捨て猫人生
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#1 [すず] 10/11/17 01:14
「いっちゃだめ」
「おいてかないで」
今にも息が切れそうな程
泣きじゃくっている幼い女の子。
手にわぐちゃぐちゃになった2千円が握りしめられていた。
#21 [すず]
警察といっても三十路を裕に越えてるおっさんだ。
鉄でできた棚を支えている4本のパイプ状の棒を引き抜こうとするが思うようにとれないみたいだ。
苦戦している姿を見てすずは立ち上がると私服の男の前まで行った。
途中腕を引っ張られたが
"自分で出す。"
と言うと私服の男の行動を見かねていたのかすっと手を離してくれた。
パイプ状の棚を少しもちあげると簡単に棚がとれる。
2段になっているが上の棚をとれば後はペットボトルのキャップと同じように棒を回せばいいだけ。
中は空洞になっている。
隠し場所にわもってこいだった。
:10/11/21 03:21
:F06B
:Du49/.Vc
#22 [すず]
隠していたパケの中にはほとんどカスのような覚醒剤が入っていた。
スーツの男は眉間にシワをよせながら私服の男に写真を撮らせた。
もうないんか?と聞いてきたが
運よく?その時はそれだけだった。
納得いかないような顔していたがそれは事実。
このまま探しても何もでてこないことを悟と
スーツの男は時計を確認し
すずの手に手錠をかけた。
「午前10時30分"新敷鈴音"覚醒剤取り締まり法違反で逮捕」
:10/11/21 03:34
:F06B
:Du49/.Vc
#23 [すず]
ズシっと重たくて冷たい手錠。
見えないようにする為の物はすずのお気に入りのパーカーを被せていた
カーテンを閉めきっているワンボックスの車内に押込られると
少しだけカーテンをあけてもらった。
スモーク張りから見る空はセピア色になっていた。
すずはさっき自分の中で思った事を考えていた。
"―運よくカス程度よかった"
"―他に何もなくてよかった"
"―メール消しててよかった"
"―あかりがこなくてよかった"
"―けど…
捕まってよかった"
そんな矛盾した思いが
頭の中で交錯する。
:10/11/21 04:14
:F06B
:Du49/.Vc
#24 [すず]
セピア色の空を見上げていたら何故だか涙がでてきていた。
捕まったから、悲しくて、悔しくて、そんな感情の涙でわなかった。
何故だか感情は穏やかで安心感に満ちていた。
自分の事なのにすずわからなかった。
捕まってしまったのに
どうしてこんなに嬉しく安心しているのか。
ただただセピア色の空を見上げて疑問に思っていた。
両手で手錠を触った。
今ままでの自分の事や生活気持ちや悩みすずのすべてをおもいかえす。
お気に入りのパーカーを見つめる。
深呼吸をすると自然に涙と笑みが溢れた。
心の重荷が軽くなった事に気がついた。
"―これでよかった。"
新敷鈴音(19歳)
-にしき すずね-
:10/11/21 04:15
:F06B
:Du49/.Vc
#25 [すず]
★★★★★★★★★★★★★★
捨て猫人生―第2章―
★★★★★★★★★★★★★★
:10/11/21 04:20
:F06B
:Du49/.Vc
#26 [すず]
警察署につくとさっそく調書をとられる。
すずは調書が嫌いだ。
過去の事、生い立ち、交遊関係これでもかぐらい根掘り葉掘り聞かれる。
鑑別所に初めて入った時に嫌気がさしたのをよく覚えている。
取調室に入るなり手錠をとってもらった。
思い出したくない過去とそして今にいたる事を長々と何日もかけて聞いてくる。
最後は音読されて聞かされる。
スーツの男が取調室に入ってきた。
:10/11/21 17:41
:F06B
:Du49/.Vc
#27 [すず]
「すずね、ちゃんと反省してるんか?」
"―なんやねん、馴れ馴れしい。"
すずは心の中で思ったが口にはせずコクッと頷いた。
「お前、今回もお兄ちゃんに迎えに来てもらうんか?」
"―………………。"
ギュッと心臓を掴まれた感じがした。
何も答えれないすずの頭をポンポンとするとスーツの男は温かいお茶を差し出してくれた。
「まぁ飲めや。」
:10/11/21 17:51
:F06B
:Du49/.Vc
#28 [すず]
"ありがとう。"
とすずはゆうとお茶を飲んだ。
起きてから一滴も水分をとっていなかったせいかやけにお茶がおいしく思えた。
ふぅーと思わず和んでいると、スーツの男はクスっと笑った。
「すずね、覚えてへんかあ?まだすずねが中学生の時に捕まって初めて調書とった人。」
"―……あんまり覚えてない。"
「…そうか、それなら仕方がないな。あの時すずねの腰のヒモもってたん俺やねんけどな。まさかもう一回持つとは思わんかったわ。」
:10/11/21 18:03
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:Du49/.Vc
#29 [すず]
※腰のヒモ
手錠と一緒に逃げないように腰にヒモをくくられる。
すずは愛想笑いを浮かべた。
場を和ませたかったのか、単純に言いたかったのかわからないが
スーツの男は話を続けた。
「…しかし…えらい痩せてしもたな…」
スーツの男は懐かしそうにすずを見て寂しそうにすずに言う。
私服の男が取調室に入ってきた。
スーツの男は
「すずね、わかってると思うけど今から取調べするからな聞かれた事にはちゃんと答えるんやで。」
昔から知っているとでもゆうような接し方でスーツの男はすずに言うと取調室から出ていった。
"―余計なお世話。でしゃばり男。"
そう思いながらスーツの男の背中を見送った。
:10/11/21 18:18
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:Du49/.Vc
#30 [すず]
私服の男はさっそく
紙とボールペン、そしてパソコンを机に並べた。
何月生まれだのフルネームだの長々した自己紹介を済ませる。
ひととおり聞きおわるとパソコンにうち始めた。
その作業をボーッと見ているとうち終えたのか私服の男は立ち上がり取調室からでていった。
:10/11/21 22:30
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