僕とめい
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#1 [くろ] 11/03/20 21:49
僕(猫)とめい(人間の女の子)の話

#2 [くろ]
僕は猫
名前なんか無い
野良猫ってやつ

僕にも母さんがいた
2日くらい前だろうか
車って言う怪物に食べられた

僕が見たのは肉の塊
でも、そこには母さんの香りが残っていた

⏰:11/03/20 21:54 📱:SO906i 🆔:dQmdsfGQ


#3 [くろ]
グゥ…
(お腹減ったな…)


野良猫なんてろくな生活していない

ゴミをあさったり虫を捕まえたり
鳥なんて滅多に食べられないご馳走だ


何処へ行っても人間には汚い物を見るような目で見られる

水をかけられる時だってある


子供なんて尚更酷い
僕に石なんかぶつけて笑ってる

⏰:11/03/20 22:00 📱:SO906i 🆔:dQmdsfGQ


#4 [我輩は匿名である]
続き気になります(^○^)

⏰:11/03/21 01:41 📱:P10A 🆔:61RydkQw


#5 [くろ]
今日も路地裏で息をひそめていた

今までは母さんが食べ物を持ってきてくれていた
狩りも知らない僕はもう何日も食べ物を口にしていない

空腹の限界がきていた

⏰:11/03/21 20:23 📱:SO906i 🆔:ovRO/HMY


#6 [くろ]
動く体力も残っておらず
うずくまっていると

『あっ猫さんだー!!』

パタパタと足音をさせ女の子がやってきた


『フーッ』
僕は逃げることも出来ず精一杯の威嚇をした

(よりによって子供か…)


女の子は怖がる様子も無く
僕に近付いてきた

⏰:11/03/21 20:28 📱:SO906i 🆔:ovRO/HMY


#7 [くろ]
そのまま僕に触ろうとしてきた

―ガリッ…―

僕は触ろうとしてきた女の子の手を力一杯引っ掻いた

『痛ッ…!!』
女の子は泣きそうな声で叫んだ


(ふんっ…僕をぶつか?)
覚悟をして身構えたが、その女の子は傷口をハンカチで押さえ
『ごめんね、猫さん恐かったよね』と、もう一度僕に触れ優しく撫でてきた…

⏰:11/03/21 20:36 📱:SO906i 🆔:ovRO/HMY


#8 [くろ]
僕を何度か撫でていると、突然女の子が喋った

『そうだっお母さんにお買い物頼まれて、コロッケ買ったんだ!!私のコロッケ猫さんにあげるねっ』

そう言い僕の目の前にコロッケを出してきた

空腹だった僕はすぐさまコロッケに飛び付き貪りついた

出来立てなのかまだ熱いコロッケだったが、そんなのお構い無しに食べた

猫舌なんか忘れるくらい
美味しい美味しいコロッケだった

⏰:11/03/21 20:43 📱:SO906i 🆔:ovRO/HMY


#9 [くろ]
満腹になりウトウトしている僕をまた優しく撫でて、女の子は帰っていった


『ニャァ…』
有難うって気持ちを込めて
僕は女の子の後ろ姿に向かって鳴いた

⏰:11/03/21 20:49 📱:SO906i 🆔:ovRO/HMY


#10 [くろ]
猫なんて馬鹿なものだ
一度餌を貰えるとまた貰えると思い毎日待っている

一度きりの優しさは残酷なだけ

僕はそれから女の子がくるのを毎日待っている

一度美味しい物を食べたら
もう虫なんて食べれない


同じ場所でいくら待っていても
そう都合良く女の子が来るわけも無く、僕はお腹を減らして途方にくれていた

⏰:11/03/25 23:14 📱:SO906i 🆔:1eW5IXwo


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