俺の好きな人ＢＬ

俺の好きな人は
男…世間では認められへんけど好きなんやから
しゃーない…

部活はテニス部で一緒
俺は高１であの人は高３

一目惚れやった

俺は世間でいう不良
別に喧嘩したり学校無断で休んだりはしてへん
容姿で判断してるんやと思う。

髪は短髪茶髪ピアスは右に２つ制服は面倒やし適当に着とる…こんなんやから
誰も話し掛けてこんし
未だに友達もあんまできひん…

数少ない友達の誘いで
入学して暫くして部活見学に行くことになった

バスケ･バレー･野球･柔道･弓道…いろいろ回って最後にテニス…、コートの隅で見学しとったらボールが転がってきて自然とそれを拾った…

｢あーそれ俺の！｣

声がする方に振り向けば
黒髪で短髪
肌が白く顔立ちは一言で言えば綺麗、

｢聞いとるかー？｣

そいつが俺の顔を覗き込む自然と心臓が高鳴った

俺アホや…何ドキドキしてんねやろ

｢聞いてます…はい、どうぞ｣
俺はその人にボールを渡した…渡したのはええけど
その人はまだ俺を見てる

｢なぁなぁ、君新入生やろ？名前は？テニス部入らへん？｣

いきなりの質問攻めに
さすがの俺も驚いた

｢尋…、佐々木尋…悪いけど考えさせてもらいます｣

｢考えてくれるんや、冗談で言うたんに｣

とその人は口元を緩ませ微笑みながら言った
理由はわからへんけど
その笑顔を見てられへんかった俺は背中を向け歩いた
｢ほな…帰ります｣

｢またな？尋くん｣

名前を言われた
ただそれだけなのに
心臓がうるさかった

そのまま家に帰って
ご飯食べて小一時間テレビ見て風呂入って部屋に至る
｢名前…聞かへんかった｣

自分の名前は言ったものの相手の名前を聞くのを
忘れていたことに気がつけば深い溜め息をつきベッドに寝転んだ

｢男好きんなるて……初や…どないしょ…｣

そのまま意識はとんだ

ﾁﾘﾘﾘﾘ…─
無駄に音がでかい目覚まし時計を押し欠伸背伸びをして１階へ親は共働きで朝はもう誰もいない状態。今日も朝ご飯がポツリと置かれていた…テレビを見ながらそれを食べ終え珍しく時間に余裕ができたが学校に向かうことにした

ガチャ…

｢眩しい｣

太陽さん少しはオーラ消してくれへんかな

本日二度目の欠伸をし玄関を出た時だった

｢尋…くん？｣

どこか聞き覚えのある声に振り向けば…あの人が立ってた

｢あんた…テニスの…｣

｢あんたはないやろ？そういや自己紹介まだやったな俺は綾瀬ちはや(あやせ)よろしゅーつか俺の家と結構近いねんな｣

｢よろしくっす…
そうみたいですね…、つか俺もう行きますんで｣