息子の嫁は「男」でした。
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#1 [主] 10/09/01 00:30
息子「お袋、俺…結婚したいやつがいる」
突然、アイロンをかける私に向かい息子の夏喜(なつき)が呟いた。
#10 [主]
私「受け止めるわ。おめでとう、二人とも。結婚式には必ず私を呼ぶのよ?約束出来る?」
私は空気を変えて、明るく彼らに話しかけた。
旬君も私の言葉にホッとしたのか笑顔で「はい!」と答えてくれた。
まさかね。夏喜が男を好きだったなんて。通りで、彼女の「か」の字も言わないわけだ。
:10/09/01 01:39 :auSN3O :7ZvtliFE
#11 [主]
その日の夜。
旬君が帰ったあと夏喜に問いかけた。
いつから同性を好きになったのか?
旬君との出会いは何だったのか?
きっと恥ずかがって答えてくれないだろうと諦め半分で聞いてみたものの、夏喜は意外にもすんなりと答えてくれた。
:10/09/01 01:44 :auSN3O :7ZvtliFE
#12 [主]
▼報告:感想版作りましたのでよろしければ、ご意見ご感想をお待ちしてます。
:10/09/01 09:37 :auSN3O :7ZvtliFE
#13 [主]
>>夏喜said
―いつから同性を好きだったの?
お袋に問われて俺は素直に答えた。理由は一つ。隠しても意味がないと分かっているからだ。婚約者(旬)まで紹介したのに、今更ここで曖昧にするのも可笑しな話し。それに、お袋は昔っから俺が発したどんな些細な嘘でも、必ずそれを嘘だと見分けれる力がある。別に、俺が嘘が下手だからなんかじゃ決してない。
―つまりその問いかけたの答えを言うと。いつを機に同性を好きになったのかというよりか、気付いたら同性を好きになってた。これが正直な答えだ。でも恐らく一番最初に恋をしたのは、中学2年の時。まだ、旬に出会う前の話しだ。
:10/09/01 09:54 :auSN3O :7ZvtliFE
#14 [主]
当時、俺は人生で何度目かのモテ期というやつの真っ只中だった。
「結城くんっ」
廊下を歩く俺に誰かが呼び止めた。聞き慣れない声。嗚呼、また告白か…俺も流石に少し嫌気がさしていた。
しかし、振り替えるとそこにいたのは男子生徒。廊下で数回すれ違ったことはあるが、大して関わりあいはなかった。何せ、違うクラスのやつだったから。
:10/09/01 10:02 :auSN3O :7ZvtliFE
#15 [主]
夏喜「何か用?」
別に突き放す言い方でもなければ、優しい言い方でもない。普通通りに問いかけた。すると、彼は頬を紅潮させながら近寄ってくるなり俺にこう言った。
「好きです。俺、結城くんの事ずっと好きだった。付き合うとかそんなの無理なのは分かってるけど、だけど、どうしても伝えたくて…」
彼は涙を浮かべながら必死に言葉を発した。その姿が微笑ましくも思えた。きっと俺の基準はここから狂い始めたのだと思う。
:10/09/01 10:09 :auSN3O :7ZvtliFE
#16 [主]
夏喜「それなら、付き合う?」
その言葉は何の躊躇なく、さらりと俺の口から這い出た。その事実に驚いたのは、きっと目の前にいる彼よりも、自分自身だった。何故、そんな事言ったのか理由は分からない。喋ったこともない相手に向かい、自ら付き合おうなんてかなり馬鹿げてる。しかも相手は正真正銘の男だ。
しかし、彼は驚きを隠せない面持ちで「本当に俺でいいの?」と何度も訪ねてきた。きっと俺の言葉が信じられなかったのだろう。俺も俺で、今更言ってしまった言葉を覆すつもりもなかった。
:10/09/01 10:16 :auSN3O :7ZvtliFE
#17 [主]
夏喜「いいよ。付き合おう」
彼はこんなに幸せな言葉ない!ってくらいの笑顔で抱きついてきた。しかし俺も満更でもなかった。俺より小さいその体を抱き寄せキスをした。
そこで初めて分かったのだ。何故、俺は今まで女を好きになったことがなかったのかを。
その彼との関係は高校に入るまで続いた。俺もいつの間にか本気だった。体の関係も勿論あったし、それなりに幸せだった。
:10/09/01 10:23 :auSN3O :7ZvtliFE
#18 [主]
―別れの理由は何?
と聞かれたら、俺が高校に入りバイトや勉強、部活で忙しくなって次第に連絡が途絶えたからだ。
彼は、もしかするとずっと俺から連絡がくるのを待っていたのかもしれない。だが、俺から連絡をかけることは一度もなかった。自然消滅と言えば何とでもなるだろう。今になり、彼には申し訳ないことをしたと思ってる。
これで一つ目の問いは答えられただろうか?まぁ、そんなところだ。
:10/09/01 10:28 :auSN3O :7ZvtliFE
#19 [ん◇◇]
↑(*゚∀゚*)↑
:22/11/02 18:20 :Android :v6aTTZj2
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