太陽と夏の空
最新 最初 🆕
#85 [ラビ]
あの公式試合で一応活躍出来た俺は、その日以来、ショートをやるようになった。


もちろんそれなりに投げれるのでピッチャーをやる時もあるし、活躍も出来てたけど…



マウンドに立つ時は必ずヒロキの後。


それに、ショートをやることのほうが多い気がした。

⏰:06/08/29 16:21 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#86 [ラビ]
季節が流れ、先輩達は残り少ない夏を迎えていた。


中体連をひかえ、日々練習を重ねていたある日のこと…。


練習中、俺は監督に呼び出された。



…俺、何かしたっけ…。


不安になりながらも監督のもとへ走った。


帽子をとり、一礼する。


達矢「っっします!」

⏰:06/08/29 16:29 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#87 [ラビ]
監督「おぉ、坂本。お前、すぐにあがれ。」

達矢「え…?」

監督「すぐ練習あがって帰る準備しろ。今、迎えが来る。」


達矢「どうゆうコトっすか…?」

俺は全く意味がわからなかった。

とりあえず…怒られてるワケではなさそうだ。

⏰:06/08/29 16:34 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#88 [ラビ]
…どうゆうコトだ…?


訳がわからずオロオロしていると、グランドの横に車が止まった。


「達矢くーん!!!」


達矢「え?」


振り返ると、フェンスの向こうから俺の名前を呼ぶ男の人。


…あ、あの人は…!!


達矢「は…原口さん!?」

⏰:06/08/29 16:43 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#89 [ラビ]
原口さんは近所に住むおじさんで、父さんと年齢が近いことからウチと仲良くなった。


俺は小さい頃から可愛がってもらっていて、よくキャッチボールをしたりしていた。


俺は原口さんに駆け寄った。


達矢「どうしたんですか?!」


原口さんは少し息を切らしながら俺に言う。

⏰:06/08/29 16:52 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#90 [ラビ]
原口「せっ…説明は後だっ!早く車に乗ってくれっ」


達矢「あ…はい…」


原口さんの慌てぶりに俺は不安になった。


…一体…何が起こってるんだ?


とりあえず荷物を持ち、練習着のまま車に乗り込んだ。


車での移動中はずっと無言だった。


そして着いた場所は…






病院。

⏰:06/08/29 17:05 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#91 [ラビ]
達矢「え…まさか…」


車を止め、原口さんと俺は車から降りる。



原口「こっちだ!」


俺達は急いで病院へ入る。


原口さんに誘導されてある病室にたどり着いた。

⏰:06/08/29 17:12 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#92 [ラビ]
…コンコン…


ノックをして扉を開ける。


…ガラガラガラ〜…






…扉を開けて目に映った光景。


俺はその光景をすぐには理解出来なかった。

⏰:06/08/29 17:15 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#93 [ラビ]
母さんが泣いている…。




…なんで?




誰かがベッドに横たわっている。



…なんで…


なんで父さんが横たわってんだよ。

⏰:06/08/29 17:19 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


#94 [ラビ]
達矢「…父さん…?」


俺は恐る恐る声をかける。


予想通り、返事はない。




父さんの顔をのぞきこむ。



真っ白な顔。



顔にはもう血の気がなかった。

⏰:06/08/29 17:23 📱:W32SA 🆔:DG9yfLs.


★コメント★

←次 | 前→
↩ トピック
msgβ
💬
🔍 ↔ 📝
C-BoX E194.194