*- エロチュウ -*
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#70 [亜夢]
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【彼氏】の話をされてから、桜から頻繁にメールで相談されるようになった。
正直、全然携帯放置なアタシにとってマメに連絡をかえすのは疲れる。
特に、土日月曜日はいいんだけど、CIELと学校がある日なんて携帯に睡眠時間をとられるのは、きつい―…
「ごめんっ…話また今度でいいかな?今から仕事なんだよねっ…」
「え?夜に仕事いってるの?」
嘘はだめだ。
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:10/05/20 17:14
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#71 [亜夢]
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「アタシ今BARで働いてるよ。」
「まじ?じゃあ、今日行ってもいい?」
まずい、繋がってしまう。
…むしろ別に付き合ってる訳でもないから、隠す必要なんてないかあ。
気楽にいこう。
「いいよ。」
アタシは手短に伝えると準備してでかけた。
火曜の夜―…
今日から4連勤の日。
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:10/05/20 17:17
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#72 [亜夢]
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12時半くらいにメールが入って今から来る、と桜に言われた。
仕事あがりなんだろう。
チリンチリン♪
「うわあ〜酔っぱらったあ〜」
桜が若い男の人を引っ張って、カウンターに座らせた。
「あ、これアタシの新しい彼氏の遊星クン♪」
にゃはは、と可愛く笑う。
遊星ってひとはビールと言うと、ほんのり疲れた顔をした。
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:10/05/20 17:21
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#73 [亜夢]
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「もうね―…皐月は相手してくれないから無視してやるん…」
さえぎるように店の扉があく。
「いらっしゃいませ―」
入ってきたのは噂の響皐月。
最近になって女の人をつれてくることがなくなった気がする。
ひとりで出勤前に数杯だけ飲みにくる。
何も言わないあいだにアタシはロックグラスにスコッチを流し込む。 アイスがカラカラと音をたてる。
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:10/05/20 17:27
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#74 [亜夢]
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店内が暗いせいか、遊星サンの影で隠れてるせいか、響皐月はまったく桜の存在に気づかない。
「亜夢…」
アタシは、ドキンとする。
もう―…あむむって調子づいて呼ばれなくなったからだ。
「ああ、皐月クンいらっしゃい…」
マスターが大きな声でそう言った。
「皐月?」
遊星サンがぼそっと桜に聞く。
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:10/05/20 17:29
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#75 [亜夢]
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「あれ、桜じゃん。 彼氏?」
響皐月はアタシの渡したスコッチをカラカラさせながら、にんまりと桜をみつめた。
「えっと…」
桜は動揺してる。
「よかった。 俺より全然いい男ぽいし。 大事にしてあげてね。」
柔らかくほほえむと持っているスコッチを軽くのどに通す。
桜は何も言わず1万円を机に置くと無言で帰ってしまった。
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:10/05/20 17:34
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#76 [亜夢]
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その1万円を握りしめて追いかけても、名前をよんでも桜は振り向かなかった。
新しい彼氏という遊星サンもアタシの目先で彼女を追いかけてる。
しょうがない。
アタシはため息をついてそのまま店に戻った。
「おかえり…」
ネクタイを綺麗につけなおしてる響皐月。
もう出勤時間だ。
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:10/05/20 17:38
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#77 [亜夢]
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「あの子はね…お金で愛を買おうとしてるんだよ。 可哀相でみてられない…でも…」
でも、の後に間があく。
「俺は付き合おうて言葉にいいよ、というべきだったのかもしれないけど…」
ふう、と煙草の煙を吐く。
「俺…いま好きな女がいるから、ね。」
ドキン―…
嘘?本当?
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:10/05/20 17:41
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#78 [亜夢]
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それとも…
信じる?信じない?
「えと…」
「なんで連絡くれなかったの?亜夢。」
待ってた、と小声で言われる。
「あの…名刺、机置いてたら、どっかいっちゃって…」
「じゃあ俺来るの待ってた?」
ドキン―…
飲み込まれる。 このひとの、空気に。
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:10/05/20 17:44
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#79 [亜夢]
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「亜夢は俺がホストだから嫌?」
違う…
ホストだから嫌なわけではない。
ホストだから、こうなんじゃないか…ていう固定観念があるんだ…。
「たぶん、俺が本当のこと言ってるか、嘘を言ってるか…わかんないから?じゃないの。」
アタシは縦にうなずく。
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:10/05/20 17:51
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