息を吸うように

　
私は知らなかった

恋をする事って大変なんだってことを

まるで

命を賭すようなもなんだね

　

「はじめまして、晴菜って呼んでね！」

「私は河西亜美です。
好きに呼んでね。」

ん～、二人とも美人ですね。どうして彼の周りにはこんなにも美人が集まるのだろう。

「はじめまして、香坂悠里那です。
こっちは友達の桐原葉月です。」

「悠里那ちゃんの友達もめっちゃ可愛いじゃん！」

海斗さんのテンションがさらに上がる。

「ほら、お前らさっさと帰れよ。
もう良いだろ。」

ダルそうに三人に向けてシッシとする。

「どうせならご飯一緒に食べようよ！」

晴菜さんの提案に海斗さんも賛同する。

「こら、二人とも。ここまで無理を通してもらってさらにそんなことを頼むんじゃないの。」

あれ？亜美さんって柴咲先輩に似てる？雰囲気？

「みんなで食べよう！
私大人数好き！」

葉月もみんなで食べることに賛成したことで反対は悠亜一人。

悠亜は諦めて部屋の中へと戻って行った。

…

「いただきまーす！」

今日も結局デリバリー。
さすがに六人もいるとね。

「姫宮君と悠里那ちゃんはどっちがアタックしたの？」

晴菜さんに質問され、ちらっと悠亜を横目で見た。

だけど表情を一切変えない。
答えていいのかな？
ま、いっか。

「私です。」

「え？そうなの意外なんだけど！」

「え？そうですか？」

海斗さんには悠亜がアタックしたように見えたのかな？

「だって悠亜、悠里那ちゃんにめっちゃ惚れてるっしょ？」
「海斗、余計なこと言うんじゃねぇ！」

海斗さんの言うことに悠亜が焦って止めに入る。

何それ。
めっちゃ気になるんですけど。

「じゃあさ、それを悠里那ちゃんに言われるか、馴れ初めを話すかどっちが良い？」

「河西、おめぇ。」

うん、悠亜への鋭いツッコミも柴咲先輩に似ている。

結局悠亜は私達の馴れ初めを話すことにした。
私がね。

「へぇー。
悠亜がそんなロマンチックなことを。」

海斗さんが悠亜をニヤニヤ見ている。

「うるさい。
飯食ったんならさっさと帰れよ。」

半ば追い出しぎみに三人を帰した。

「あれが悠亜の新しい友達？」

葉月が興味深そうに尋ねる。

「悠里那って可愛い彼女いるんだから浮気だめよ？」

「そんなことしねぇよ。」