◇アナリスト◆
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#4 [@ヌキスギ@]
ここ早矢仕高校の3-Dの教室の昼休み

いつものように焼きそばパン、バナナジュースを頬張りながら懸命に話す男子生徒を囲み、親友たちは話を聞いていた。

⏰:11/03/01 15:23 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#5 [@ヌキスギ@]
「― デカイ声で言うな!ばか! 」

と、辰彦が慌てて言う。

「だって、それ本当なら失神モンだぜ!? 」

と、弘樹。

⏰:11/03/01 15:28 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#6 [@ヌキスギ@]
「さっすが、あたしの彼氏だよね〜!」

と、麻奈が辰彦の肩に抱きつく。

「…いや、すげえのは辰彦の兄貴だけど」

と、すかさず悠斗がつっこむ。

⏰:11/03/01 15:32 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#7 [@ヌキスギ@]
「 な―辰彦。 でもよ、お前の兄貴、大丈夫なんか? その…」

「弘樹、お前さ―俺の兄貴嫌いだろ?心配するとか珍しいな」

「 ぜったい金目当てでしょ?」

「ちげ―よ!」

⏰:11/03/01 15:36 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#8 [@ヌキスギ@]
「 まァ、なんもね―とは思いがたいけどな」

悠斗がストローを噛みながら言った。

「 なに、どうゆうこと?」
麻奈が訊く。

⏰:11/03/01 15:38 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#9 [@ヌキスギ@]
「宝くじが当たったんだぞ!? しかも1億だぞ!!! 1億!!」

弘樹が興奮して言った。

冷静に悠斗はつっこむ。
「 だから、辰彦の兄貴がな。 」

⏰:11/03/01 15:41 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#10 [@ヌキスギ@]
「 でも、たっちゃんのお兄さん…ヤクザからまだ追われてるんでしょ?」

「麻奈、お前が心配することね―よ」

と、辰彦が麻奈の頭をなでる。

⏰:11/03/01 15:43 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#11 [@ヌキスギ@]
「借金なんかよ、1億もありゃ返済できんべ!? なんでまだ逃げんだよ」

「あのな、辰彦の兄貴は中でもかなり目ェつけられてんだぞ? 1億が当たったなんか知られたら…」

と、悠斗が言った。

⏰:11/03/01 15:46 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#12 [@ヌキスギ@]
「ああ、大部分いいように脅されて取られる」

と、辰彦が言いきった。
「…で、いまどこに隠れてんだっけ?」

悠斗が訊く。

⏰:11/03/01 15:49 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#13 [@ヌキスギ@]
「…山んなか」

「山…なんで?」

「そこにある別荘購入したんだってよ、でかくて安かったらしい」

と、辰彦が呆れたように言った。

⏰:11/03/01 15:52 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#14 [@ヌキスギ@]
「別荘なんて、素敵じゃんたっちゃんのお兄さん!!」
「すっげ―! 行きてぇな!!」

麻奈と弘樹が盛り上がっている。

⏰:11/03/01 15:54 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#15 [@ヌキスギ@]
「お前ら、わかってんの? 別荘たって山だぜ!? 山奥に住んでたって誰にも自慢になんね―よ!」

と、辰彦が否定した。

「 湖とか近いの!?」

キラキラした目で訊く麻奈に、辰彦と悠斗は目を見合わせ肩をすくめた。

⏰:11/03/01 15:57 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#16 [@ヌキスギ@]
「まあ、あるとは言ってたがな」

「本当に!? 行きたい行きたい!別荘行きた〜い!!!」
「ガキかおめ―は」

と、辰彦は麻奈のほっぺたを片手でつかみ、言った。

⏰:11/03/01 15:59 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#17 [@ヌキスギ@]
「 …といいてぇけど、心配だしよ…様子見に行かねえとくたばってるかもしんね―し」

と、辰彦が苦笑いして言った。

「ならみんなで行こうぜ!」
と、弘樹。

⏰:11/03/01 16:20 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#18 [@ヌキスギ@]
「行くって…学校は?」

「おいおい悠斗、冷めるようなこと言うなよなぁ」

「おめ―はバカだからいいもんな弘樹」

「うっせ―よお前もばかだろ辰彦」

⏰:11/03/01 16:22 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#19 [@ヌキスギ@]
「たしかに、あたしたちはいいけどさ…悠斗は大学目指してんだし評価さげるよ―なことは…」

「ばか、おめ―ら俺がいなかったら迷うだろ」

麻奈の言葉を遮るように、悠斗が言った。

⏰:11/03/01 16:25 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#20 [@ヌキスギ@]
「い―のかよ悠斗」

「辰彦、俺だってハメはずしてぇからよ」

「よっしゃ、そうと決まりゃあ明日行くぞ明日!!」

と、弘樹が叫ぶ。

⏰:11/03/01 16:27 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#21 [@ヌキスギ@]
「明日ぁ?早すぎんだろ」

と、辰彦が笑う。

「龍はくるかな」

「…お前、やっぱアイツのこと」

麻奈の言葉に、辰彦が反応して言った。

⏰:11/03/01 16:30 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#22 [@ヌキスギ@]
「なに言ってんの! もう別れてんだよ?あたしはたっちゃんの女なの 」

一同に沈黙が流れる。

⏰:11/03/01 16:31 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#23 [@ヌキスギ@]
「…別に気にしてねえよ」
そこで清掃開始のチャイムが鳴る。

「おい辰彦、帰るのか?」

「ああ、また明日な」

⏰:11/03/01 16:40 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#24 [@ヌキスギ@]
そう言い、辰彦は帰った。

「 大丈夫だって麻奈。あいつも嫉妬なんかしてよ、ガキなんだよな〜」

うつむく麻奈に弘樹が言った。

⏰:11/03/01 22:09 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#25 [@ヌキスギ@]
「 まあ、お前もお前だよ麻奈。 龍のことお前から口にすんなよ、昔付き合ってたんだろ 」

悠斗の言った言葉に麻奈は反省したようだった。

⏰:11/03/01 22:11 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#26 [@ヌキスギ@]
「 そんな言い方すんなよ、別れたのは麻奈が悪ィわけじゃね―んだ」

弘樹がかばったように言った。

⏰:11/03/01 22:14 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#27 [@ヌキスギ@]
下駄箱で靴をはきかえ、考える辰彦。

まだ龍二のことが忘れきれねぇのかよ麻奈のヤツ…

そして辰彦は前をふと見上げた

「…お前」
そこには龍二が立っていた。

⏰:11/03/01 22:50 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#28 [@ヌキスギ@]
「てめ―、何しに来たんだよ…」

と、辰彦が言った。

すると龍二は鼻で笑った。

「おい、生徒が学校来ちゃ行けね―のか?」

⏰:11/03/01 23:37 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#29 [@ヌキスギ@]
沈黙が流れる。

「 お前こそまだ昼だぜ? もう帰んのか不良くん?」
「気分が悪ィだけだ」

⏰:11/03/01 23:38 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#30 [@ヌキスギ@]
「 心配すんな。 教室には寄らね―よ」

そう言いながらすれ違う龍二。

「 は? じゃ何しに…」

「 退学届け。 …出しに来ただけだよ」

⏰:11/03/01 23:41 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#31 [@ヌキスギ@]
辰彦は驚いたが、

「はっ、せいせいすらァ」
と言って歩きだす。


「 あっ 」

龍二が立ち止まり、言った。

「やっぱ教室寄ろうかな」

⏰:11/03/01 23:44 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#32 [@ヌキスギ@]
「てめぇ龍二ッ! 麻奈になんかしたらぶっ殺すぞ」

「お〜怖っ。 弘樹たちに挨拶いくだけだよ」

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⏰:11/03/02 00:38 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#33 [@ヌキスギ@]
午後の授業ぎ終わったあと、麻奈・弘樹・悠斗の3人は共に帰っていた。
「あ〜、はやく別荘行きてぇなァ」

弘樹がまだ言っている。

⏰:11/03/02 15:34 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#34 [@ヌキスギ@]
「 つぅか、地図とかあんのかな」

悠斗が心配そうに言った。

「悠斗がいたら大丈夫だよ」

麻奈が言った。

⏰:11/03/02 15:36 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#35 [@ヌキスギ@]
「お前ら少しは自分で………あ。」

悠斗が言いかけたとき、壁にもたれた龍二がいた。

「よぅ、久しぶり」

龍二が言う

⏰:11/03/02 15:38 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#36 [@ヌキスギ@]
「お前なんで制服なんか…」

弘樹が言った。

「ちょっとな」

「龍…」

麻奈が悠斗と弘樹の後ろに隠れる。

⏰:11/03/02 15:39 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#37 [@ヌキスギ@]
「 なんだよ、さっきみてぇに楽しそうにしろよ?」
龍二が言った。

「龍二、お前俺たちのこと待ちぶせしてたのか?」

龍二が笑った。

「まあな、お前ら大河さんのこと聞いてんのか?」

⏰:11/03/02 15:44 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#38 [@ヌキスギ@]
「ん、ああ…」

弘樹の口を悠斗がふさぐ。

「だったら? 辰彦の兄貴がどうしたって?」

龍二が少し黙った。

⏰:11/03/02 15:45 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#39 [@ヌキスギ@]
そして言った。

「まあ、変なこと考えんな。あの人のことは放っておけ」

「は?? なにいってんだよ」
「じゃあな」

そういって龍二は去った。

⏰:11/03/02 15:47 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#40 [@ヌキスギ@]
「…あいつ、大河さんが宝くじ当てたこと…」

弘樹が言った。

「知ってておかしくねえだろ、龍二は大河さんと仲よかったんだ」

と、悠斗が言った。

⏰:11/03/02 15:49 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


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