官能迷宮
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#1 [来春]
不思議な世界かつ、♂なら誰もが夢みる物語―

(**物語が進むにつれ、グロテスクな場面や童貞には刺激が強すぎる場面があるためご注意ください)
>>2 感想板

>>3 安価

表紙 [jpg/78KB]
⏰:11/04/03 15:52 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#2 [来春]
感想板
bbs1.ryne.jp/r.php/novel/4925/

⏰:11/04/03 16:08 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#3 [来春]
安価
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⏰:11/04/03 16:11 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#4 [来春]
第1章

⏰:11/04/03 16:12 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#5 [来春]
2011年4月3日、田中三郎という名の青年が、陸と海とが接する砂浜に立っていた。


ジ―ンズのポケットに両手をつっこみ、大西洋のおだやかな波をみつめている。

⏰:11/04/03 16:17 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#6 [来春]
潮風が長すぎるくらいの茶色の髪を吹きあげ、すけるように白い額をあらわにした。


この3ヶ月間ずっと、彼の頭をかきみだしているもやもやが、いまも胸にわだかまっていた。

⏰:11/04/03 16:20 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#7 [来春]
いまから3ヶ月前、彼と彼の母は東京都のマンションに住んでいた。


三郎は高校を卒業したあと、就職にも就かず部屋でゲ―ム三昧の日々を送っていた。

⏰:11/04/03 16:22 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#8 [来春]
バイトもいくつかしたが、長くは続かず結局今は最後に就いたピザ屋のアルバイトに週に1回行くか行かないかという状態であった。

⏰:11/04/03 16:24 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#9 [来春]
別に人生諦めている気はないが、高校時代まではそれなりに運動も勉強も密かにそこそこは出来ていた。

顔立ちも悪くはないはずだ。

⏰:11/04/03 16:26 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#10 [来春]
しかし、卒業してからというものバイト先ではなかなか友達もできず適当な毎日を過ごすようになり、童貞という壁も越えられずにいた。

そんな彼がずっとハマっているものがあった。

⏰:11/04/03 16:28 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#11 [来春]
それはC-BOXというネットであった。

そこは様々な人が数秒と間隔をあけないうちにレスされているような交流の場であった。

⏰:11/04/03 16:30 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#12 [来春]
特に、ネタ板に依存している彼はそこではハンネは持ってはいないものの、歴代のネタ民を知っているほど長くいた。

たまに女性のup画像などをオカズにしたり、18禁を拝見しながらオナニ―することもしばしばあった。

⏰:11/04/03 16:34 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#13 [来春]
三郎はネットの世界では、現実では絶対出来なかったようなこと…例えば論破などキマッた時は優越感で気分が良かった。
三郎が唯一、威厳を張れる場所こそがまさに、そこにはあった。

⏰:11/04/03 16:37 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#14 [来春]
そんな彼がなぜ、アメリカの海辺にいるのか…それは母に原因はあった。

三郎の母は、元売れっ子AV女優であった。

⏰:11/04/03 16:42 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#15 [来春]
三郎が物心ついた時から、AV業界からは足を洗っていたのだが、何が理由かは分からないが母は超多額の借金をしていた。

それからずっと三郎のことを連れ、転々と逃げまわっていた。

⏰:11/04/03 16:46 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#16 [来春]
だが、こんどはそのマンションも出て、ニューハンプシャ―州のささやかな海浜にあるこの静かな避暑地へと逃れてきたのだった。


だが、三郎はどうも借金取りだけから逃げまわっているとは思いがたかった。

⏰:11/04/03 16:56 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#17 [来春]
母はずっと三郎の手を引きずるようにして、まるで何かから逃げまわっているようだ。


いったい、どうしてなんだろう。

⏰:11/04/03 16:57 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#18 [来春]
だが、1つ気になることが三郎にはあった。


それは、電話であった。 母の兄であり、三郎の叔父にあたる木村慎吾からかかってきた電話である。

⏰:11/04/03 17:09 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#19 [来春]
慎吾叔父さんから電話がかかってくるたび、母は怯えているように見えた。

だが、このアメリカの小さな海辺の近くの安モ―テルに来てからは電話は来なく、安心しかけていた。

⏰:11/04/03 17:11 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#20 [来春]
だが、足がつくからと三郎の携帯は解約され、日本にいても遊ぶ友達も居なかった彼は、ますますやることなく、毎日モ―テルでゴロゴロしたり、ただぶらぶらと過ごしていた。


そして気がついてみると、三郎は海辺に立っていた。

⏰:11/04/03 17:17 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#21 [来春]
ここへやってきた記憶もなく、そもそも何をしにきたのかもわからなかった。


昨日母と二人で観ていたテレビの連続コメディも、ろくに覚えていない。

⏰:11/04/03 17:19 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#22 [来春]
「あっちこっち動きまわったから、疲れちゃったのね、きっと」


と、母が煙草をふかぶかと吸い、言った。

⏰:11/04/03 17:20 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#23 [来春]
「あなたに必要なのは、当分ゆっくりすることよ、三郎。 ここはいいところよ。 あなたのネット生活も辞めるいい機会じゃない」

三郎は「C-BOXがなけりゃ俺の存在価値ね―じゃんか」
と言いたかった。

⏰:11/04/03 17:23 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#24 [来春]
三郎は言いたいことを母にも必要最低限なこと以外言えなくなっていた。
そんな彼も、父がまだ生きていたときはもっと活発で明るい子だった。

⏰:11/04/03 17:26 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#25 [来春]
以前に父が、「お前は生まれつき賢い子だ」

と、よく言っていたのを、ぼんやり思い出す。

でも、いまは、自分が賢いという気は全くしなかった。

⏰:11/04/03 17:28 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#26 [来春]
それどころか、本当はまるで何もできない底辺の人間なんじゃないだろうか、と思う。

カモメが暗くなってきた空を声もなく飛び交っていた。

浜辺の重苦しい静けさも、空の灰色も、まるで死を暗示しているように思われた。

⏰:11/04/03 17:31 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#27 [来春]
ぼんやりと時間の流れを漂うような状態が何日つづいたのか、ある日、古びたラブホテルを発見した。

三郎はラブホテルなんて入ったこともなかったし、興味はありまくった。

⏰:11/04/03 17:40 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#28 [来春]
だか、なんだか使われていないみたいな雰囲気だったので興奮というより少し怖かった。

結局、三郎はここに来てから初めて興味を持った出来事だったので中に入ってみた。

⏰:11/04/03 17:42 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#29 [来春]
やはり、中は薄暗く昼間でなければ怖くてたまらなかっただろう。

そのとき、奥から物音が聞こえた。

⏰:11/04/03 17:43 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#30 [来春]
ゆっくりと進み、角を曲がったところに椅子に座る人影が見えた。

ドキドキしながらも目が慣れてきた。

⏰:11/04/03 17:45 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#31 [来春]
そこにいたのは、黒人で髪の毛はちぢれ、頬にはふかいシワが刻まれていた。

だが、三郎はその黒人の色の薄い目に出会ったとき、もやもやがすっと遠退くような感じをおぼえたのだった。

⏰:11/04/03 17:48 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#32 [来春]
三郎はふたたび、いつもの自分自身に返った。

まるでその年老いた黒人から、不思議な流れが三郎のからだの中に流れこんできたかのようだった。

⏰:11/04/03 17:50 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#33 [来春]
黒人はにっと笑うと、

「おや、どうやら友だちがきたようだ。 風に吹かれて、どこぞのエロガキが入ってきたぜ」

⏰:11/04/03 17:52 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#34 [来春]
三郎はその毒舌にはビックリしたが、なにより日本語をはっきりと喋ったことに驚いた。

それに、なぜかその黒人が発する毒舌は嫌味がなく、リズムのある詞を聞くような感覚がした。

⏰:11/04/03 17:54 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#35 [来春]
そして、黒人が大きな箒の柄を握っているのに三郎は気がついた。

「調子はどうだい、え?」

その黒人は片手を腰にあてて背を伸ばした。

「悪いほうかい、それとも、よくなってきたかい?」

⏰:11/04/03 17:56 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#36 [来春]
「え、あの、よくなってきました」

と、三郎は答えた。

「だったら、ここへきてよかったわけだな。 名前はなんてんだい?」

「あ、田中、田中三郎といいます」

⏰:11/04/03 18:00 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#37 [来春]
それから三郎は久しぶりに他人とまともな[会話]をした。

黒人の名前は、ホーティで昔はあちこちを旅する放浪のミュージシャンだったそうだ。

どおりで彼の喋る言葉はリズムがあって、悪口もビ―トの効いたフレーズに聞こえてしまうわけだなと納得した。

⏰:11/04/03 18:05 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#38 [来春]
抱えているのはギターではなくて箒だけれども、ホーティはやっぱりミュージシャンだった。

たちまち三郎は、ジャズが好きだった父なら、きっとホーティを気に入ったにちがいない、と思った。

⏰:11/04/03 18:06 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#39 [来春]
それから3、4日、三郎は廃墟のラブホテルに通い、彼とたくさん話した。

ここに来てからの最初の日々は、救いのないみじめな毎日だったが、新しく知り合った友だちがそこから三郎を救いだしてくれたのだ、という気がした。

⏰:11/04/03 18:09 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#40 [来春]
なぜなら、ホーティはたしかに[友だち]だったからだ

―ふしぎにそのことにははっきり確信があった。

⏰:11/04/03 18:11 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#41 [来春]
ある日、三郎が童貞と知ったからなのかホーティがプレゼントしたいものがあるとあるものをくれた。

「…これ何?」

⏰:11/04/03 18:14 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#42 [来春]
「TENGAっつうんだ」
「てん…が?」

ホーティは身を乗りだし驚いていた。

「お前さん、いくら童貞とはいえ知らんとは言わさんぞ!? エロガキ」

⏰:11/04/03 18:16 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#43 [来春]
そして、ホーティは机乗りだし引き出しから同じものを取りだした。

そして、ズボンとパンツを脱ぎだしぺニスがあらわになった。

⏰:11/04/03 18:21 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#44 [来春]
そのぺニスはどす黒く、やはり年老いてるせいか微妙な大きさだったが熱気が伝わってきたように感じた。

「しっかり見とけよ? エロガキ。
これをこうして…」

⏰:11/04/03 18:23 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#45 [来春]
ホーティはTENGAなるものをぺニスにはめ込んだ。

三郎は確信した。 これは、TENGAとはオナホのことだったのかァ…!!

⏰:11/04/03 18:24 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#46 [来春]
ふとある記憶が蘇る…

以前、C-BOXのネタ板でトイスト―リ―のキャラクターがTENGAとコラボしているようなスレを思い出した。

⏰:11/04/03 18:26 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#47 [来春]
三郎はあのとき、意味が分からなかったことを恥じいた。

そのうち、ものの数分でホーティが果てた。

⏰:11/04/03 18:28 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#48 [来春]
「く―…チクショ、やっぱり歳のせいか、これじゃまるで放浪のホーティじゃなくて早漏のホーティだぜ!」

ホーティはティッシュでぺニスを拭きながら笑っていた。

⏰:11/04/03 18:31 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#49 [来春]
「実践までしてやったんだ、家帰ったら存分に楽しめよ。 な、ブラザー」

三郎は真剣な顔でコクリと頷き、TENGAを握り走りだし、ラブホテルをあとにした。

⏰:11/04/03 18:34 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#50 [我輩は匿名である]
GREEの海魔

jpg 24KB
⏰:11/04/03 18:40 📱:SH01B 🆔:dPrvPs/s


#51 [来春]
その日の夕飯では、箸がすすんだ。

「機嫌いいじゃない? なにかあったの?」

「ん―、別に」

母はなぜかはわからなくても、久しぶりにイキイキした息子を見ることができて嬉しいようだった。

⏰:11/04/03 18:49 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#52 [来春]
「あ、ところで…こっちに来て落ち着いたじゃない?」

「…?」

「そろそろ働いてみる気はない?」

「…英語話せないし」

⏰:11/04/03 18:51 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#53 [来春]
「たっくんに会いたい?」

「…なんで?」

たっくんとは、同い年のいとこのことであった。
たっくんは拓也叔父さんの息子だ。

⏰:11/04/03 18:54 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#54 [来春]
拓也叔父さんは苦手だが、たっくんのことは尊敬している。

たっくんとは小学生以来あっていない。

⏰:11/04/03 20:50 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#55 [来春]
たっくんは、勉強、運動となにをやらしても優秀だった。 さらに、彼はかなりのプレイボーイであった。

小学生の時点で童貞卒業、三郎は嫉妬どころかそんなたっくんが誇らしかった。

⏰:11/04/03 20:53 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#56 [来春]
たっくんは、なんというか独特のオ―ラを持っていた。カリスマ性、いや多分器の大きさが尋常ではなかった気がする。

そんな彼は、いま母に連れられ逃げまわっている自分をどう思うだろうか…

⏰:11/04/03 20:56 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#57 [来春]
「そのうち会えるわ」

気遣ってくれている母の目の下はくまができており、頬も少し痩せている気がした。

久しぶりにちゃんと母の顔を見て、三郎はショックな気分になった。

⏰:11/04/03 20:59 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#58 [来春]
「…母さん、具合は大丈夫?」

「悪くないわ」

そう言いながら、煙草に火をつけ食後の一服をしだす。

三郎の母は、三郎と違いたくましく思えた。

きっと自分は父に似てるんだろうな。

⏰:11/04/03 21:01 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#59 [来春]
「どれくらい体重が減った?」

「三郎、痩せることとお金持ちになることは、どこまで行っても行きすぎってことはないのよ」

そう言って、三郎に笑かけた。

⏰:11/04/03 21:03 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#60 [来春]
「母さん―」

「もうその話はなし。 大丈夫だといったら大丈夫なの。 」

その夜、なんとなく三郎はTENGAを使わなかった。

⏰:11/04/03 21:05 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#61 [来春]
申し訳ないです
間違い訂正

>>53
以降の 拓也叔父さんは
間違いです

×拓也叔父さん
慎吾叔父さん

⏰:11/04/03 22:30 📱:SH07B 🆔:☆☆☆


#62 [○○&◆.x/9qDRof2]
↑(*゚∀゚*)↑

⏰:22/10/18 13:56 📱:Android 🆔:h3l12Mig


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