太陽と夏の空
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#301 [我輩は匿名である]
>>1-100
>>101-200
>>201-300

⏰:06/09/07 23:17 📱:N901iC 🆔:EiI6Xzio


#302 [ゅぅ]
主は♂♀どっちですかスポーツもの初めてとは思えないです最後まで応援しつづけます

⏰:06/09/08 00:54 📱:D901iS 🆔:yqkdgcyk


#303 [ラビ]
匿名さん☆アンカーありがとうございます♪♪(*^ー^)ノ♪

⏰:06/09/08 06:55 📱:W32SA 🆔:7EhxBMWw


#304 [ラビ]
ゅぅさん☆主は♀です('-'*)野球ではないですが運動部に入ってました♪
野球は弟がやっていて、私もそれなりに知識があったので書いてみました☆たまに変なとこがあると思いますが頑張るので許してやって下さい(T_T)
小説自体を書くのは2回目です(>_<;)

長々と失礼しました↓↓

⏰:06/09/08 07:01 📱:W32SA 🆔:7EhxBMWw


#305 [ラビ]
俺だけクヨクヨしているワケにもいかない。


それに、甲子園であっさり負けたら

それこそヒロキに申し訳ないと思った。




気が付けばだんだんと日も暮れ始め、練習は終わった。


今日が終われば


甲子園まであと明日しかない。

⏰:06/09/08 07:09 📱:W32SA 🆔:7EhxBMWw


#306 [ラビ]
監督「今日もお疲れさん。明日は軽く調整する程度にするからな。あと、出発の準備もしておくように。解散!」


…初めてのヒロキがいない練習は終わった。


こんなにもあっさりと終わってしまうのがちょっと悔しい。

⏰:06/09/08 07:18 📱:W32SA 🆔:7EhxBMWw


#307 [ラビ]
俺は部室に戻り着替えをする。


部室の中はにぎやかだがどこか寂しい。





…あぁ。



ヒロキがいないからか…。


今日は俺は一人で部室を出る。

⏰:06/09/08 10:32 📱:W32SA 🆔:7EhxBMWw


#308 [カズ]
アゲアゲ

⏰:06/09/08 15:42 📱:W41CA 🆔:x97go3wE


#309 [成]
ぉもしろすぎます(´ω`)頑張ってください

⏰:06/09/08 20:42 📱:SH700i 🆔:iApBFxxQ


#310 [ラビ]
カズさん~アゲアゲありがとうございます~

成さん☆そう言っていただけて本当に嬉しいです(T_T)☆めちゃめちゃ頑張ります(≧∪≦*)♪

⏰:06/09/08 22:13 📱:W32SA 🆔:7EhxBMWw


#311 [ラビ]
…甲子園まで…あと1日。


ヒロキがいなくても


甲子園の日は近付いてくる。


俺は家に帰ってから

甲子園へ行く準備をした。

⏰:06/09/08 22:20 📱:W32SA 🆔:7EhxBMWw


#312 [ラビ]
―次の日の朝。

サァァァァァァ…



鳥の鳴き声の変わりに


水の音で目を覚ました。


…今日は雨だ。


セットした目覚ましよりも15分早く目覚めた俺は


カーテンを開け、外を見た。


そんなに激しくなく

優しく降る雨。

⏰:06/09/08 22:24 📱:W32SA 🆔:7EhxBMWw


#313 [ラビ]
その雨はまるで


ヒロキの涙のようだった。


“オレも甲子園に出たい…。”


そんな声が今にも聞こえてきそうで…


胸が苦しかった。




ピピピ…ピピピ…ピピピ…

⏰:06/09/09 09:34 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#314 [ラビ]
ぼんやりとしていると

目覚ましがなった。

ピ…


俺は目覚ましを止めてベッドを出る。


…また一日が始まる…。

⏰:06/09/09 09:39 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#315 [ラビ]
学校に着いてみると

部員がほとんど集まっていた。


甲子園前最後の練習。


みんな相当気合いが入っているようだった。


今日は雨なので外での練習は出来ず

室内練習場でのバッティング練習だった。

⏰:06/09/09 09:45 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#316 [ラビ]
俺は隅に作られたピッチングのスペースで


ひたすらボールを投げた。


全国の奴らに通用するように

全ての変化球、ストレートに磨きをかけた。




「あんまり投げたら試合前に肩壊すぞ」

⏰:06/09/09 09:55 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#317 [ラビ]
そう言われて振り向くと


そこには淳平がいた。


淳平は俺とヒロキが入学してから初めて愛川高校の練習に来たとき


初めて部室で会った奴だ。


淳平はキャッチャーをやっていて

ヒロキがいたときからレギュラーで


ヒロキが投げるボールを

いつも受けていた。

⏰:06/09/09 10:03 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#318 [ラビ]
淳平「お前の球もヒロキの球も対して変わんねぇよ。」


達矢「でも…ピッチャー経験はヒロキのほうが豊富だぜ」


ピッチング練習を続ける俺に

淳平はなぐさめるように言った。

淳平「経験も大事だけどよ…そんだけ投げれたら誰も文句言わんだろ」

⏰:06/09/09 10:11 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#319 [ラビ]
達矢「まぁ、文句言われるのは困るな。」

俺はハハッと笑って答えた。


達矢「でもよ、俺の肩には2人分の期待がかかってんだ」


淳平「2人分?」


淳平は首をかしげて尋ねる。


俺は手を止めて

不思議そうに見つめる淳平に言った。


達矢「父さんとヒロキ…。」

⏰:06/09/09 12:36 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#320 [ラビ]
…そうだ。

俺の肩には


俺が甲子園で投げる姿を楽しみにしていた父さんと…


一緒に甲子園に行き…お互いに日本一になること誓ったヒロキ…。


2人の期待がかかっているんだ。



淳平「そうか…。」


淳平はそれ以上は言わなかった。

⏰:06/09/09 12:41 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#321 [ラビ]
淳平「無理はすんなよ」


それだけ言って立ち去って行った。



達矢「2人分の期待かぁ〜…」


投げ込みをしながらポツリとつぶやいた。


達矢「…重いな…。」


よく考えてみると、あの2人の期待を背負っているなんて


…正直重い。

⏰:06/09/09 21:33 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#322 [ラビ]
期待にこたえられる自信は


ハッキリ言ってない。


でも


やらないワケにはいかないんだ。

ヒロキが立てなかったマウンドで


俺がヒロキの分まで投げきるんだ。

⏰:06/09/09 22:00 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#323 [カズ]
達也がんばれ

⏰:06/09/09 22:03 📱:W41CA 🆔:k9/b9mgU


#324 [ラビ]
「よーし、練習終わるぞー!」


監督が全員に声をかける。


甲子園前最後の練習が終わった。


今思えば…


もう学校で練習することはないんだな…。


そう考えると寂しい思いでいっぱいだった。

⏰:06/09/09 22:06 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#325 [ラビ]
部室に戻り、全員が一斉に着替えを始める。


今日の着替えはジャージじゃなくて…


制服だ。


これから全員…



ヒロキのお通夜に出席するからだ。


俺も夏休み中で着ることのなかった制服に

久しぶりに袖を通す。

⏰:06/09/09 22:10 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#326 [ラビ]
さすがにこれからお通夜とのことだけあって


部室は静かだ。


特に目立って話声は聞こえない。


監督「着替えたかぁ?行くぞー!」


監督の声が沈黙を破る。


『おっす』


着替えを済ませた奴からゾロゾロと部室を後にする。

⏰:06/09/09 22:15 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#327 [ラビ]
野球部のバスに乗って

会場へ向かう。


着いた会場はスゴく広くて


俺達野球部員が全員出席しても

席は全然埋まらないほどだった。


俺は代理キャプテンとして


監督・コーチの隣に座った。


前を向くと


花に囲まれてヒロキが写真の中で笑っている。

⏰:06/09/09 22:20 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#328 [ラビ]
つい最近まで


あの笑顔はすぐ側で見れていたのに…


もう何年も前が見ていないような感じがした。






…しばらくすると、お坊さんが入ってきて

お通夜は始まった。

⏰:06/09/09 22:22 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#329 [ラビ]
↑すいません、訂正で

『何年も前から見ていないような感じがした』

です↓↓ごめんなさい(T_T)

⏰:06/09/09 22:23 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#330 [ラビ]
周りを見渡すと、野球関係者が多く集まっていた。


白石学園の監督とキャプテンもいる…。


地元の高校で来ていない学校はたぶん無いだろう。


それに…


小学のときの監督も…


中学のときの監督も


みんな会場に来て手を合わせていた。

⏰:06/09/09 22:27 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#331 [ラビ]
お通夜が終わり、俺達は席を立った。


部員は全員涙を流していた。


もちろん、俺も。


俺は代表として最後に

写真の前で線香を上げてヒロキに別れをつげた。


写真の中のヒロキは

いつもの顔で笑ってやがる。

⏰:06/09/09 22:37 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#332 [ラビ]
達矢「頑張って来るからな…。」

俺は写真に向かってつぶやいた。

…空から


見ててくれよ。



俺…



頑張るから…。


そして俺は監督の後について会場を出た。

⏰:06/09/09 22:52 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#333 [ラビ]
家に帰ると、母さんもちょうどお通夜から帰って来ていた。


母「あら、おかえりなさい。今ご飯作るね」


達矢「うん…」


母さんの背中を見送り、俺は部屋に入った。


明日…甲子園に向けて出発する。


不思議と緊張はしなかった。

⏰:06/09/09 23:06 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#334 [ラビ]
…今日ヒロキの顔を見てきたからかな…?


ぼんやりとそんなこと考えながら、俺は夕飯までの間眠った。

⏰:06/09/09 23:11 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#335 [ラビ]
―次の日の朝。

…今日はいよいよ出発だ。


俺はいつもより早く起きて支度をしていた。


天気は快晴。


スズメも元気に鳴いているし、


風も気持ちがいい。



今日は暑くなりそうだ。

⏰:06/09/09 23:21 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#336 [ラビ]
部屋を出て下に降りると、


母さんが朝ご飯を作っていた。


母「あら、おはよう。今日は早いね。よく寝れたの?」


達矢「あぁ。おはよう」


俺は母さんに返事をして、和室へ向かった。

⏰:06/09/09 23:30 📱:W32SA 🆔:/ARMUmII


#337 [ラビ]
和室に入ると、一気に線香の匂いが漂った。


俺は仏壇の前に座り、ロウソクに火をつけた。


ゆらゆらと燃える火…。


さらにその火で線香にも火をつけた。





チー…ン…



俺は仏壇に向かって手を合わせた。

⏰:06/09/10 09:19 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#338 [ラビ]
立ちのぼる線香の煙は


父さんの遺影をおおった。


写真の父さんは


『頑張ってこいよ』


と言ってくれたような気がした。


「達矢ぁ〜ご飯出来たよ〜!」

母さんが俺を呼ぶ。


達矢「今行く〜!」

俺は返事をして

もう一度遺影を見上げた。

⏰:06/09/10 09:26 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#339 [ラビ]
達矢「父さん…俺…頑張ってくるから。」


そう言って俺は和室を後にした。


母さん「父さんがいなくなってからもう4年経つのね…早いもんだわ」


俺の顔を見てしみじみと母さんは言った。


達矢「まだ4年しか経ってないよ」

俺はまだ母さんのように

父さんの死を軽々しくは言えなかった。

⏰:06/09/10 09:36 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#340 [ラビ]
すると母さんはフフフと笑って俺に言った。


母「きっと父さんも見ててくれるから、頑張りなさいね」

そう言われた瞬間、さっきの遺影の父さんが浮かんだ。


達矢「言われなくても頑張るよ」

笑う母さんに俺も笑って答えた。

⏰:06/09/10 09:47 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#341 [ラビ]
…「ごちそうさま」


朝食を済ませて、もう一度荷物の確認をする。


…よし。忘れ物はない。


時間も丁度いいので、家を出ることにした。


母「気を付けてね」


達矢「わかってる」


荷物を持って玄関に立つ。


達矢「行ってきます」


微笑む母さんに向かって、俺は笑顔で家を出た。

⏰:06/09/10 09:52 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#342 [ラビ]
ドアを閉めて前を見る。


いよいよ甲子園だ…。


高鳴る胸を抑えながら門を出る。

…その時だった。


「…達矢君…」


…?


誰かに名前を呼ばれ、驚いて辺りを見回す。


達矢「…お…おばさん…」

⏰:06/09/10 10:00 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#343 [ラビ]
そこには、ヒロキのお母さんが立っていた。


達矢「ど…どうしたんですか?」

俺は驚きを隠せなかった。


…なんでヒロキのお母さんがいるんだ?


するとヒロキのお母さんは、持っていた一つの紙袋を俺に差し出した。

⏰:06/09/10 10:04 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#344 [ラビ]
紙袋の中身は、

グローブ・スパイク・帽子…

そして…


背中に1と書かれたユニフォームが入っていた。



ヒロキ母「これ…ヒロキのなの…。」


涙を流しながら話すヒロキのお母さん。


俺は胸がいっぱいになって何も言えなかった。

⏰:06/09/10 10:15 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#345 [ラビ]
ヒロキ母「ごめんね…本当に勝手な話なんだけど…。ヒロキも…一緒に甲子園に連れて行ってあげて欲しいの…」


泣き続けるお母さんを見て、俺は紙袋をぎゅっと握りしめた。


達矢「大丈夫です。ヒロキは愛川高校のエースですよ。エースが甲子園に行けないわけないじゃないですか…。」

⏰:06/09/10 10:20 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#346 [(^_-)-☆]
アゲッ頑張ってね

⏰:06/09/10 12:21 📱:SH902i 🆔:iSp8Hat2


#347 [ラビ]
(^_-)-☆さん♪ありがとうございます☆(*^^*)頑張ります↑(*≧m≦*)

⏰:06/09/10 18:23 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#348 [ラビ]
達矢「…ヒロキが連れて行ってくれた甲子園ですから…。ヒロキも連れて行きます。」


そこまで言って、俺は涙をこらえるのが限界だった。


ヒロキ母「ありがとう…。ありがとう…。」


達矢「じゃあ、俺行きます。ヒロキの分も投げてきますから。見てて下さい…。」

⏰:06/09/10 18:33 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#349 [ラビ]
そう言って俺は、ヒロキのお母さんに背を向けた。


ヒロキ母「気を付けてね…」


ヒロキのお母さんに見送られながら、俺は歩きだした。



…本当は、自分の息子に言いたかっただろう…。


「気を付けてね」…

「頑張ってね」…

…って…。

⏰:06/09/10 19:02 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


#350 [ラビ]
きっと…甲子園を決めた日から…


ヒロキのお母さんは、この日…


ヒロキを送り出すことを…

楽しみにしていたと思う。


俺は…


そんなヒロキの母さんの気持ちを思うと


胸が苦しくて苦しくて仕方がなかった。

⏰:06/09/10 19:09 📱:W32SA 🆔:hksmURtU


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