太陽と夏の空
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#495 [ラビ]
【第10章―背中】
優しい風が吹き抜ける午後。
白い雲が流れ、空は青く輝いている。
太陽は相変わらず熱く照り、俺達を見下ろしている。
今も耳に残る熱い歓声。
あの白熱した甲子園は幕をおろし、静かな夏が流れていた。
:06/10/01 12:16
:W32SA
:GBXq4/nw
#496 [ミホ
]
:06/10/01 12:36
:P901iS
:YyBeQhBY
#497 [ラビ]
達矢「来たぜ〜ヒロキ」
俺は一人墓の前に立った。
“宮本家”と書かれた墓に向かって手を合わせる。
達矢「ほら、甲子園の砂だぜ」
石の上に砂の入った袋を置く。
そしてもう一度手を合わせ、墓を見つめた。
:06/10/01 12:42
:W32SA
:GBXq4/nw
#498 [ラビ]
ミホさん☆ありがとうございます(>_<)♪頑張りますね(*´▽`)
:06/10/01 12:44
:W32SA
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#499 [ラビ]
…なぁ…ヒロキ。
お前…悔しかったよな…。
甲子園出れなくてさ…。
俺もホントに悔しかったよ…。
日本一になって嬉しいのに…
なんか違うんだよ。
お前と抱き合って泣くハズだったのに…
お前がいなくてどれだけ辛かったか…。
:06/10/01 12:49
:W32SA
:GBXq4/nw
#500 [ラビ]
…なぁ、ヒロキ。
今お前は何してるんだ?
まだ…野球のこと考えてんのか?
…なぁ、ヒロキ。
お前ほどのピッチャーなんて…この日本にいやしねぇよ。
お前は日本一のピッチャーだ。
俺と野球してたこと…
頼むから忘れんなよ。
俺もお前と野球してて
本当に楽しかった。
:06/10/01 12:53
:W32SA
:GBXq4/nw
#501 [ラビ]
俺の目からは涙がこぼれ落ちていた。
もう泣かないって思ってたのに…。
…お前のこととなると弱いな…俺。
…なんでいなくなったんだよ…。
もう今更だけど…。
いつでも戻ってこいよ…。
そうして俺は墓を後にした。
線香の煙が揺れ、空に向かって消えていく。
:06/10/01 12:58
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#502 [ラビ]
長い夏もいよいよ終わりに近付き、風も涼しくなりかけてきた頃。
俺はアメリカにいた。
背中には“日本代表”という大きな看板を背負い、
大きく記された“1”の文字。
たくさんのフラッシュをあびながら、
俺はマウンドにあがっていた。
:06/10/01 13:03
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:GBXq4/nw
#503 [ラビ]
右肩の黒いリボンが風に揺れ、
左手には茶色のグローブが輝いている。
“坂本達矢”
この名前は、もはや全米にまで知れ渡っていった。
:06/10/01 13:07
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#504 [ラビ]
…なぁ、ヒロキ。
俺は野球をやり続けるよ。
ヒロキの分まで野球がやりたい。
ヒロキ、野球は最高だよな…。
:06/10/01 13:10
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