時と空間 時の空間
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#1 [カミューシカ] 10/12/14 21:58
時と空間 時の空間
ただ巨大なガラスの壁。
中央には両開きの硝子戸。
壁の向こうには、建物にも林にも、何か液体のようにも見える正体の解らぬ、色も形も無いものが渦巻き流れている。
#2 [カミューシカ]
はたして此処は何処なのか、私には分からない。ただ、昔からここにいるような感覚は確かにある。
私は此処にいる。
:10/12/14 22:00
:SH905i
:☆☆☆
#3 [カミューシカ]
私は何の変哲も無い一般人である。昼は会社へ通い、夜には寝る。また朝が来て…そんな毎日の繰り返し。毎日、毎日、毎日。
だが、今はそんなことを考える必要性を全く感じない。此処は何処なのかという不安、孤独感、その他様々な感情は存在しない。ただ大きな壁が気になる、あの向こうはどうなっているのか。
:10/12/14 22:00
:SH905i
:☆☆☆
#4 [カミューシカ]
ふと振り返るとそこは巨大なホール、いや図書館だろうか。とても広い。大きな棚が長い長い列を成している。
この部屋の空気は音も立てずに優しく私を見ている、そんな感覚に陥った。
私は気付いた。左隣り5m程の所に女性がいる。無言のままただ巨大な壁を眺めている。
:10/12/14 22:01
:SH905i
:☆☆☆
#5 [カミューシカ]
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急に胸の奥から硝子戸を開けたいという欲望が沸いて来た。もうどうする事も出来ない。私は硝子戸に歩み寄り、片方の取っ手に手を掛けた。
:10/12/14 22:02
:SH905i
:☆☆☆
#6 [カミューシカ]
『開けては行けない。
此処の存在がばれてしまう。』
女性が叫ぶ。
しかし、私は開けてしまった。
微かに開いた隙間から、いくつものビルの立ち並ぶ大通りが私の目に飛び込んできた。
と次の瞬間
:10/12/14 22:02
:SH905i
:☆☆☆
#7 [カミューシカ]
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外から誰かがとてつもない圧で硝子戸を押して来る。パワーには自信のある私だったがとても敵わない。みるみる隙間は開いてしまう。部屋の空気と外の空気が次第に入り交じりだした。隙間からサラリーマン風の長身の男が無表情のままゆっくりと頭だけ侵入してきている。
:10/12/14 22:03
:SH905i
:☆☆☆
#8 [カミューシカ]
私は恐怖に襲われ、その場を離れ逃げ出してしまった。と同時に私のすぐ側を小さな少年が駆け抜け、必死に硝子戸を抑えようとしている。がしかし、逆に少年は引きずり出されてしまった。
私は急いで硝子戸に駆け寄るが、外で袋だたきにされる少年を目の当たりにし、どうすることも出来ない。
:10/12/14 22:04
:SH905i
:☆☆☆
#9 [カミューシカ]
助けに出ようと取っ手に手を掛けようとすると、
『誰もこの部屋に入れてはいけない。鍵を閉めて。でも、もう開いてしまったわ。外の世界と繋がってしまった。もう隠すことは出来ない。』
:10/12/14 22:04
:SH905i
:☆☆☆
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