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#1 [マシュマロ] 11/05/27 14:26
チリーン・・・

毎日鳴らすよ。

あなたの鈴を。

#28 [マシュマロ]
公園から離れたところでとぼとぼと鈴花は歩き始めた。

・・・会ってしまった。


その時だった・・・


チリーン、チリーン


前から鈴の音・・・

そっと目を細めて見ると、
茶髪の男だった。

「あっ・・・」


思わず私は声をだしてしまった。

⏰:11/05/28 20:03 📱:SH02A 🆔:gpj/6Nys


#29 [マシュマロ]
「今帰宅ですか〜」

「・・・・。」

返事をかえしたくても言葉がでない。

男は近寄り、鈴花の顔を覗き込んだ。

「・・・泣いてる?」

「・・・・・・」

「どしたんすか?」

「・・・・泣いて・・い」

「ん?」


「・・・・・」


その時だった。


「鈴花先輩ー」


・・・・え?

⏰:11/05/28 20:09 📱:SH02A 🆔:gpj/6Nys


#30 [マシュマロ]
どうして名前・・・

先輩?もしかして一年生?

「な、なんで名前・・グズっ」

思い切って聞く鈴花。

すると、男はニッコリ笑うと答えた。

「有名ですもん。」

「有名?うちが?」

「はい、って・・・ん〜ごく一部っすかね?」

・・・・ごく一部?

「あの・・・タメ口でいいよ?」

「了解♪あっ、公園に行った時、誰かいた?」


「えっ・・・」

私はその質問にドキっとしてしまった。

⏰:11/05/28 20:18 📱:SH02A 🆔:gpj/6Nys


#31 [マシュマロ]
涙をこらえ、「いたよっ。ちゃらけたような男達が」と怒りをこめて答えた。


「・・・・。ちゃらけたか〜。そっか♪何かされなかった?」

「・・・・・・・・。」


私はただコクリと頷いた。
「・・・・。よかった♪」


ニッコリ笑うと男は鈴花の頭をポンポンと軽く叩き、
「俺、1年の柳 輝(ヤギアキラ)言うんでよろしく♪」

と言い、公園の方角へと去っていった。

⏰:11/05/28 20:29 📱:SH02A 🆔:gpj/6Nys


#32 [マシュマロ]
顔を真っ赤に呆然と立つ鈴花。

・・・頭・・叩かれてしまった。

そんなことを考えながら家に向かい、そっと自分の部屋へと入る。


バサッ

ベッドに寝転ぶ鈴花。


頭の中は雅を忘れ、あの男・・輝でいっぱいになった。

・・ほんとにあれで1年なの?

輝か・・・

⏰:11/05/28 20:37 📱:SH02A 🆔:gpj/6Nys


#33 [マシュマロ]
そう思っているうちに私はお風呂にも入らずに寝てしまった。

次の日・・・

今度は寝坊せずに起きられた。

起きたと同時に昨日の事がよみがえる。

「おはよ鈴ちゃん」

寝坊しなければ毎日見れる母の姿がキッチンにあった。家は私と母の二人暮らし・・・

父は私が生まれる前に事故で死んだ。

娘の顔も見られないまま・・・


「おはよ〜」

昨日泣いたせいか目が少し腫れていた。

「なんか元気ないんじゃないの?」

「んー。ないかな。」

「・・・正直な子ね〜ほら、飯食って元気だしなさい」

母はそう言うと仕事で家をでた。

「・・・はぁ」

ため息をつきながらも朝ごはんをしっかりと食べた鈴花は、気を取り直して家をあとにした。

⏰:11/05/28 23:27 📱:SH02A 🆔:gpj/6Nys


#34 [マシュマロ]
・・・過去気にしてたら、生きられないわ!

もう終わったんだから!


学校につき教室に入ると、いつものように四人の姿があった。

「おっはよ〜♪」

いち早く鈴花の姿にきずく真美。


「おはよー」


私は元気に返事を返す。

昨日の泣いた自分にさよならって。

それから、始まりのチャイムが鳴り・・

午前中が終わって、お昼休み・・・


「腹減った〜」

「海斗くん、今日はアナタの好きなハンバーグ弁当でぇす♪」

と、ニコニコしながら真美がピンク色のお弁当箱を海斗に手渡した。

「まぢでー!真美ちゃんありがと♪まぢ大好き」

幸せそうな二人・・・


私はその光景を羨ましそうに見ていた。

⏰:11/05/28 23:36 📱:SH02A 🆔:gpj/6Nys


#35 [マシュマロ]
すると、それを見ていたカナが隣から言ってきた。

「全くバカップル〜。いいよね真美ちゃん、海斗くん。私も彼氏ほし〜な」


それを聞いた力也がニヤニヤしながら

「俺がなる?」

と言った。


「や〜だ。力也は彼女いるでしょ。1年生の可愛い可愛い美紀ちゃんが」


「あっ、そうでした♪てか俺、美紀んとこ行ってきま〜す」

そう言うと力也は教室から急いで出ていった。


「力也の野郎・・・」

不機嫌な顔のカナ。


・・・不機嫌な顔をしたカナは、力也のこと・・もしかして・・・

「さーて、孤独な女同士お弁当食べますか♪」

そう言って、弁当を用意するカナ。

「ですね〜今日は何処で食べる?」

私も弁当を持つ。

「天気いいし、体育館裏!あそこ日当たりいいし好きなんだよね」

カナがそう言って、二人は体育館裏へと向かった。

⏰:11/05/28 23:52 📱:SH02A 🆔:gpj/6Nys


#36 [マシュマロ]
「いい天気〜カナ、今日お弁当なーに」


「今日は、サンドイッチ〜鈴花ちゃんは?」

体育の床に寝転ぶ鈴花の隣に座るカナ。

「サンドイッチかぁ。お母さん特製お弁当〜おかずなんだろ。」

その時だった。

チリーン

鈴の音ともに聞こえる話し声。

「誰かきたね・・・」

カナが残念そうに言いながらサンドイッチを一口食べた。

⏰:11/06/05 21:59 📱:SH02A 🆔:k2sXkyQE


#37 [マシュマロ]
「大丈夫なのかよ」

「分かんね。みや・・・」

体育館やって来たのは輝と輝の友達だった。

「・・・」

「あき?どした?」

輝が鈴花がいるのを築いた。

「誰かいんぢゃーん」

輝の友達の残念そうな聞こえてくる。

「鈴花先輩ー」


すると、輝が私の名前を呼んで来た。

・・・呼ぶなよー

その呼ぶ声で起き上がる鈴花。

「鈴花ちゃん知り合いなの?」

⏰:11/06/05 22:11 📱:SH02A 🆔:k2sXkyQE


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