オッサンと高校生
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#56 [c]
自分のこと話すとか好きちゃうけど、
その日のあたしは出逢って間もないオッサンに全て話した。
「生きる希望がない」
そう口にした時、雅也は悲しそうな目であたしを見たあと、すぐに優しい笑顔で
「誰かのために生きろ」と言った。
誰かのため‥?
:10/07/04 03:42
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:☆☆☆
#57 [c]
「例えばな?誰かの笑顔が見たい、誰かを幸せにしたい、そう思うだけで目の前は変わるはずや。世界が色鮮やかに見えるんや。」
「‥雅也は。
雅也は誰のために生きてるん?」
初めて口に出し雅也と言ったら心臓がドキドキした。
「そら〜…
奥さんと産まれてくる子供のためやな!」
:10/07/04 14:29
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#58 [c]
少し照れた顔で笑う雅也を見て、あたしは奥さんと産まれてくる子供が羨ましくなった。
こんなに愛されていてー…
「ふふっ。
じゃあね、おっさん」
あたしは少し心が暖かくなるのを感じて、先に部屋へ戻った。
:10/07/04 14:33
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#59 [c]
あたしは、なんとなく持っていたタバコ全てをゴミ箱へ入れた。
雅也の笑顔を思い出すと胸がドキドキして、眠ろうと思っても寝れへんかった
ナニ、コレ………。
:10/07/04 14:36
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#60 [c]
翌朝もまた、ドアを開けるとちょうど雅也がいた。
「あ、おはよーさん。」
「‥おはよ」
ただの挨拶にドキドキしている自分が気持ち悪かった。
と、次の瞬間ー
ガチャッ
:10/07/04 14:39
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#61 [c]
「まあくん、忘れてる!」
お腹の大きな女性が雅也にお弁当を差し出していた。
奥さん…やんな?
めっちゃ綺麗な人で何より優しそうに笑う人やった。
あぁ、夫婦は似ていくんやな。
:10/07/04 14:41
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#62 [c]
「あら‥?新しく入った方?」
雅也の奥さんはあたしに視線を向けた。
「あっ‥」
「そーやで!佐々木綾ちゃん。高校生やってさ!若いよな〜ほんま!」
あたしが答える前に雅也が口を開いた。
「ほんま、可愛らしいなぁ。
綾ちゃんよろしくね」
:10/07/04 14:43
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#63 [c]
朝からほんわかした家庭を見てあたしは、「どうもです」と作り笑顔をした。
そのまま先にマンションを出て、とぼとぼ歩く。
‥ナンデこんなにモヤモヤするん?
:10/07/04 14:46
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#64 [c]
今日も決まって屋上へ行く
やっぱりそこには伸がいた。
「昨日はありがとな。
んっ、」
そう言ってタバコを1本差し出されたけどあたしは断った。
:10/07/05 23:59
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#65 [c]
伸は一瞬首をかしげたけどすぐに戻った
「お前んちのマンション、いーなぁ。俺も住みてぇっ!隣、あいてる(笑)?」
「と、となりは…
新婚さんがもう住んでるから無理やで。」
「チェック早いな〜!
なんなん?カッコいいやつなんか?」
:10/07/06 00:01
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