雨の降る夜に。

#1 [我輩は匿名である] 10/01/06 23:14

　
　
それはある夜のことでした。

私は、ザーザーと雨が振る音を聞きながら、
テレビを見ていました。

画面の向こうのアナウンサーさんは、神妙な顔つきをしています。
　
　

#104 [我輩は匿名である]

　
　
　
――ポツ

俺の頬に冷たいものが落ちた。

誰か泣いているのか？
俺のために泣いてくれるやつが、まだいたのか？
　
　

:10/01/16 20:20 :N703iD :☆☆☆

#105 [我輩は匿名である]

　
　
ああ、やっぱりだ。

やっぱりお前だけだよ。

雨。
　
　

:10/01/16 20:20 :N703iD :☆☆☆

#106 [我輩は匿名である]

　
　
おふくろに裏切られた。

そんな俺を見て、お前だけが泣いてくれるんだな。

やっぱり、俺の味方はお前だけだ。
　

:10/01/16 20:21 :N703iD :☆☆☆

#107 [我輩は匿名である]

　
　
だけどな、雨。

俺はおふくろを恨んだりなんかしちゃいない。

愛してるんだ、彼女を。
　

:10/01/16 20:22 :N703iD :☆☆☆

#108 [我輩は匿名である]

　
　
　
　
愛してるんだ、彼女を。

狂おしいほどに。
　
　

:10/01/16 20:23 :N703iD :☆☆☆

#109 [我輩は匿名である]

　
　
最後の意識が途絶える瞬間俺は幻を見た。

今まで、殺してきた女たち三人に囲まれ、見下ろされている。

冷たく深く
暗い目で。

そこにおふくろはいない。　
　

:10/01/16 20:24 :N703iD :☆☆☆

#110 [我輩は匿名である]

　
　
　
　
　
静かな街路には
ただただ俺の『赤』が雨に流れていくだけだった。
　
　
　
　
　

:10/01/16 20:25 :N703iD :☆☆☆

#111 [我輩は匿名である]

　
　
八橋真人 -完-
　
　

:10/01/16 20:25 :N703iD :☆☆☆

#112 [我輩は匿名である]

>>94　訂正

〇「彼は失礼だな。～」
×「失礼だな。～」
　

:10/01/16 20:32 :N703iD :☆☆☆

#113 [わをん◇◇]

↑(*ﾟ∀ﾟ*)↑

:22/11/21 19:04 :Android :.FGKzkPw

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