男になってしまった女と男しか愛せない男
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#1 [蒼史] 10/02/08 19:32
ある日突然男に
なってしまった女
樋山 遙(18歳)
HIGUCHI HARUKA
と
ある日を境に男しか
愛せなくなった男
柴 奏多(19歳)
SHIBA KANATA
の物語です。
※BLと見なされる
可能性があるので
ご了承ください。
#106 [蒼史]
昼間はなかったはずの場所には、一通りにしきりが立てられており、隣の席には果たして人間がいるのかも判別がつかないよう、完全に周囲との関係を断っているように思えた。
店員に促されてたどり着いた場所には、すでに木村がいて、こちらを射るように見つめてくる。
俺はそれから目を反らして、少し距離を置いて座った。
:11/06/07 23:52 :S003 :WTimoOlw
#107 [蒼史]
「もう来ないかと思った」
木村は嘆くように言う。
「そっちが来いっつったんだろ?」
「ああ、そうだったな」
木村は眼鏡をかけなおし目の前にある蛍光色のようなカクテルを口にする。
「お前、本当にあの若い男と付き合ってるのか?」
諭すような木村に俺は短く「ああ」と言った。
すると、何を思ったのか木村は口元に不気味な笑みを浮かべて笑う。
:11/06/07 23:59 :S003 :WTimoOlw
#108 [蒼史]
「なんだよ…」
何を考えているのかわからない木村に、俺は嫌悪感を抱くほかなかった。
不機嫌そうな俺を見つめてまま木村は実に良い気分だといった表情で言った。
「彼に聞いたよ。千秋、お前嘘ついてるだろ?彼は、君とは付き合ってないと言っていた」
「あ、アイツに聞いたのかよ!!??」
そのときばかりは冷静にはいられなかった。木村の躊躇いのない強引で陰湿な行動にはたびたび驚かされたが、まさか本人に聞きにいくなんて…
いや、慌てるな自分。もしかしたらアイツが嘘をついているかもしれないじゃないか。
:11/06/08 00:06 :S003 :mq81z/lY
#109 [蒼史]
「ああ、遥君だろ?彼から聞いた。それと、“千秋”ってのも偽名なんだろ?本名は奏多。お前、嘘つきだな?」
木村の言葉に頭は真っ白になる。
「まぁ、許してあげてもいいよ。奏多。お前が俺のところに戻ってきてくれるならな」
メールとは大違いだ。あんなに弱々しくしていたくせに、なんなんだこの上から目線の態度は。くそっ…
:11/06/08 00:12 :S003 :mq81z/lY
#110 [蒼史]
「誰が戻るかよ!!別にお前の許しなんていらねーよ!!」
吐き捨てるように言うと木村の表情が一変した。
「お前、何も分かってないよな本当。だからいつまでたってもガキなんだよ」
木村は立ち上がり俺の横にくるなり強引に腕を掴む。
「痛っ…」俺は、あまりの痛さに顔をしかめる。
:11/06/08 00:18 :S003 :mq81z/lY
#111 [蒼史]
左手で腕を掴み、右手は俺の腰に回す。
あまりに慣れた手つきでゾッとした。
俺の耳に擦りつけるように唇をくっつけ
悪魔の囁きに似た声で言った。
「お前が俺のところに戻らないというなら、お前の大好きな遥君の方を頂こうかな?」
「てめ―殺す!」鈍く呟いたが逆に奴はそれを楽しんでいるような気がした。
「奏多を失うのは辛いが、遥君もそこそこ可愛いし、俺の期待に応えてくれるかもしれないな。どうする?奏多」
:11/06/08 00:29 :S003 :mq81z/lY
#112 [蒼史]
人生最大の屈辱な場面に遭遇したような気持ちでいっぱいだった。
「何がしてーんだよ、お前っ」
俺は腰に回された木村の手を払い、睨み付ける。
「奏多の、その目そそる。やめろよ、今ここでヤリたくなるだろ?」
馬鹿にしてんのか?それともただの変態野郎なのか?木村の目がやけにギラついて見えた。
「答えろよ、何が目的なんだっ」
:11/06/08 00:36 :S003 :mq81z/lY
#113 [かえち]
あげ★
:11/06/08 16:46 :Sportio :☆☆☆
#114 [蒼史]
かえちさん
あげありがとうございます(>_<)
:11/06/11 10:09 :S003 :GCyjtcOQ
#115 [ん◇◇]
(´∀`∩)↑age↑
:22/10/27 04:39 :Android :DE5DdzBs
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