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#1 [かすみ] 10/11/16 06:30
「お前みたいにさ、自分が理性的だと思っている奴ほど、やっかいなのに捕まんだよ。」
前歯がヤニで黒ずんでいる先輩が、ビール片手に真っ赤な顔で俺に熱弁した。
大学二年の春だっただろうか。
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#27 [かすみ]
今度は満足そうに、ビールに口をつけている。
「それでも、俺が新しい女いらないのはだな、好きな女がいるからだ。」
飲んでいたビールを吹き出しそうになり、むせている敬志におしぼりを投げつけた。
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:10/11/16 06:47 :N04A :☆☆☆
#28 [かすみ]
「聞いてねえぞ!」
「誰も聞いてこないからだろ。まぁ、あっちには、か」
瞬間、敬志の目線が俺の背後に向いて、吊られて振り返った。
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:10/11/16 06:47 :N04A :☆☆☆
#29 [かすみ]
こちらに気付き、手を振る小柄な少女の後ろには、手を振る少女より大人っぽく微笑む女がたっていた。だが、知っている。彼女は俺と同い年だ。
かれし、いるんだけどな。
と、言葉にはならなかった。
.1))fin
:10/11/16 06:48 :N04A :☆☆☆
#30 [かすみ]
世界は狭い。
世間は狭い、とはよく言うけどさ。と誰かが笑っていたが、俺は本気で世界は狭いと思う。
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:10/11/22 00:26 :N04A :☆☆☆
#31 [かすみ]
誰だって自分の中で自分は主人公である。つまりは、物語のヒーローだ。
だが実際のところ、可能性を抱き、どこか限界を感じながらも、折り合いをつけて生きている。アクション映画に出ているようなヒーローになるなんて、到底無理だ。
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:10/11/22 00:27 :N04A :☆☆☆
#32 [かすみ]
二十歳そこらの、ましてや学校という籠に守られている俺達の世界は、とても狭いのだから。
彼女は、変わってるよねとブランコから腰を浮かさず小石を蹴っただけで、至極つまらなそうだった。
そうか、あれは高校の時の彼女といたときの話だ。
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:10/11/22 00:27 :N04A :☆☆☆
#33 [かすみ]
では、あれは十代半ば、そこらのと言っていたのか。
「聞いてんのかよー」
思考を過去に巡らせていると、意識を敬志にひっぱり戻された。
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:10/11/22 00:28 :N04A :☆☆☆
#34 [○○&◆.x/9qDRof2]
(´∀`∩)↑age↑
:22/10/20 21:50 :Android :☆☆☆
#35 [○○&◆.x/9qDRof2]
:22/10/20 21:51 :Android :☆☆☆
#36 [ん◇◇]
↑(*゚∀゚*)
:22/10/26 19:36 :Android :☆☆☆
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