【夜の世界に生きた人】
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#1 [亜夢] 10/10/09 08:31
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夜の世界に生きた人

…ヨルヒト。

>>002

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#54 [亜夢]
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にやにやしながらトシキが成功したんだ、やるじゃんと言って軽く腹部にパンチを入れる。

「まあね。」

レイナの表情が曇る。

「…女心振り回して楽しいの?」

「別にお前のこと振り回してないからいいだろ。 …俺のこと好きだからやきもちか?」

と意地悪にいうとレイナは顔を真っ赤にしてその場を走り去った。

「なんだよ、…あいつ…」

「シラネ。 ま、とりあえず俺はあいつ追いかけてやるわ。 すねるし。 またなリョウイチ!!!!」

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⏰:10/11/08 03:44 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#55 [亜夢]
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「びっくりしたあ…」

一条一家に軽く状況を説明すると皆はどうでもいいかんじで、ただレイナを紹介して♪て、やたら言ってきた。

あいつ本気で美人だからなあ。

「あの男の子、うちで働いてくれないかなあ…」

と翔さんだけはぼやいてたけど。

「トシキは俺の親友なんすけど、女の子口説くのが趣味兼特技みたいなやつですよ。」

「いいね…勧誘しよっか、龍。」

「あ……一応聞いときます。」

あいつ意外とやるやる〜て言いそうだけどなあ。

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⏰:10/11/08 03:47 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#56 [亜夢]
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「ねえ…」

由香が俺の腕をくいっと引っ張る。 なんだよ、と返事をする。

「あのレイナて子…絶対リョウイチのこと好きだよね…」

少し不機嫌そうにする由香。

「好きだろおな。 幼なじみだしな。 お互いうざいくらい好きだろーよ。」

「…女としてみれないって意味?」

「そゆこと。」

単純だな由香。 だからお前は俺に利用されてんだよ。 と思ったその日からどんどん俺の性格は歪んでく。

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⏰:10/11/08 03:50 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#57 [亜夢]
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それからというもの、週に少なくて3回は由香が同伴してくれてオーラスでいてくれるのが習慣になった。

でも前と違ったのは俺の忙しさ。

パネルでも新規のお客さんから指名もらえたり、キャッチでお客さんになってもらえたりと…かなり順調だった。

要と俺のコンビで2コ1とかもゲットできてかなりいい感じ。

「要っ♪ 今日3組呼べたっ♪」

「おー!!!! 負けたな…だがな、俺統括の枝ゲットしたぜ☆」

「やべえじゃん!!!!」

酔っぱらいながらふたりで誉めあってモチベーションをあげてた。

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⏰:10/11/08 03:56 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#58 [亜夢]
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でも昨日と打って変わって要も龍も不調だった。

営業始まってすぐ睡眠不足でトイレで寝てしまった要とお客さんを怒らせてぶっちされた龍…ふたりでドンキの前でキャッチしてる。

「うわっ…めちゃくちゃ綺麗な子が…」

俺と要は目を丸くしてみつめると目の前をすうっと通ってた綺麗なチョウチョ。

「…ねえっ」

俺はすぐその場から離れて彼女のいく道をふさぐ。

「………」

「キャッチしようとおもったけど…プライベートのナンパでいい?」

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⏰:10/11/08 04:03 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#59 [亜夢]
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ぶっと笑うと綺麗な子は可愛い笑顔につちまれた。 胸がきゅんとくる。

「…いいよ、キャッチで。」

「でも今キャッチで出会って男女の関係にはなれないじゃん?枕になるし。

でもプライベートとなら真剣に口説けるし触っても大丈夫だろ?」

「……めちゃくちゃストレートに言うね。」

「だめ?」

店行くから手は出さないで、と彼女はいうと白いお城みたいなお店の中に吸い込まれていった。

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⏰:10/11/08 04:06 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#60 [亜夢]
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彼女の名前はエリナ。 このへんでは有名な高級キャバクラの女の子だ。

時計とブレスはエルメス、ネックレスはティファニーの2連つけに、指輪はブルガリとカルティエ。

可愛い新作のシャネルの鞄をぽんと席に奥と上品にトーションを膝にかける。

「お酒……なに飲もう」

「どんなのが好き?」

「なんでも飲めるけど……」

「俺もなんでも飲める。」

「じゃあボトル卸すし焼酎にしよっか☆」

「え…それって…」

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⏰:10/11/08 04:10 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#61 [亜夢]
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「龍くんでいいよってこと。」

初回指名てのはなかなか無いことだし、ましてやキャッチであげたお客さんが即指名をくれるなんて思ってもなかった。

「ありがと。 なんかプライベートと仕事混ざりそう。」

「やだあ。 面倒なのは嫌いだよ。」

エリナは麦の緑茶割、俺はふつうに水割りで乾杯をする。

「エリナ…かなりお酒強いんだから♪」

「じゃあ勝負すっか?」

ふたりプラスヘルプでゲームしまくりーの、ふたりともベロベロになりながら営業終了まで飲んでた。

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⏰:10/11/08 04:14 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#62 [亜夢]
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「エリナ…送るわ。」

早上がりの許可を貰った俺はエリナの腰に手をまわして抱えながらタクシーにのった。

エリナのマンションの前で止まると俺はとりあえずエレベーターのるまで見届けてから帰ろうとした。

「んじゃ、おやすみ。」

頭をぽんぽんと撫でて俺が背中をむけると後ろから抱きしめてきた。

「…いまからぷらいべーとはだめえ?」

目をとろんとしたエリナにお客さんとか営業とかそんなんはなかった。 ただ可愛い…ヤリたいってだけ。

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⏰:10/11/08 04:18 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


#63 [亜夢]
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部屋についてからすぐにパジャマに着替えてベッドに飛び込むエリナ。 俺は上だけ脱ぐと彼女をだきかかえた。

でも手は出さない。

翔さんに言われたんだ、じらせ…どんなことがあってもすぐにはヤるな、て。

「…りゅぅ?」

「隣にいてやるからゆっくり寝よ?」

「……えーな、おやすみのちゅうしたぃ…」

ほら、と言って俺はおでこにちゅうをした。 心の中でああヤりてぇって何十回も思ったけど我慢しきって眠りにつけた。

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⏰:10/11/08 04:21 📱:F02B 🆔:wwjQx5VY


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