太陽と夏の空
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#105 [ラビ]
悔しかったけど…
悔いはなかった。
部活から解放された俺達に残されたのは
進路選択。
俺はとっくに進学する高校を決めていた。
もちろん、愛川高校だ。
父さんの母校…。
俺も父さんと同じように、愛川のユニフォームを着てプレーをしたかった。
:06/08/29 21:13
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#106 [ラビ]
そんなある日のこと…
いつものように昼休みを過ごしていると、校内放送が流れた。
ピンポンパンポン♪♪
『え〜…野球部3年の坂本、宮本。野球部3年の坂本、宮本。職員室まで来てください』
ピンポンパンポン♪
:06/08/29 21:24
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#107 [ラビ]
…野球部に坂本って
…俺しかいねぇよな…。
そんな当たり前のことを考えながら教室を出ようとすると、ヒロキが走ってきた。
ヒロキ「おい、達矢!今、オレ達呼び出されたよな…?」
達矢「おぅ…」
ヒロキ「てか、監督の声だったし…何の用だろう?」
俺は呼び出しの内容のだいたいは見当がついていた。
…たぶん、高校のことだろう。
:06/08/29 21:29
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#108 [ラビ]
達矢「たぶん高校のことじゃない?推薦とか…?」
全国に出場したチームだ。
どこの高校が“欲しい”と話を持ちかけてきてもおかしくはないだろう。
ヒロキ「あ、そうかもな!…ってか悪ぃ、オレちょっとトイレ行ってから行くわ!先行ってて〜!!」
:06/08/29 21:34
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#109 [ラビ]
達矢「お…おう(笑)」
俺は思わず、プッと笑ってしまった。
野球をやらせたら一流なのに、グランドを出たらちょっと天然のヒロキ。
そのギャップはなかなか面白いものだった。
ヒロキの後ろ姿を見送り、俺は一人で職員室に向かった。
:06/08/29 21:37
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#110 [ラビ]
職員室の前に立ち
コンコンとノックをしようとしたその時…
「いやぁ〜モテモテですねぇ、坂本君と宮本君は。一体いくつの高校から声がかかってるんです?」
先生の声だ。
…坂本君と宮本君って…
俺達の話?
俺はちょっと気になってノックするのをやめ、立ち聞きすることにした。
:06/08/29 21:42
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#111 [ラビ]
「ざっと6校くらいですかねぇ〜。しかも坂本と宮本のセットで欲しいっていう学校がほとんどなんですよ。」
…これは監督の声だ。
「ほぅ〜!!スゴいですねぇ!監督である先生も鼻が高いでしょう?」
監督「まぁ〜あれだけの選手ですからね。欲しいのは当たり前と言っちゃ当たり前でしょう。まぁこっちから言わせれば2人のセットが欲しいなんて贅沢ですよ」
:06/08/29 21:47
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#112 [ラビ]
「それもそうですねぇ!それに、宮本なんて小学時代にも全国に行ってるみたいじゃないですか。」
監督「宮本と坂本は小学時代に全国をかけた試合で当たったそうだよ。宮本が制したようだが」
「そういえば、坂本も小学時代、ものスゴいピッチャーだって有名だったみたいじゃないですか!!坂本より宮本のほうが良かったんですか?」
:06/08/29 21:53
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#113 [ラビ]
この質問に俺はドキッとした。
俺よりヒロキのほうが良かったのか…。
俺はさらに耳を近づけて、監督が話出すのを待った。
監督「坂本と宮本かぁ〜。」
ひと呼吸置いて監督は話だした。
:06/08/29 22:05
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#114 [ラビ]
監督「確に坂本もスゴいピッチャーだった。中学に来てもすぐに戦力なれる実力だったし、たぶん、高校に入ってもピッチャーとして即戦力になるだろう。」
「じゃあなんで宮本を??」
…そうだよ監督。
じゃあなんで俺をピッチャーにしなかったんだ…?
:06/08/29 22:19
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