[S.S]※18禁
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#1 [Sel] 11/05/28 20:33
#2 [Sel]
「ではただ今お配りしました用紙に必要事項を記入し、しばらくお待ち下さい」
いかにもキャリアウーマンといった感じのその女はそう言い残すとすたすたと部屋を出て行ってしまった。
一瞬の沈黙の後、男女まばらに席につくその部屋にはカリカリとボールペンの音が響きはじめる。
用紙にはおきまりの名前や住所そして電話番号を書く欄の他に、「簡単な心理テストです」の小見出し後に続く複数の問題があった。
:11/05/28 20:41 :W64S :y1Zi7DpI
#3 [Sel]
問1
貴方の恋人や友人、または家族を束縛したいと思う事がありますか?
《なゆ》は読み終わるそのほとんど同時に[はい]に丸をした。
本当は[いいえ]にしたいところだが、それではここに来た意味がなくなる。
せっかく高いお金を払い、羞恥心さえ無視してこの[Sex.School]へ通う事になったのだから、彼の望む[女]にならなければ。
:11/05/28 20:51 :W64S :y1Zi7DpI
#4 [Sel]
他の問にも「私はドSです!」と自己紹介しているように、次々に応えていった。
ボールペンのコーラスがだんだんと小さくなってきた頃、先程のキャリアウーマンが戻ってきて「では回収します」と順番に集め始める。
キャリアウーマンは内容を確認しながら回収しているようでなゆのところに来るのは少し時間がかかりそうだ。
:11/05/28 20:58 :W64S :y1Zi7DpI
#5 [Sel]
すると前の席に座っていた男がくるっと振り向き、「君、もちろんMコースでしょ?」とニヤニヤしながら聞いてきた。
「気安く話しかけないでくれる?」
なゆの表情は少しひきつっていたのかもしれない。
しかし男はチッと舌打ちをして前に向き直った。
:11/05/28 21:19 :W64S :y1Zi7DpI
#6 [Sel]
どうやらなゆの精一杯の[女王様キャラ]は成功したようだ。
キャリアウーマンがなゆの席に近づくにつれ、なゆの心音は速さを増す。
憧れの彼にベッドの上で「俺、マグロ無理なんだよね」と言われ、涙目にトボトボと歩く帰り道の途中、[Sex School]の張り紙を見ていなければなゆの頭はまだ正常だったのかもしれない。
:11/05/28 21:25 :W64S :y1Zi7DpI
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