太陽と夏の空
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#171 [ラビ]
ピッチャーじゃなくてもいい。
そう言ってしまうと嘘になる。
ショートはやりたくない。
そう言っても嘘になってしまう。
俺は本当はずっとマウンドに立ちたかった…。
ずっと…ずっと…。
でも、父さんも俺のショートでのプレーをほめてくれた。
そして気付いた。
一人で野球は出来ない。
ただ一人マウンドにあがり、ただ一人投げ続けても
それは意味がないということ。
:06/09/02 22:55 :W32SA :4RHgPAtg
#172 [ラビ]
周りで守ってくれる
仲間がいるからこそ
ピッチャーは投げ続けることが出来るんだって…。
そして俺は…
そのピッチャーを支える側になるのも気持ちイイもんだって
気付いたんだ。
監督はちょっとの間考えていたようだった。
そして、ゆっくりと口を開いた。
:06/09/02 22:59 :W32SA :4RHgPAtg
#173 [ラビ]
監督「そうだな…。お前は確かにピッチャーの才能があるし、普通にいけばピッチャーだ。だが…お前にはショートとしてのセンスも抜群にいい。だからピッチャーと知らず、普通にいけばショートだ。そこでお前の希望を聞いたんだが…」
俺は心臓が飛び出そうだった。
何を言い渡されるのか…。
もう黙ってなんかいられないくらいだった。
:06/09/02 23:02 :W32SA :4RHgPAtg
#174 [ラビ]
監督「ピッチャー兼ショートってのでどうだ?」
…えっ?
達矢「ピッチャーも…やらせてもらえるんですか…?」
恐る恐る聞き返す。
監督「もちろんだよ!お前をピッチャーで投げさせない、なんてもったいないことするもんか!(笑)」
監督はニコッと笑って言い返した。
俺はその瞬間、飛びはねたいくらい嬉しかった。
:06/09/02 23:22 :W32SA :4RHgPAtg
#175 [ラビ]
達矢「ありがとうございます!!」
俺は全身全霊、心の底から感謝の気持ちを込めて頭を下げた。
監督「まぁそういうことだから、戻っていいぞ」
達矢「ハイ!ありがとうございました!!」
俺はもう一度頭を下げ、部室へと戻っていった。
:06/09/02 23:25 :W32SA :4RHgPAtg
#176 [ラビ]
部室に着くと、部員はほとんどが帰ってしまっていた。
ガチャ…
ドアを開けると、ヒロキがいた。
ヒロキ「お疲れ☆」
ヒロキは笑顔で俺を迎えてくれた。
達矢「サンキュ☆」
俺もつい笑顔になって言葉を返した。
:06/09/02 23:28 :W32SA :4RHgPAtg
#177 [ラビ]
ヒロキ「なぁ?なに言われたの??」
ヒロキは興味深々に尋ねる。
達矢「ナイショ☆」
俺はなんとなく、今ヒロキには言いにくかった。
“俺もピッチャーやれることになったんだ”
だなんて…。
ヒロキ「うわぁ〜!!待っててやったのにヒデぇなぁー(笑)」
達矢「へへへっ☆」
:06/09/03 07:37 :W32SA :pBac1Lm6
#178 [ラビ]
ヒロキはそれ以上深く聞いてこなかった。
達矢「よっしゃ!帰ろうぜ!」
俺は着替えを済ませ、ヒロキに言った。
ヒロキ「よし、帰るかぁ☆」
俺とヒロキは笑いながら、部室を後にした。
…こうして、俺達の青春は始まった。
:06/09/03 07:44 :W32SA :pBac1Lm6
#179 [ラビ]
どんなにツラいことがあっても
ここで出会った仲間と支え合って乗り越えていく。
喜びは
仲間と共に分かち合う。
…全員、目標は一緒だ。
“甲子園”
ただ1つの球場に行くために
俺達は全身全霊をかけて戦う。
この高校野球に俺達の青春を捧げる。
俺達の夢は始まったばかりだ。
:06/09/03 08:21 :W32SA :pBac1Lm6
#180 [ラビ]
【5章―夢が叶うとき】
高校に入学して、たくさんの季節が流れた。
3年生の先輩たちは、甲子園に行けずに引退した。
甲子園を手にしたのは…
白石学園。
そして俺達は2年生になり、グランドに立てる機会も増え
ポツポツとレギュラーになるヤツが出てきた。
:06/09/03 08:27 :W32SA :pBac1Lm6
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