太陽と夏の空
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#35 [ラビ]
いいタイミングで出てきやがる。

俺はそう思いながらも冷静にボールを投げた。



…スパーン!

「ストライク!!」


ふぅ、と一息を置く。


さっさと延長に持ち込もう…。

そう思って投げた第2投目…。



振りかぶって


投げた。

⏰:06/08/24 20:53 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#36 [ラビ]
…カキーン!!!



鋭い音を立てて飛んでいくボール。


どんどん伸びていく…。


そしてセンターの頭を越える。


ついに…センターの奴はボールを見送った。


歓声があがる。



相手側のベンチではもう、お祭り騒ぎだ。






―試合終了。

⏰:06/08/24 21:03 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#37 [まぁ子]
私ゎソフト部&野球大好きなんで,この話すっごい好きですッイ{|
頑張ってさぃねッe~ヘ

⏰:06/08/24 21:05 📱:W33SA 🆔:y1j/HwSw


#38 [ラビ]
まぁ子さん~ありがとうございますK~めっちゃ嬉しいですフまぁ子さんはソフト部なんですかぁ@かっこいいですねPソフト頑張って下さい「私も頑張りますツノ

⏰:06/08/24 21:22 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#39 [ラビ]
俺は負けた。

0対1


全国を目の前にして…

一瞬にして消え去った。



俺が初めて試合で泣いた夏だ。

だからこの試合だけは忘れられない…。



俺達が戦った相手は確か…

佐倉小学校。



あのピッチャーの名前は確か…

“宮本”と聞いた。

⏰:06/08/24 21:28 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#40 [ラビ]
【俺の過去―“宮本”】

俺は全国大会にコマを進めることが出来ず、夏を終えた。


そして春を迎え卒業し、俺は“桜岡中学校”に入学した。


すでに地元で有名だった俺は、ほとんど野球部で自己紹介は必要とされなかった。


先輩「あ〜ハイハイ!君は坂本達矢君ね、よろしく!」

達矢「あ…よろしくお願いします!」

こういった具合に俺は自己紹介する前に俺の名前を言われてしまう。

⏰:06/08/24 21:37 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#41 [ラビ]
まぁ…いいか。


そう思い、周りを見渡してみると…もう一人、自己紹介が必要とされない奴がいた。


「佐倉小学校から来ました。名前は…」


先輩「宮本ヒロキ君でしょ?よろしくな」

ヒロキ「よろしくお願いします」


…佐倉小学校…?


…“宮本”…?


俺は敏感に反応した。


…こいつが“あの宮本”。

⏰:06/08/24 21:43 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#42 [ラビ]
俺からサヨナラをブッ離した奴。


こいつが…。


まさか同じ中学校になるなんて思いもしなかった。


いろいろ気にしていると、向こうから話かけてきた。


ヒロキ「あの…」


達矢「…え?」

ヒロキ「もしかして小学校の時、決勝で戦ったよね…?」

達矢「…おう。俺からサヨナラ打ちやがったじゃねぇか」

俺は少し嫌味っぽく言うつもりだったが、ヒロキの謙虚な態度に笑顔で答えてしまった。

⏰:06/08/24 21:50 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#43 [ラビ]
ヒロキ「だよね?!うわぁ〜!“あの坂本くん”と同じチームになれるなんて夢みたいだ☆」


…“あの坂本くん”?

達矢「いやいや、こっちだって“あの宮本くん”だよ…」


ヒロキ「えっ?!俺そんなにスゴくないし…、俺ずっと坂本君ってスゴいなぁって憧れてたんだよ!ピッチングもスゴいし、バッターとしての才能もスゴいし☆」

⏰:06/08/24 21:57 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


#44 [ラビ]
達矢「いや、お前…あのサヨナラ打っといて俺に憧れんなよ(笑)」

ヒロキ「あれはたまたま風向きが良かっただけだよ!もう二度と坂本君からあんなの打てない!!(笑)」


こんな話をしているうちに、俺達はすっかり意気投合して仲良くなった。


最初は苦手なタイプかと思っていたが、話してみると結構イイ奴だった。

⏰:06/08/24 22:03 📱:W32SA 🆔:zMqIBdh2


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