先生へ

今
あなたに好きな人はいますか？

その人は、そばに居られる人ですか？

隣で…笑っていられる人ですか？

『ちょと！
そこの君ｯ！！なにやってんだ！？』

「へｯ

！？」

急に声をかけられて、びくびくしている私に
目の前に現れた男性は、言葉を続けた。

『君の襟章。。。
まさか新入生??????
なにしてんの！あかんやろｯ！』

急に腕を掴まれて走りだした。

だれこの人。
最初標準語だったじゃん！いきなり関西地方な感じ？腕が痛いし
『君名前は？』
「あっ。桜井春菜です。」『初日から問題児行動してたのか！？』
「違いますｯ

そんな事するわけないじゃない

」

いきなりキレてしまった。どうしよう。。。

『あはははは。お前おもしろいなぁー（笑）気に入ったよ。
俺の名前は篠原剛だ。』
「すいません。いきなり」

「わざとじゃないんです。かれこれ10数分探し回ってるんですけど……体育館無くて。」
今頃になって一人の恐怖感から解放されて涙が出て来た。

『泣くなよー。大丈夫か？』

「手が……」
『おっ？！！！！
痛かったか！すまん。』

そういうと、すっと離してくれた。痣ができてる。

どんだけ馬鹿力なんだ。
きっとスポーツマンなんだろう。

『ここは、体育館がＢ棟の最上階にあるんだぞ！？』
……見つからない訳だ。
馬鹿すぎる私。

『涙止まったか？痣やばいな。保健室かなぁー。
いや。湿布でいいか？』
「はぃ。。って。式に出なきゃ！！」
『先生がちゃんと連絡とるから大丈夫だ。安心しろよｯ』
そんな軽いもんなの？入学式って。
篠原先生って人、自慢気に親指立ててるし。まーいっか

連れて来られたけど。。
職員室？
『おれは、マイ湿布を持っているのだーー（笑）
ほいｯ。貼れ。』

なんだこの人。

「どーも。」

ﾍﾟﾘﾍﾟﾘ。
『あ゛っ！待て！
一応コールドスプレーしてやっから』
「マイコールドスプレーじゃないですよね（笑）？」
『あはは！』

篠原先生って人、私の言葉がツボらしい
私もなんだか慣れてきて楽しくなった。

「なんでいろいろ持ってるんですか？」
なんて平凡な質問をしてみた。
答えては、部活の顧問をしてるからなんだって。

そのあともいろいろ話して知り合えた。
先生があそこに居た理由。なんでさっき笑ったか。
お互い自己紹介をしたりして、あっという間に仲良くなった

先生わ
28歳。もちろん男。
身長178㌢体重ヒミツ。
専門わ数学と美術。絵を描くのが好きで趣味わ写真。

話してて、すーっとリラックスできた
だんだん笑いもでできて私がクシャって笑うと先生わいきなり
『やっと笑ったな。安心したよ。
お前他の奴となんか違うしさっき泣いたときドキｯてしてしもたわー（笑）
いや。そーゆー意味やなくてやぞ？』

って私の二倍のクシャクシャ笑顔で笑った。

これが私の転機ってやつ。
高校が楽しくなりそうだって思えたから。
ホントに感謝してるんだ先生にわ。

こうして始まった
帝進高校一年B組
桜井春菜の生活。

皆様お付き合い下さいね
(笑`∀)