*- エロチュウ -*
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#140 [亜夢]
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いつもまったり飲みにくるお客さん達が早い時間にくると、終電前にだいたいの常連さんは、帰宅する。
12時前に満卓だったのに、もう最後のお客さん。 彼も会計をカウンターに置くとまた、といってドアを出た。
「ありがとうございます。」
と言って頭を下げる。 頭をあげると龍紀が手をひらひらさせてカウンターの決まった場所に座る。
「あ…いらっしゃいませ。」///
なんか照れくさい。
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:10/05/25 04:02
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:/lfQaG8k
#141 [亜夢]
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アタシはロックグラスに氷をカラカラと入れる。 そのうえからscotch whiskyを注ぐ。
「はい…」
ありがと、といつもの笑顔の龍紀。
「今日同伴だからココで待ち合わせ…」
そっか、とアタシは微笑む。 カウンターははさんでいるのに、―龍紀に触れたい…。
「こんな近くにいるのに触れたら駄目って、まじで鬼だよなあ〜カウンター嫌いになりそう。」
―…///
同じこと考えてるんだ。
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:10/05/25 04:05
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#142 [亜夢]
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「まあ亜夢が家に着てくれたら、そばで居れるからぜんぜんいいよ。」
毎日はでも無理だもんなあ〜…と龍紀はすねた子供になる。
「親に相談してみるよ。」
アタシはカウンターに両腕を置いてにっこり微笑むと龍紀の曇った顔も太陽に照らされる。
「ありがと…亜夢。」
このときはアタシは耐えれると思った。
彼の職業のことを絶対に受け止めれるとおもってた―…
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:10/05/25 04:10
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:/lfQaG8k
#143 [亜夢]
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同伴というと、普通1時に出勤なのに、遅くに店へ行けるという特権がある。
龍紀が同伴のときにココを使う理由は、ある程度飲ませておかないと、お金がないのにお酒を卸したりするからだそうだ。
ホストといえば、もちろん人気になればなるほど、忙しいときは時間をきっちり区切ってローテーションさせなくてはならない。
もちろん違う卓で女の子が龍紀にシャンパンを卸す。 ライバル意識で卸す子もいれば…
別卓にいかせたくないために、席を離れようとすると高価なものを卸したりする。
ちゃんとしたホストはその女の子の性格や発言で、どうなるかをインプットしてある。
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:10/05/25 04:15
:F02B
:/lfQaG8k
#144 [亜夢]
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もちろん嘘だってつく。 綺麗じゃなくても綺麗と言わなくてはならないし、会いたくなくてもきてもらわなくては困る。 …会いたいと言う。
その営業方法はいろいろだ。
色をかける(気を持たせるような素振りや発言をして相手をその気にする)や、枕(色プラス肉体関係で彼女である、や特別である、と思わせるやり方)
本営(一番彼女に近い存在。 一緒に住んでまるで彼女。 でもほんとはお金しかみず、用なくなればさよならする)
友営(友達みたいな感覚でただホストを楽しむだけ。 お互い厚い信頼関係でできている)
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:10/05/25 04:21
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#145 [亜夢]
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解釈の仕方を人それぞれなので、一色単にはいえない。
「今から来るお客さんは嫉妬すんなよ…」
携帯でメールを打つとパチンと閉じてそう言った。
チリンチリン♪
「さ〜つ〜き〜っ☆」
小柄でモデルみたいに細いお客さん。 うさぎみたいにピョンピョン跳ねてて、すごくかわいい。
「おはようのちゅ、は?」
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:10/05/25 04:31
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#146 [亜夢]
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「ドンペリ卸してくれるならいいよ。」
「今日持ち合わせないも〜ん…皐月は未収させてくれないし〜…」
「金ないなら来るなよ…」
この子には凄く冷たい龍紀では…なく【響皐月】。
「ねえねえ、お姉さんど〜おもう〜?アズミに超つんつんしてない〜?」
「おいアズミ。」
「あんっ…皐月ちゅう〜…」
「もしもし?おお、どうした?」
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:10/05/25 04:44
:F02B
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#147 [亜夢]
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電話をとり、龍紀はすぐに店外にでていった。
「あ〜あ…どうしたら相手してくれるんだろう…」
ね、と苦笑しながらアタシはグラスを布巾で綺麗に拭く。
「アズミね〜…もう2年も皐月のこと知ってるけどねえ〜…キスしたことないの…」
しょんぼりしながらカルアミルクを飲む彼女は、大きなため息をつく。
「2年も片思いして、それから皐月には頑張って貰いたくて風俗いってるんだもん…」
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:10/05/25 04:47
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#148 [亜夢]
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「みてみてっ☆」
携帯の待ち受けにはキメ顔をしてる龍紀の顔とピースしたうさぎみたいな彼女。
「かあ〜いいでしょ〜♪」
嬉しそうにキラキラした目で待ち受けを見つめてる。
アタシ―…優越感、なんて思えなかった。
なんだか話を聞いてて切なくなってしまった。
「彼女いるなら…あきらめつくし、その子がいい子なら…否定しないんだけどなあ〜やっぱ居たらショックかなあ〜…」
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:10/05/25 04:52
:F02B
:/lfQaG8k
#149 [亜夢]
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「アズミ頑張るからっ☆ お姉さん応援してねっ!!!」
はい、と一応答えた。
龍紀がこのお客さんが必要なら、仕方ないのかもしれない。
「おまたせ。」
店いこっか、とジャケットをさっととる。
「いいよっ!!! 皐月のぶんも払うんだからっ〜♪」
ありがとうございました、の言葉とともにふたりは3Fにある店に向かった―…
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:10/05/25 04:58
:F02B
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