愛護

　
小さい頃から不思議な夢をよく見た。

それはどこか懐かしくて

どこか悲しく、

とてつもなく愛しい‥

でも目を覚ますと、

いつも私は泣いていた。
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「なんか二学期は色々あって大変だったなぁ‥まさか先生とこんな関係になるとは思わなかったし。」

「はは、俺だってそうだよ。まさか八神さんとは‥でも俺は嬉しいけどね。」

ドキッ

うっダメダメ！

先生の笑った顔にドキッとして頭をぶんぶんと振り乱す。

先生にドキッとしてどうすんの‥こんな関係でも私は生徒で佐々木先生は『教師』なんだから。

「どうかした？」

「えっ？いや別に‥」

資料室につくと二人して辺りを見回してサッと中に入った。

　
ｶﾁｬ‥―
先生が鍵をかけて一息つく。

「はぁ‥疲れたぁ～‥‥。でも、おりゃっ！」
「うわっ、ちょっと！」

先生が後ろから私を抱きしめてきた。

またこのセクハラ教師はぁ～っ！！

「癒される～‥マジ一日一回はこうしないとストレス社会生きてけないわぁ。」

「なに言ってんですか‥明日から冬休み始まっちゃうんですよ？」

「じゃ俺死んじゃうかも‥」
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「もうっ甘えないでくださいよ～！」

佐々木先生に触れたあの日から先生との壁はかなりなくなったようで、

「いいじゃん、八神さんに甘えるためにこうやって会ってんだし。俺の幸せなの。」

あれから作業どころかこうやって触れてくるようになった。得に抱きしめるのが好きみたいでいっつもこうなる。

でも私が雛子さんの話をしなくてもこうやって触れてくれるのは、嬉しかった。

「‥先生ってロリコン？」

「‥‥はっ？まさか。」
.

　
「俺ガキに興味ないし。八神さんは別だけど。」

キュッと力を入れてきた先生の腕に私の手が重なる。

「先生って29歳だっけ？」

「まだ28歳。」

28歳‥11歳差か～。やっぱり先生ロリコンじゃん。

「なに、俺の事全然知らないじゃん。俺の下の名前は？」

「えっ‥っと、佐々木～佐々木～‥」

　
佐々木～‥なんだっけ？

「嘘でしょっ?!マジで知らないの？」

「あはは、すみません。いつも佐々木先生って呼んでるから‥」

先生の手が離れるとクルッと先生の方へ向かされる。

佐々木先生はムスッと眉間にシワを寄せて私を見下ろす。

「佐々木優(ｻｻｷﾕｳ)。１月23日生まれの28歳。覚えた？」

佐々木優‥

「おっ覚えました。」

私が慌てて頷くと先生はよしっと笑った。
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訂正です。

１月23日生まれの28歳
ではなく、

12月23日生まれの28歳
が正しいです。

失礼しました。
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「って先生誕生日昨日だったんですか？」

今日は終業式＆クリスマスイブ。なので生徒たちは一斉に帰って行き、校内はシンｯと静かだ。

「うん、めでたい事に昨日28歳になりました。何人かの生徒からはおめでとうって言われたけど‥」

ちらっと私を見てため息をつくと

「まさか知らないとはね‥」

「なっ！普通先生の誕生日なんて知らないでしょ！じゃぁ先生は私の誕生日知ってるんですか？」

私もムキになって先生にくってかかる。
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「‥12月31日でしょ？」

「えっ、なんで知ってるんですかっ？」

驚いた私の顔を見て先生はわざとらしくまたため息をつく。

「好きな子の誕生日ぐらい真っ先に調べるもんでしょ。八神さんは俺への気持ちがまだまだ足りないみたいだね。」

ドキﾝッ！！！

今、すっ好きな子って‥
‥‥えぇーっっ?!!!

カァッと顔が赤くなるのを感じて慌てて先生に背を向ける。

　
本っ当にすみません。また訂正です。

八神心 17歳
の設定でしたが、

八神心　16歳
に訂正します。

なので12月31日で17歳になる。ということでお願い致します。

今後訂正にならないよう気をつけます。

　
え‥えぇっ?!えっなに？好きな子って言ったよね？好きな子って‥えぇっ？

サラリと口にした『好きな子』という言葉に動揺していると

「こら、先生の話はちゃんと聞きなさい。」

突然抱き寄せられてよろけた私を、先生が包み込む。

「あ‥‥あのっ‥‥」

ってかなんでこんな私動揺してんの?!別に私は‥

「八神さんは俺の事どれくらい好き？」
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