!!

「ストライク!!バッターアウト!」


わぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ


「あの子スゴいよ、もうこれで三振10コ目…」

「こんないいピッチャーがいたなんてな…小学生にしては速すぎだろ」

⏰:06/08/22 21:58 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#19 [ラビ]
「なんだっけ、あの子の名前…。あっ坂本達矢クンだって!」


…小学生にしては速すぎる速球に完璧なコントロール。

俺は入団してすぐにエースになった。


「いゃぁ〜達矢!お前はスゴいピッチャーだ!!こんなピッチャー今まで見たことないぞ!ウチの学校の名物だな!」


いつも監督にはそう言われ、父さんも俺も誇らしげに笑ってた。

⏰:06/08/22 22:05 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#20 [ラビ]
“天才”


そう呼ばれていた。


“坂本達矢”


もはや地元で俺を知らないやつはいないと言って良かった。



俺も父さんに近づいているようで嬉しかった。

『早く“こうしえん”に行きたい』


毎日のように思ってたある日のこと。


それは、小学6年生になってからのことだった。

⏰:06/08/22 22:14 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#21 [ラビ]
スパーン!!

「ストライク!!!」


さっきから審判はこの言葉しか叫んでない。

入団してから更に3年が経ち、成長した俺はいつも観客の注目のマトだった。


ざわざわざわ…

「やっぱ坂本クンすごいやぁ!!」

「天才は違うなぁ〜」


そんな言葉を小耳にはさむ。

大会の日なんて特にだ。

だが俺は決して満足なんかしなかった。


贅沢だと思うかもしれないが、違うんだ。

俺が目指しているのは…甲子園。

日本一のピッチャーだ。

⏰:06/08/22 22:27 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#22 [ラビ]
そんな時…。

俺の噂にまじって、気になる話を聞いた。


「いやぁ〜坂本ってスゴいなぁ。天才としか言いようがねぇよ。」

「この辺では坂本が一番なんじゃね?」

ここまではいつもの話。

問題はここからだ。

「あっ!なんかさ、この辺の小学校にスゲェ選手が転校してきたらしぃじゃん??」


…スゲェ選手?

「あ〜知ってる!!なんだっけ名前…えーと…」

⏰:06/08/22 22:39 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#23 [ラビ]
「えーと…オレも忘れたわ(笑)」


…なんだ。名前も知られてないヤツか。


「でもスゴいらしいよな。坂本と張るんでないか?」

…名前も知られてないヤツと一緒にすんなよ。


「いやぁ〜坂本抜かすヤツいんのか?(笑)」


…俺を抜けるワケないだろう。


「確か転校した学校って佐倉小学校だよな?それがさ、その学校の関係者によると…」

⏰:06/08/22 22:47 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#24 [ラビ]
ここから先は覚えてない。

というか、聞いてない。


名前もわからないヤツと俺が張る?

夢がデカい俺だけにそれだけは許せなかった。

天才のプライドは負けを許さない。

いい加減にしろ。


そう思ってその場を後にしたから、話は全部聞かなかった。

⏰:06/08/22 22:53 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#25 [ラビ]
…その話がわかったのは、小学校生活最後の試合のときだった。






投球に加えて打撃もカナリ良かった俺は、エースで4番。


俺に影響された周りの選手も結構上手くなり、強くなった俺の学校は優勝候補だった。



「全国も夢じゃないだろう」


いろんな人にそう言われていた。

だから、行けるもんなんだと思ってた…。

⏰:06/08/22 23:07 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#26 [ラビ]
…全国がかかった決勝戦。


なんと決勝戦の相手は俺達と同じ地区の学校だった。


地区予選では運良くブロックが違ったため、顔を合わせることはなかった。


いよいよプレイボール。


両校ともに一歩もひかない激戦だった。




…スパーン!!


「ストライク!!バッターアウト!チェンジ!」


ざわざわざわ…


「ヤベぇ…速ぇよアイツの球…」

この大会でも注目の選手だった俺。

観客もそうだが、相手チームもびっくりしていた。

⏰:06/08/22 23:16 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#27 [ラビ]
『フン、どうだ』


俺は堂々とマウンドに立ち、堂々とプレーした。



《4番、ピッチャー、坂本くん》
響くアナウンス。

俺の打順。

悪いがこの回、点数もらうぜ。


軽くバットを振り、バッターボックスに入る。


ホームランでも見せてやるよ。

そう思って構えた。




相手のピッチャーが

振りかぶって…



投げた。

⏰:06/08/22 23:24 📱:W32SA 🆔:3q6K0Zhc


#28 [ラビ]
…スパーン!


「ストライク!」



…え?


なんだ?…今の?


冗談じゃねぇ。


こいつ…



速ぇ…。

⏰:06/08/23 07:12 📱:W32SA 🆔:armPAhJA


#29 [ラビ]
今現在、5回表。

今までそんなに速くなかったのに…。


…ん?

よく見ると、さっきまでのピッチャーと違うピッチャーだ。

選手交代したんだ。


…にしても、こいつ、なんなんだ?





…スパーン!


「ストライク!!」


俺はこいつの速球に手を出すことが出来なかった。

⏰:06/08/23 07:30 📱:W32SA 🆔:armPAhJA


#30 [ラビ]
続けて投げられる3投目。


ピッチャーが振りかぶって…

投げた。


ものすごい速さでボールが近づいてくる。


…ったくッ 冗談じゃねぇよ!!


俺は思い切りバットを振った。


カキー…ン!!


当たった!!


ボールはどんどん伸びていく。



だが…


ヒュ──────……ポスッ


「アウト!!」

⏰:06/08/23 12:18 📱:W32SA 🆔:armPAhJA


#31 [ラビ]
見てくれてる人いるのかなぁ…??
学校とバイトがあるので今日の夜、一気に更新します☆

⏰:06/08/23 12:53 📱:W32SA 🆔:armPAhJA


#32 [ラビ]
俺はバットには当てたが、打ち上げてしまい、アウトになってしまった。



「おしかったなぁ」


ベンチに戻ると監督やチームメイトに言われたが、俺はそんなこと耳に入らず、ただボーっと考えていた。


打てなかったからじゃない。


点をとれなかったからでもない。

ただ気になるのは…

あのピッチャーだ。

⏰:06/08/23 23:00 📱:W32SA 🆔:armPAhJA


#33 [ラビ]
あいつの球…速い。

もしかすると…

…俺よりも…?




気になることは山ほどあるが、試合は待ってくれない。

すぐに守備に入る。



…スパーン!

「ストライク!」


…スパーン!

「ストライク!アウト!!」


俺はまた投げ続け、たくさんの三振を奪った。

⏰:06/08/23 23:06 📱:W32SA 🆔:armPAhJA


#34 [ラビ]
両校一歩もひかない大接戦。


そして迎えた最終回。


マウンドには俺。


ツーアウト ランナー無し

この試合は延長か…。

誰もがそう思っただろう。


ふと顔をあげると、バッターボックスには…


あのピッチャー。

⏰:06/08/23 23:11 📱:W32SA 🆔:armPAhJA


#35 [ラビ]
いいタイミングで出てきやがる。

俺はそう思いながらも冷静にボールを投げた。



…スパーン!

「ストライク!!」


ふぅ、と一息を置く。


さっさと延長に持ち込もう…。

そう思って投げた第2投目…。



振りかぶって


投げた。

⏰:06/08/24 20:53 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#36 [ラビ]
…カキーン!!!



鋭い音を立てて飛んでいくボール。


どんどん伸びていく…。


そしてセンターの頭を越える。


ついに…センターの奴はボールを見送った。


歓声があがる。



相手側のベンチではもう、お祭り騒ぎだ。






―試合終了。

⏰:06/08/24 21:03 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#37 [まぁ子]
私ゎソフト部&野球大好きなんで,この話すっごい好きですッイ{|
頑張ってさぃねッe~ヘ

⏰:06/08/24 21:05 📱:W33SA 🆔:y1j/HwSw


#38 [ラビ]
まぁ子さん~ありがとうございますK~めっちゃ嬉しいですフまぁ子さんはソフト部なんですかぁ@かっこいいですねPソフト頑張って下さい「私も頑張りますツノ

⏰:06/08/24 21:22 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#39 [ラビ]
俺は負けた。

0対1


全国を目の前にして…

一瞬にして消え去った。



俺が初めて試合で泣いた夏だ。

だからこの試合だけは忘れられない…。



俺達が戦った相手は確か…

佐倉小学校。



あのピッチャーの名前は確か…

“宮本”と聞いた。

⏰:06/08/24 21:28 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#40 [ラビ]
【俺の過去―“宮本”】

俺は全国大会にコマを進めることが出来ず、夏を終えた。


そして春を迎え卒業し、俺は“桜岡中学校”に入学した。


すでに地元で有名だった俺は、ほとんど野球部で自己紹介は必要とされなかった。


先輩「あ〜ハイハイ!君は坂本達矢君ね、よろしく!」

達矢「あ…よろしくお願いします!」

こういった具合に俺は自己紹介する前に俺の名前を言われてしまう。

⏰:06/08/24 21:37 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#41 [ラビ]
まぁ…いいか。


そう思い、周りを見渡してみると…もう一人、自己紹介が必要とされない奴がいた。


「佐倉小学校から来ました。名前は…」


先輩「宮本ヒロキ君でしょ?よろしくな」

ヒロキ「よろしくお願いします」


…佐倉小学校…?


…“宮本”…?


俺は敏感に反応した。


…こいつが“あの宮本”。

⏰:06/08/24 21:43 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#42 [ラビ]
俺からサヨナラをブッ離した奴。


こいつが…。


まさか同じ中学校になるなんて思いもしなかった。


いろいろ気にしていると、向こうから話かけてきた。


ヒロキ「あの…」


達矢「…え?」

ヒロキ「もしかして小学校の時、決勝で戦ったよね…?」

達矢「…おう。俺からサヨナラ打ちやがったじゃねぇか」

俺は少し嫌味っぽく言うつもりだったが、ヒロキの謙虚な態度に笑顔で答えてしまった。

⏰:06/08/24 21:50 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#43 [ラビ]
ヒロキ「だよね?!うわぁ〜!“あの坂本くん”と同じチームになれるなんて夢みたいだ☆」


…“あの坂本くん”?

達矢「いやいや、こっちだって“あの宮本くん”だよ…」


ヒロキ「えっ?!俺そんなにスゴくないし…、俺ずっと坂本君ってスゴいなぁって憧れてたんだよ!ピッチングもスゴいし、バッターとしての才能もスゴいし☆」

⏰:06/08/24 21:57 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#44 [ラビ]
達矢「いや、お前…あのサヨナラ打っといて俺に憧れんなよ(笑)」

ヒロキ「あれはたまたま風向きが良かっただけだよ!もう二度と坂本君からあんなの打てない!!(笑)」


こんな話をしているうちに、俺達はすっかり意気投合して仲良くなった。


最初は苦手なタイプかと思っていたが、話してみると結構イイ奴だった。

⏰:06/08/24 22:03 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#45 [ラビ]
話によると、ヒロキは小学6年のときに親の転勤でこの近くに引っ越してきたという。


俺と同じで父親が野球をやっていて、それに影響され、幼いときからボールに触れていたらしい。


ヒロキも引っ越す前の学校では結構有名なほうで、少年団に入ってすぐにエースだったようだ。

⏰:06/08/24 22:15 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#46 []
頑張って下さぃ
ずっと見てまーす

⏰:06/08/24 22:29 📱:SH902i 🆔:ZWwheZvY


#47 [ラビ]
イさん☆ありがとうございます♪♪見てくれてるなんてホントに嬉しい限りです(T_T)☆いい作品になるように頑張るので、これからも見てて下さい☆(≧∪≦*)

一応DoCoMoの方には絵文字が見れなかったら嫌なので絵文字は使わないでお返事しますね""(ノ_<。)ごめんなさぃ↓↓(>_<;)

⏰:06/08/25 06:59 📱:W32SA 🆔:P3BsHtSo


#48 [ラビ]
そんな俺達でもさすがに『入部してすぐに』というわけにはいかなかった。


やっぱり先輩は上手いし、それなりにプライドもある。


俺達が実際にプレー出来るようになったのは、3年生が引退した後。

中2になってからだった。

⏰:06/08/25 22:47 📱:W32SA 🆔:P3BsHtSo


#49 [ラビ]
小学校の野球とは違って、中学校では変化球が使えるようになるから、ただ球が速いだけではダメだった。

[小学生はヒジの成長がまだ途中で、変化球を投げるとヒジを痛めるので、小学校の野球では変化球は禁止されています]


ということで、俺はヒロキといつも二人で変化球の研究をしていた。


変化球のキャッチボールをしながら、お互いにアドバイスなどをし合った。

⏰:06/08/25 22:53 📱:W32SA 🆔:P3BsHtSo


#50 [ラビ]
そして遂に…待ちに待った公式試合。


いよいよレギュラーメンバーが発表される。


俺はドキドキして仕方がなかった。

試合をすることに緊張する。


それともう1つ。


俺とヒロキ。


どっちがピッチャーなのか…。

⏰:06/08/25 22:57 📱:W32SA 🆔:P3BsHtSo


#51 [ラビ]
運命の時…。


そして読みあげられたピッチャーの名前…。


監督「先発〜、宮本ヒロキ」


ヒロキ「っ?!あ、ハイ!!」





…え?



監督…、俺は…?


俺は頭が真っ白になった。


俺が目指した先発は…

ヒロキが手にした。

⏰:06/08/25 23:04 📱:W32SA 🆔:P3BsHtSo


#52 []
頑張って下さぃ
絵文字ナシで全然ですょー

⏰:06/08/26 17:43 📱:SH902i 🆔:Zj5YVYWA


#53 [ラビ]
イさん☆頑張りすね(≧∪≦*)b

ちょっと更新します♪

⏰:06/08/27 16:12 📱:W32SA 🆔:0pInSNAI


#54 [ラビ]
「…もと…」


「…かもと!」


「おぃ!坂本!」


達矢「え?あっハイ!?」


監督「何ボーっとしてんだ?お前、ショートな」


達矢「え?あ…はい!」


俺はショートを任命された。


俺…ショートか…

まぁ出れないわけじゃないんだし、いいか。


いよいよグランドに入り、ウォーミングアップが始まる。

⏰:06/08/27 16:20 📱:W32SA 🆔:0pInSNAI


#55 [ラビ]
そして試合開始…。


両校が並んで挨拶をする。


応援の歓声の中、俺はショートの守備位置に立った。



…スパーン!


目の前ではヒロキがピッチング練習をしている。


…相変わらずいい球投げるなぁ…。


確かに…こいつがピッチャーっていうのは納得出来る…。

俺から見ても、“宮本ヒロキ”は本当にスゴいピッチャーだって思う。

⏰:06/08/27 21:30 📱:W32SA 🆔:0pInSNAI


#56 [ラビ]
そんなことを考えていた時…。


「あ!あれ宮本ヒロキ君じゃない?!」

「ホントだぁ!!スゴぉイ!もう先発やってるんだね?!」

「そういえば、桜岡中ってもう一人スゴい人入ったって聞いたよね?」

「あ、坂本達矢君?…あれ?!ショートやってるよ?」

「うそぉ?坂本君も結構スゴいピッチャーなのにねぇ!」

⏰:06/08/27 21:36 📱:W32SA 🆔:0pInSNAI


#57 [ラビ]
…その会話を聞いた時、俺はなんか悔しかった。


長年やってきたポジション。


長い間、監督に信頼され、チームの皆にも頼りにされ、立ち続けて来たマウンド。


今…俺はそこにはいない。



…クソ。

⏰:06/08/27 21:44 📱:W32SA 🆔:0pInSNAI


#58 [ラビ]
ヒロキを見てると悔しくなってきて、ふと目線を応援のほうへやった。




…!!!



そこには父さんの姿があった。


達矢「と…父さん…」




「プレイボール!!」


審判の叫び声に俺はハッとした。


…集中しなきゃダメだ。


そう思い脳みそを切り替えた。

⏰:06/08/27 21:48 📱:W32SA 🆔:0pInSNAI


#59 [ラビ]
…スパーン!!


「ストライク!!」


試合はヒロキの好調な投球から始まった。


周りからは“さすが宮本”と絶賛する声があがる。




…スパーン!!


「ストライク!!スリーアウトチェンジ!!」


あっというまに表の攻撃が終わる。


…おいヒロキ…


ちょっとスゴすぎだろう…

⏰:06/08/27 21:54 📱:W32SA 🆔:0pInSNAI


#60 [ラビ]
順調に試合は進んだと思われたが、相手は守備がピカイチ。

なかなか点を取らせてもらえない。


0対0のまま試合は後半戦へ突入。


8回の裏。


俺達の攻撃で、バッターボックスには4番の村上先輩が入る。


ツーアウト
ランナーなし


状況はキツイが、ここで1点でも入れないと後がキツイ。

⏰:06/08/27 22:07 📱:W32SA 🆔:0pInSNAI


#61 [ラビ]
ベンチから祈るような思いで先輩を見守った。


…スパーン!


「ストライク!!」


どんどん胸が高鳴る。


…頼む…


打ってくれ…!!



そんな時…



カキーン!!


金属音が鳴り響く。

⏰:06/08/27 22:43 📱:W32SA 🆔:0pInSNAI


#62 [ラビ]
…打った…!!


しかし、ボールは空高く舞い上がる。

このままキャッチされて終わりか…。


そう思った次の瞬間。


ワァァァ…


観客の歓声が止まない。



…!!

よく見ると、どんどんボールがのびていく…。


このままいけば…入る!!


相手のセンターは追い掛ける。

⏰:06/08/28 19:32 📱:W32SA 🆔:pZcnvLEM


#63 [ラビ]
入れ…入れ…!!


そしてついに、相手はボールを見送った。


ホームランだ!!!



わあああああああああああああ!!!

歓声は一気に大きくなる。

ベンチの中もお祭り騒ぎ。


俺は胸が熱くなっていくのを感じた。

まだ試合は終わっていないのに、涙が出そうだった。

⏰:06/08/28 19:36 📱:W32SA 🆔:pZcnvLEM


#64 [ラビ]
盛り上がった後、追加点を入れれず3アウトでチェンジ。


8回裏、1対0。


いよいよ最終回。

この回を守りきれば…




俺達の勝ちだ。


俺はまたショートのポジションに立つ。

⏰:06/08/28 19:39 📱:W32SA 🆔:pZcnvLEM


#65 [ラビ]
…スパーン!


「ストライク!!」



よし、ヒロキの調子もまだ大丈夫。

このままいけば…


と思っていたその時だった。



…カキーン!!



第2投目を打たれ、打球は大きくアーチを描く。


そしてセンター前ヒット。


ノーアウト

ランナー1塁。

⏰:06/08/28 23:06 📱:W32SA 🆔:pZcnvLEM


#66 [ラビ]
まぁ1塁にいるくらい大丈夫…。

すぐにアウトに出来るさ!


…そんな俺の気持ちとは裏腹に、ヒロキの球はどんどんキレを失っていった。





…カキーン!



わあああああああ…


今度は反対側のベンチが盛り上がる。


…くそっここで逆転なんかされたらたまったモンじゃねぇ!

⏰:06/08/28 23:10 📱:W32SA 🆔:pZcnvLEM


#67 [ラビ]
俺達は必死でボールに喰らい付き、ようやくツーアウト。


やっとの思いで追い込んだ。


あと1人。


だが状況は厳しい…。


2アウト

ランナー1塁、3塁


このままじゃ逆転はまぬがれても


延長は避けられない。


守備のいいチームを相手に

延長はちょっと体力的にキツイ。

⏰:06/08/28 23:13 📱:W32SA 🆔:pZcnvLEM


#68 [ラビ]
この1人が全てを決める…。


ヒロキもだいぶバテているようで、さっきから肩を揺らして息切れしている。


ヤバイな…。


そしてヒロキは


運命の第1球を


投げた。

⏰:06/08/28 23:16 📱:W32SA 🆔:pZcnvLEM


#69 [ラビ]
…カキーン!!


鋭い金属音。


低めの強烈な打球だ。


打球は真っ直ぐ俺のほうに向かって飛んで来た。



俺がこの球をとれなかったら…


延長決定だ。



俺は精一杯手を伸ばし、思いっ切り飛込んだ。


届け!!!!


ただその思いだけで俺は手を伸ばしていた。

⏰:06/08/28 23:24 📱:W32SA 🆔:pZcnvLEM


#70 [ラビ]
ズサァァァァッ…


俺は地面に転がった。


左手には…



硬いものを握っている感触。



俺は転がったまま



左手を綺麗な青空に向けて高く挙げた。

⏰:06/08/29 11:06 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#71 [ラビ]
「アウト!!」


わあああああああああああああ…

観客の叫び声に混ざって、チームの皆も大声をあげる。




―試合終了。



桜岡中学校 対 緑川中学校


1対0


俺達は初の公式試合を勝利で終えることが出来た。

⏰:06/08/29 11:16 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#72 [ラビ]
相手の学校と挨拶を交し、グランドを後にする。



ヒロキ「達矢!」


ヒロキが俺のところへ駆け寄ってくる。


達矢「おう」


ヒロキ「最後のナイスプレー!!ホント達矢に助けられたよ☆サンキュ♪」


達矢「お前もよく8回まで無失点で投げたよな。スゲェよ☆お疲れ様!」


俺は試合開始直前に感じていたモヤモヤをすっかり忘れていた。

⏰:06/08/29 11:24 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#73 [ラビ]
↑訂正

「8回まで無失点」→「9回まで」

に訂正です(>_<)↓↓

⏰:06/08/29 11:26 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#74 [ラビ]
ヒロキ「でもやっぱさ、周りの助けがあってこその無失点だからさ。オレ一人の力じゃねぇよ☆」


そんな会話をしていると、キャプテンの先輩が寄ってきた。


先輩「二人ともお疲れ☆」


ヒロキ・達矢「お疲れ様です!」

先輩「ヒロキ、お前スゴいな☆最後ちょっと疲れてたみたいだけど上出来だ☆」

⏰:06/08/29 11:36 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#75 [ラビ]
ヒロキ「ありがとうございます!でも最後はちょっと皆に迷惑かけちゃって…」


先輩「気にすんなよ☆勝ったんだしよ♪あ、それに達矢も最後スゲェナイスプレー♪♪」


達矢「あ、ありがとうございます!!」


先輩「ホント一瞬どうなるかと思ったよ…(笑)とりあえず今日はお前ら後輩に助けられたよ☆マジサンキュな♪」

⏰:06/08/29 11:41 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#76 [ラビ]
そう言って先輩は戻っていった。

俺とヒロキは顔を見合わせて


「やったな☆」

と小さな声をあげて喜んだ。






自分達の学校に戻ってくると、ミーティングをして解散した。


俺は帰ろうと校門まで行くと…



そこには父さんがいた。

⏰:06/08/29 11:48 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#77 [ラビ]
達矢「と…う…さん…」


父さん「迎えに来た。帰るぞ」

達矢「うん…」


俺は父さんの車に乗り込んだ。




ブーン…


無言で車を走らせる。


俺は父さんが楽しみにしていた俺のピッチャー姿を見せてやれなくて少し悲しくなった。

⏰:06/08/29 13:08 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#78 [ラビ]
達矢「父さん…。」


静かな車の中で俺の声は響いた。


父さん「ん?なんだ?」


達矢「俺…今日ピッチャーやれなかった…。ごめん父さん。」


さっきまでピッチャーをやれなかったモヤモヤなんて消えていたのに、急になんだか悔しくなった。


父さん「ナイスプレーだったな」

父さんはそれだけ言った。

⏰:06/08/29 13:11 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#79 [ラビ]
達矢「…。」


俺は何も言えなかった。

しばらく沈黙が続く…。


俺が黙っていると、父さんが口を開いた。

⏰:06/08/29 13:16 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#80 [ラビ]
父さん「お前、今日は何をしたんだ?」

達矢「…え?何をって…?」

父さん「あのグランドで、何をやったんだ?」

達矢「何をって…野球してたけど?」

俺は訳がわからなかった。

父さん、グランドに見に来てたじゃんか…。

すると、父さんは優しい声で話し始めた。

⏰:06/08/29 15:19 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#81 [ラビ]
父さん「野球してたんだろ?ピッチャーじゃなくても、スパイク履いて、グローブはめて、ユニフォーム着て泥だらけになってさ。」

達矢「…。」


父さん「それでいいんだよ。何も謝ることなんかないじゃないか。父さんはお前が元気に野球をやってくれれば、それ以外何も要求しないよ。それに今日はナイスプレーだったぞ。お疲れさん」

⏰:06/08/29 15:43 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#82 [ラビ]
父さんの優しい言葉に

思わず俺は涙を落とした。

悲しいとか

悔しいとか

そんなんじゃない。


ただ父さんの温かい言葉に包まれて

嬉しくて…


胸がいっぱいになった。

⏰:06/08/29 16:01 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#83 [ラビ]
父さん「着いたぞっ」

後ろを振り返り、涙を流す俺を見て

フッと父さんは笑った。


父さん「何泣いてるんだ(笑)お前は本当に良く頑張った。」


温かくて大きな手で、俺の頭を撫でてくれる。


さらに父さんは優しい笑顔と声で俺に言った。

父さん「早く風呂入って泥落としてこい。母さんがご馳走作ってくれるって言ってたぞ。」


コクリと俺はうなずき、車を降りた。

⏰:06/08/29 16:10 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#84 [ラビ]
【俺の過去―忘れられない日】

あの初の公式試合の日は、忘れられない日となった。

初めて試合でマウンドに立たなかったこと…。

父さんの言葉…。


改めて野球の楽しさ、奥の深さに触れた日だった。


だが俺には…


もうひとつ、


忘れられない日がある。

⏰:06/08/29 16:16 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#85 [ラビ]
あの公式試合で一応活躍出来た俺は、その日以来、ショートをやるようになった。


もちろんそれなりに投げれるのでピッチャーをやる時もあるし、活躍も出来てたけど…



マウンドに立つ時は必ずヒロキの後。


それに、ショートをやることのほうが多い気がした。

⏰:06/08/29 16:21 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#86 [ラビ]
季節が流れ、先輩達は残り少ない夏を迎えていた。


中体連をひかえ、日々練習を重ねていたある日のこと…。


練習中、俺は監督に呼び出された。



…俺、何かしたっけ…。


不安になりながらも監督のもとへ走った。


帽子をとり、一礼する。


達矢「っっします!」

⏰:06/08/29 16:29 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#87 [ラビ]
監督「おぉ、坂本。お前、すぐにあがれ。」

達矢「え…?」

監督「すぐ練習あがって帰る準備しろ。今、迎えが来る。」


達矢「どうゆうコトっすか…?」

俺は全く意味がわからなかった。

とりあえず…怒られてるワケではなさそうだ。

⏰:06/08/29 16:34 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#88 [ラビ]
…どうゆうコトだ…?


訳がわからずオロオロしていると、グランドの横に車が止まった。


「達矢くーん!!!」


達矢「え?」


振り返ると、フェンスの向こうから俺の名前を呼ぶ男の人。


…あ、あの人は…!!


達矢「は…原口さん!?」

⏰:06/08/29 16:43 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#89 [ラビ]
原口さんは近所に住むおじさんで、父さんと年齢が近いことからウチと仲良くなった。


俺は小さい頃から可愛がってもらっていて、よくキャッチボールをしたりしていた。


俺は原口さんに駆け寄った。


達矢「どうしたんですか?!」


原口さんは少し息を切らしながら俺に言う。

⏰:06/08/29 16:52 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#90 [ラビ]
原口「せっ…説明は後だっ!早く車に乗ってくれっ」


達矢「あ…はい…」


原口さんの慌てぶりに俺は不安になった。


…一体…何が起こってるんだ?


とりあえず荷物を持ち、練習着のまま車に乗り込んだ。


車での移動中はずっと無言だった。


そして着いた場所は…






病院。

⏰:06/08/29 17:05 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#91 [ラビ]
達矢「え…まさか…」


車を止め、原口さんと俺は車から降りる。



原口「こっちだ!」


俺達は急いで病院へ入る。


原口さんに誘導されてある病室にたどり着いた。

⏰:06/08/29 17:12 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#92 [ラビ]
…コンコン…


ノックをして扉を開ける。


…ガラガラガラ〜…






…扉を開けて目に映った光景。


俺はその光景をすぐには理解出来なかった。

⏰:06/08/29 17:15 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#93 [ラビ]
母さんが泣いている…。




…なんで?




誰かがベッドに横たわっている。



…なんで…


なんで父さんが横たわってんだよ。

⏰:06/08/29 17:19 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#94 [ラビ]
達矢「…父さん…?」


俺は恐る恐る声をかける。


予想通り、返事はない。




父さんの顔をのぞきこむ。



真っ白な顔。



顔にはもう血の気がなかった。

⏰:06/08/29 17:23 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#95 [ラビ]
達矢「…父さん…父さん!!!」


俺は父さんの肩を揺する。




でも父さんの体は氷のように冷たく…



目を覚ます気配もなかった。



手を握ってみても、もうあの温かい手ではなかった。

⏰:06/08/29 17:27 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#96 [ラビ]
俺はようやく


状況を理解することが出来た。



…あぁ…



父さんは死んだんだ…って…。

⏰:06/08/29 17:29 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#97 [ラビ]
俺は声をあげて泣いた。



こうやって泣いていても


「何泣いてるんだ」


って


優しく笑って頭を撫でてくれる父さんはいない…。

⏰:06/08/29 17:44 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#98 [ラビ]
―父さんの死。



失ったモノはかなり大きい。



俺にとって



忘れられない日になった…。

⏰:06/08/29 18:33 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#99 [ラビ]
ちょっと休憩…(>_<)
見てる方いますかね??ι
過去の話が長くなっちゃってごめんなさい↓
ごちゃAになっちゃった人もいるかもしれないですね…ι
これからは高校の話に入っていくので見て下さい☆

⏰:06/08/29 18:53 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#100 [麻嘩]
泣いちゃいました
まぢ文才ぁりすぎデス続きが気になります

⏰:06/08/29 19:23 📱:SO902i 🆔:MSgzRD/g


#101 []
次の更新待ってます

⏰:06/08/29 19:41 📱:SH902i 🆔:RCquaO1w


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